ダッシュ8はどちらかといえばノロマな飛行機でした。 速度も音速の半分以下で、もっさりとした操縦感覚の飛行機でした。 しかし、飛行特性はとても安定していて、戦車のような頑丈さを誇る機体でした(笑)。 このダッシュ8では主にカナダの西海岸から中部を飛び回りました。 以前住んでいたビクトリアや、同じバンクーバー島のナナイモなどでのオーバーナイトは良い思い出です。
一方、CRJは小型ではあるもののジェット旅客機ですので速度は速く、音速の80%程度の速度で巡航できます。 動きも機敏で、とにかくハイパフォーマンス。 そのため、安全にフライトできるマージンがやや狭く、ダッシュ8に比べるといろいろと気を使うことが多かったです。 巡航速度が速くなる分、移動距離も圧倒的に長くなりました。 一番遠いところではカナダのカルガリーから約4時間ほどのフライトでアメリカ・テキサス州のヒューストンまで行きました。 他にもアメリカの都市に飛ぶことが多かったので、いろいろ学ぶことができました。
さて、今回移ることになった会社は、カナダの最大手のエアラインの一つです。 ここに到達できることをずっと目標に頑張ってきたのでとてもうれしいです。 この会社ではボーイング767型機の副操縦士からスタートとなります。
(上:ボーイング767型機 写真はイメージです ウィキペディアより)
(上:ボーイング767の操縦室 ウィキペディアより)
こう書くと良いことばかりのようですが、残念なこともあります。 一つ目はトロントに引っ越さなければいけなくなったこと。 僕は西海岸の雰囲気が好きで、できればバンクーバーベースに行きたいと思っていましたが、残念ながらトロントベースになりました。 そのため引っ越しを余儀なくされます。 まだ引っ越す時期は未定ですが、訓練終了後すぐに引っ越すと思います。 二つ目はセニオリティ。 前の会社ではいつのまにかかなりシニアなポジションになっていたので、スケジュールが希望通りになることが多かったです。 10日連休とかも簡単にスケジュールを調整すれば組むことができました。 今回の会社ではまたまたセニオリティリストの一番下に逆戻り(涙)。 そのため、しばらくはリザーブポジションになりますし、リクエストもほとんど通らないであろうと覚悟しています。 3つ目は就労日数。 恐らく前の会社よりも働くんじゃないかと思います。 でも、成田便などを担当できれば「成田で3泊」なんていうペアリングもあるみたいです。 大変なところもあるけど、楽しみなことのほうが今は多い感じです。
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1月後半から約2週間、会社研修を受けにトロントまで行って来ました。 今回のグランドスクールには30名のパイロットがいました。 今、航空業界はパイロット不足と就航路線拡大の波が来ていて、この会社も今年だけで300人近いパイロットを採用する予定だとか。 運良くこの波に乗れた感じです。 パイロットのほとんどはリージョナル会社から移籍してきた人でした。 研修が終わり、今は次の訓練が始まる前の勉強の期間でカルガリーに戻ってきています。 勉強は暗記することがものすごく多いですが、CRJを飛ばしていたおかげで767のシステムや操縦方法にもいろいろ共通点が多いことがわかりました。 少しずつ着実に用意をして訓練に挑むつもりです。 訓練は2ヶ月ほど、バンクーバーにある訓練施設で行われます。 またホテル暮らしが始まります(苦笑)。
(つづく)
4 件のコメント:
おめでとう、本当におめでとう.どのくらいすごいことなんかは業界人でないさけちゃんとわからんけど、目標に向かって着々と努力を積み重ねて達成していくところを本当に尊敬します.訓練やら新天地での苦労もあるかもしれんけど身体に気を付けて頑張っての~!
初めまして、いつもブログを楽しみにしています。転職とはいえ上位の航空会社にお勤めできよかったですね。
ずっとブログが更新されないので、どうされたのかと心配してました。新しい会社で頑張っておられたのですね。よかったです。これからもブログを楽しみにしています。
どじょうさん
ありがとの。 運が良かったんやわ。 いろいろ面倒なこともあるけど頑張るわ!
匿名さん
ありがとうございます。 会社が潰れたり、レイオフでもされない限りはこの会社で定年まで働くつもりでいます。 もう転職しなくて済むと思うとホッとします。
リーナの祖母さん
いつもご覧いただきありがとうございます。 まだ訓練中なのでずっと勉強の毎日です。 また時間がある時にブログを更新しますのでよろしかったらご覧ください。
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