2008-04-30

ビクトリア561日目:ステップアップ。



 
 今日は朝は青空が広がりましたが、昼前から雲が多くなり、久しぶりにBroken 3000ftという天気になりました。 今日は気流がややあれ気味で、よく揺れる(bumpyな)コンディションでしたが、フライトは予定していたものをすべてこなしました。

 VFCには訓練機が2種類あります。 セスナ172と152の2種類です。 よく、「違いは?」と聞かれます。 主な違いは、

-セスナ152は2シートで、172は4シートです。 
-152よりも172のほうが中が広いです。 
-152は110馬力のエンジン、172は160馬力のエンジンを搭載しています。 
-巡航速度は172のほうがほんのちょっと速いので、クロスカントリーフライトなどでどこかにいく時などは目的地まで速く到達できると思います。 
-計器類は152はとてもシンプルで、最低限必要なものしかついていません。 
-172は152よりも多くの無線機や航法計器がついている場合が殆どです。 GPSがついているものやオートパイロットがついているものも中にはあります。 
-172のほうがレンタル代が1時間あたり約10ドルほど高いです。

違いはこんなものですが、飛ばし方は殆ど一緒です。

 生徒さんと訓練を始めるときに172にするか152にするかは主に生徒さんの希望と、あとは体格で決まります。 カナダ人の主に男性は大柄で、中には肥満気味の人もいますので、152では窮屈であったり、最悪の場合にはweight&balanceの制限値を超えてしまうことがあります。 僕は日本人体型の中でも細身なので、そういった大柄な人とでも制限値を超えることなく飛べるというメリットがあります(笑)。 今日訓練4日目の生徒さんがいたのですが、この方は小柄なのですが体重がしっかりとあります(笑)。 手足の長さを考えると152が適しているのですが、重さを考えると172を飛ばさざるを得ません。 今日までは152で訓練をしていたのですが、これから他の教官と飛んだり、クロスカントリーフライトをするときに搭載しなければならない燃料を計算したらどう考えても152ではフライトできないことが分かったので、今日から172で訓練することにしました。 でも手足が長い方ではないので、僕よりもたくさんのクッションを椅子の下に敷いたりしないとペダルや操縦桿に手足が届きません。 クッションを使わないといけないのは僕みたいな日本人だけで、カナダ人は皆快適に172を飛ばせるのかと思ったら、カナダ人でも172を操縦するときには「キッチンチェアに座っているよう」に感じるそうです。 手足が長い体型の人であればきっと快適に操縦できるんだと思います。 

 今日もいろいろあって、なんだか気分が冴えない一日になりました。 今日は教官の一人が教官を辞めて次のステップに進むということがわかりました。 教官をする人の多くは飛行経験を貯めて、次のパイロットとしての仕事に進みます。 「お前はいつ次に進むんだ?」と聞かれることがありますが、今のところそんな予定はないし、次に進むためには必須のMulti-IFRの資格を取得する金銭的余裕もありません。 でも、一生ここにいるわけにもいかないであろうし、またこれから少しずつ今後のことを真剣に考えないといけないな〜と思っています。 なにかと気苦労が耐えません(苦笑)。

 今日の写真はバンクーバーのFBOで、「ミリオネア」というところです。 VFCのハンガーとは違ってとても高級な感じがします。 中をちらっと見ましたが、プライベートジェットなどが格納されていました。 故障している軽飛行機が入っていたりするクラブのハンガーとは月とスッポンです(笑)。

 明日は休みです。 散髪にでも行こうかと思います。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-29

ビクトリア560日目:いらいら。



 今日は朝から雨で、朝の最初のフライトはキャンセルしました。 霧が出て、雲が地表すぐ近くにありましたし、視界は1.8キロ先が見えないくらいになっていました。 今朝はVFRフライトが出来ないコンディションでした。

 今朝はチーフとある生徒の訓練の進み具合についての話をしました。 なかなかうまく訓練が進まない生徒がいて、その生徒の対処法をいろいろ教えてもらいました。 自分の教え方がダメなのかなと思い、久しぶりに凹み、いらいらしました。 フライトがキャンセルになったので2時間時間が空いたので空港のターミナルに行ってぼんやり飛行機を眺めてきました。 本当はレッスンプランの見直しでもしようかと思ったのですが、集中できずじまいでした。

 今日はフライトを2本だけ飛びました。 最初のフライトの生徒さんは今日から訓練を始めた方ですが、よく考えたらディスカバリーフライトのときに離着陸をしてもらった生徒さんでした。 イギリス出身の方で、ウルトラライトというカテゴリーの飛行機ライセンスを持っていたそうです。 通りで操縦がうまかったわけです。 ということで、急遽今日も離着陸をやってもらい、あとは基礎的なことのおさらいをやりました。

 今日はパイパーチェロキーのオーナーの方に初めてお会いしました。 他のスクールで訓練を受けていたそうですが、そちらで教官がスクール側の理由で3回も替わり、その度に教え方が違ったりしたり、他にもいろいろ不満があってVFCで訓練を受けることになりました。 僕はパイパーチェロキーは今まで2回しか飛ばしたことがありません。 いつものセスナは高翼機といって翼がコクピットの上にある飛行機ですが、パイパーチェロキーは低翼機で旅客機のように翼が下にあります。 でも飛ばし方はほとんど同じです。 今日は機体は見ませんでしたが、いろんな書類や保険などに不備がないかの確認をマネージャーやチーフを交えて行いました。 チーフの予定が変わって今日は飛ぶことはできませんでしたが、来月の1日に飛ぶことになりそうです。 機種が違うので、またPilot Operating Handbook(通称「POH」)を勉強したり、エアスピードを覚え直したりしないといけませんが、違う種類の飛行機に乗ることができるのは貴重な体験なので頑張りたいと思います。

 今夜はチャイニーズレストランに行ってきました。 食後のフォーチュンクッキーのおみくじが今日の写真です。 「あなたの思いやりが困っている人を救う」と出ました。 なんだか僕の生徒で訓練がうまく行っていない生徒にもっと思いやりを持って接しろと示唆しているようでなんだかおかしかったです・・・(笑)。 かなり辛抱強くつき合っているんですけどね、既に。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-28

ビクトリア559日目:個人差。



 今日はまた天気は下り坂で、雨が降ったり止んだりの一日になりました。 寒冷前線が通過したようで、前線通過後は教科書通り天気が一気にクリアになりました。

 今日はフライトが5本ありました。 うち1本はNo showで、生徒が訓練の時間になっても現れませんでした。 この生徒、過去にも5、6回No showを決め込んでいます。 次にあったら厳しく言うつもりです。 基本的には「僕とはフライトを予約しないでね」と言わざるを得ないと思っています。 No showの場合はNo show feeをチャージしますが、なにもせずにお金だけもらうのも気分が悪いし、そもそも時間を有効に使えません。 そんなんだったら飛ぶことに意欲的な生徒と飛んだほうがよほど充実した時間を過ごせると思います。 ちょっと愚痴っぽくなりましてごめんなさい(笑)。

 今日は日本人の生徒さんと飛びました。 雨で視界が悪く、訓練空域には行けそうもなかったのでサーキットで着陸と離陸の練習をしてもらいました。 初めて着陸をしてもらいましたが、とても上手に出来ていました。 素質があるんだと思います。 中には結構な飛行時間を費やして練習をしてもいつまで経っても着陸が上手にできない生徒もいます。 どういうことがこの個人差に影響を及ぼしているのか、とても興味があります。 最近気がつきましたが、車の運転をする人は飛行機の操縦の飲み込みが車の運転をしない人よりも良いです。 車に限らず、バイクやユンボ、なんでもいいですが、機械系の扱いを経験している人は飛行機の操縦を理解しやすいようです。 これから飛行機の操縦を目指す方で機械系のものを扱ったことがない方はまず車やバイクの運転免許に挑戦してください。 一見関係なさそうですが、意外に大きく関係しているようです。 僕は飛行機の操縦を習う前にはオートバイに乗っていました。 関係あるかどうかはわかりませんが(笑)。

 明日はパイパーチェロキーに乗ります。 これから担当することになった生徒さんがパイパーチェロキーを購入したそうで、その飛行機で訓練を受けたいそうです。 僕はチェロキーは6年ほど前に1,2回乗ったことがある程度で、ほとんどなにも知りません。 そのため、明日はチーフに基本的なことを教わりながら操縦してくる予定です。 ようやくセスナ172/152以外の飛行機を操縦するチャンスが巡って来たのでこの機会を最大限活かしたいと思います。 でもそのためにはPOHを読まないといけないし、Vスピードも暗記しないといけないしでいろいろ勉強しないといけないと思います。 でも、そういうのは楽しいので苦にならないと思います。

 今日の写真はバンクーバーで見かけたFedExのB-727です。 貨物機には退役したB-727が使われることが多いようですね。 同じ写真に写っているPurolatorもB-727です。

 ではまた明日。


(つづく)

 

2008-04-27

ビクトリア558日目:極度の緊張。



 今日はフライトを5本こなしました。 久しぶりに風がほとんどないすばらしい天気になりました。 

 今日はCPL訓練を担当している生徒と3時間ぶっ続けのフライトに行きました。 生徒がなるべく早く訓練時間を消化したいということで、普段であれば長くても2時間のフライトしかしないところを今日は3時間飛行機を確保してひたすら飛び続けました。 計器飛行で1時間程度、残りの時間はスピンやストール、スローフライトというアッパーエアワークをやり続けました。 生徒も疲れたようで、最後のほうはどんどんパフォーマンスが低下していっているのが分かりましたし、終わりに従ってどんどん口数が少なくなりました(笑)。 さすがに今日のフライトは長過ぎました。 今日のフライトで懲りたようで、次からは短いフライトにするよと生徒は言っていました。 教官として横に座っているだけでもかなり体力を消耗しました。 ですから操縦していた生徒は僕よりもかなり疲労したはずです。 効率よく訓練をするには、1回で長い時間飛ぶよりも、短い時間を数多くこなしたほうがよいと思います。

 今日は久しぶりにディスカバリーフライトを1本やりました。 15歳の愛想のない男の子でした(笑)。 どうやらかなり緊張していたようで、今日はタービュランスなど一切なかったのに飛行機酔いしたようです。 厚着していたのが悪かったようなので、フライト中にシャツを一枚脱がせました。 それでも冷や汗なのかなんなのかわかりませんが汗をかいていたので空気孔をすべて開けました。 それでも暑いというのでを開けました。 いやな予感がしたのでグラブコンパートメントを開けてエチケット袋があるかどうかを確認したら、あいにく入っていませんでした(笑)。 幸いエチケット袋を使わないといけないほど気分が悪くはなかったようですが、どうやら飛行機の操縦は自分に向いていないと思ったのか、フライトの後はそそくさと挨拶もなしに帰っていってしまいました。 なるべくたのしいフライトになるように心がけたつもりですが、全然楽しんでもらえなかったようなので、僕自身もあまり楽しくありませんでした。 残念ですがそういう人もいると思うので仕方ないです。

 今夜はK君と空港側のパブに飲みにいってきました。 今日もたらふく御飯を食べました。 腹一杯です。

 明日は日曜日。 1週間の中でもっとも忙しい日です。 明日も頑張ろうと思います。

 今日の写真はクラブのC-172Rです。 とある生徒がフライト中に荷物エリアに入っていたサバイバルキットでリアウィンドウを割る事故を起こしました。 そのため窓ガラスは新しいものに取り替えられることになりました。 写真では窓を取り付け、リベット打ちを済ませたところだと思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-26

ビクトリア557日:ファースト・ファーストソロ。

 

 今日はきれいに晴れてくれました。 今日はフライトは3本と少なめでしたが、最後のフライトが遅くまでありました。 

 今日は初めて生徒をソロに送り出しました。 生徒は緊張したと思いますが、僕もかなり緊張しました。 まずサーキットをデュアルで3回ほど飛び、安全に飛べているのを確認してからクラブにタクシーし、僕だけが飛行機からおりました。 管制塔には生徒をソロに送り出すことを伝えました。 生徒をソロに送り出すための基準ですが、チーフのグラムには、「自分の母親をその生徒が操縦する飛行機に乗せることになった場合、その生徒の技量を信頼できるかどうか」を基準に考えろといわれたことがあります。 今日の生徒は多分大丈夫だと思ったのでソロに送り出しました。 まだ16歳の生徒で、今日はお母さんがソロを見守りに来ていました。 生徒が乗った機体が地上で行方を見守る僕と生徒のお母さんの頭上を通過していったときは目頭が熱くなりました。 サーキットを一周回って帰って来た生徒はなんだか一回り大きくなったように見えました。 ソロは終わりましたが、これからまだまだこの生徒との訓練は続きます。 

 今日の最後のフライトは普段キングエアを飛ばしているパイロットのチェックライドでした。 いつもはタービン双発機を飛ばしているプロの方です。 ATPLライセンスという、パイロットライセンスの一番最後のライセンスとでもいうべきライセンスを取得するための必要時間を稼ぐために最後の夜間機長時間1.7時間を消化するためにクラブにやってきました。 まず、チェックライドを30分ほどでしました。 その後、僕だけが飛行機から降りました。 これを書いているまさに今、その方はナイトサーキットをぐるぐると回っています。 サーキットを1.7時間も飛ぶのは至極退屈だと思います(笑)。 僕は無線を聞きながら、その方が戻ってくるのをひたすら待っています。 この間もお給料が発生するので悪くはないですが、帰宅は12時近くになりそうです・・・(涙)。

 明日は忙しくなります。 朝から晩まで飛んでいます。

 今日の写真はファーストソロを済ませた生徒との写真です。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-25

ビクトリア556日目:ナイトクロスカントリーフライト。



 今日は休み明けで、いきなり忙しい一日になりました。 今日は6本のフライトをこなし、最後のフライトは2時間ちょっとのナイトクロスカントリーフライトになりました。 帰りは11時過ぎになりました。

 今日も引き続き風が強いコンディションでしたが、なんとかフライトには差し支えのない程度のコンディションになりました。 ただ、風が強いと離着陸(特に着陸)が難しくなるので、着陸の経験が少ない生徒と飛ぶと気を使います。 なるべく無風に近いコンディションで練習をしてもらって、ある程度腕が上がってから風のあるコンディションで練習してもらいたいというのが本心ですが、天気はコントロールできません。 仕方なくできる限りやってもらい、少しの手助けをすることが多くなります。 例えハードランディング(がんっ!と下りる激しい着陸)になったとしても、生徒さんはそこから学ぶことがあります。 いつも手助けをしていてはいつまで経っても学べません。 「Learn it hard way」と英語ではよくいいます。 大変だけど、そこから学ぶということです。

 今日の最後のフライトは午後9時からナイトクロスカントリーフライトでアボツフォード、ピットメドウズ、バンクーバーハーバー経由でビクトリアに戻ってくるルートで飛びました。 久しぶりのナイトクロスカントリーフライトでしたが、生徒はしっかりしていたのでとても楽しいフライトになりました。 雲もなんとか高い位置にとどまってくれていたので心配はありませんでした。 夜に慣れない空港に行くのはとても気を使います。 迷うとまではいきませんが、空港を見つけるだけでも一苦労です。 今日はトラフィックも静かで、バンクーバー上空では空港やダウンタウンの夜景を楽しむことができました。

 今日の写真はつい数日前の空港の様子です。 除雪車が出て除雪作業をしていました。 この天気、いったいどうなっているのでしょう。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-24

ビクトリア555日目:お休み。

 

 今日はお休みでした。 朝は小雨がぱらつくような天気でしたが、午後からはやっと青空が見えてきました。 気温もそこそこ上がって心地よい一日になりました。

 今日はまず洗濯をし、部屋の掃除をしました。 洗濯では足ふきマットと一緒に他のものを洗ったらマットのモロモロがついてえらいことになりました(苦笑)。 ころころローラーなどを駆使してだいたいのモロモロが取れました。 今後二度と他のものと一緒に洗わないようにしようと思います。

 先週くらいから車のエンジンオイルが漏れ始めました。 いろいろ調べてみたら、オイルプレッシャースウィッチという部品からオイルが漏れているのが分かりました。 今朝、車修理屋に行ってパーツを注文したら数時間でパーツが手に入りました。 クラブに行ってメカニックの人にレンチを借り、自分でパーツ交換しました。 オイルが漏れたときは、「また高い修理費を払うことになるのかなぁ。 ロードバイク購入がまた遠のくのか〜」とブルーになったのですが、結局17ドルで修理できました。 よかった、よかった。

 午後から友達とビクトリアのFujiyaに行って米やカレールーなどの食料品を買い込んできました。 

 夕方には1時間だけサイクリングに行きました。 ホイールをオーバーホールして初めてのサイクリングでしたが、明らかに車輪がスムーズに回ってくれました。 おかげで平均速度が少しアップしました。 ここしばらく乗っていなかったせいか、レーシングパンツ(通称レーパン)がきつく感じました・・・(笑)。 太ももあたりが太くなったような気がしました。 これから天気がよくなったらもっと乗れると思うので心配いらないとは思います。 今日は気温が上がったので今シーズン初めてシューズカバーなしで走れました。 

 明日は9時からフライトです。 夜は天気がよかったらナイトクロスカントリーフライトでアボツフォード、ピットメドウズ、バンクーバーハーバー、バンクーバー空港を通過してビクトリアに戻るルートを飛ぶ予定です。

 今日の動画はF/A-18です。 訓練部隊に所属する機体のようで、コールサインは「クーガー」でした。

 ではまた明日。


(つづく)


2008-04-23

ビクトリア554日目:500時間。




 今日は朝9時から6本飛びました。 さすがに疲れました。 でも、おかげで今日、飛行時間が500時間に達しました。

 今朝は風が強く酷いコンディションでした。 風は20ノット以上、ガストが30ノットほど吹いて、しかも結構な横風でした。 久しぶりに離着陸にかなり気を使いました。 

 1本目のフライトは今日が2回目のレッスンの年配の生徒さんで、離着陸は僕がやらなければいけない段階でした。 しかもサーキット内にはチーフフライトインストラクターが飛んでいたので、下手なことはできないなぁ〜と思って妙に緊張しました(笑)。 気が張っていたおかげもあってか、それなりに上手に飛べたと思います。 朝はそこかしこにタービュランスが発生していたので生徒さんにはちょっとかわいそうかなと思いましたが、それでも楽しんでくれたようだったのでよかったです。

 その他には今CPL訓練を担当している二人の生徒と2回ずつ飛びました。 二人ともこれからマウンテンコースで山岳飛行をするので、そのための準備フライトを終わらせておかなければいけなかったのです。 今日は二人とダンカン空港にいって着陸の練習をしました。 ダンカンはビクトリアからすぐの空港で、滑走路は1500フィートほどしかなく、幅はビクトリアの誘導路よりも狭い滑走路です。 ここに着陸するにはある程度のスキルが要求されます。 今日は二人とも上手に着陸できていました。 最初は二人ともクロスウィンド着陸に手こずっていたのですが、なんとか上手にできるようになりました。 今日はとても有意義な一日になりました。

 午後のフライトではサーキット内にオーロラという軍用機、シーキングという軍用ヘリ、そしてF-18戦闘機という最強のトラフィックが現れ、我々はその中をサーキットすることになりましたが、なにせ他の飛行機達はスピードも速いし、飛行高度も高いし、サーキットの幅もワイドになるので、我々はタワーの言いなりでコントロールゾーン外に追い出されてしまいました(笑)。 

 今日最後のフライトではナイトフライトをしました。 夜は周りが暗いので視界が限られ、高度の判断が難しくなります。 日中は上手に飛べている生徒でも夜になった瞬間パフォーマンスが落ちることがあります。 とても不思議ですが、きっと物の見え方が違うせいだと思います。

 今日の写真は、今日ビクトリアを発ったF-18です。 動画も撮ったので明日は動画を載せようと思います。 


 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-22

ビクトリア553日目:スーパー生徒。



 今日は午前中は酷い天気でしたが、お昼前くらいからなんとか飛べるような天気になり、一日の終わりに向かうに従って青空が広がりました。 局地的な天気の核が通過していくことが多く、空の上から見るとどこで雨が降っているのかが一目瞭然で分かります。 雨の中を飛行すると視界が悪くなるので注意が必要です。 計器を見て飛行機の姿勢を保つことができない人が雨や雲の中に入ってしまうと飛行姿勢が分からなくなり、空間的な感覚を失い、「スパイラルダイブ」と呼ばれる危険な状況に陥ります。 かのJFKの息子であるJFK Jr.は飛行機事故で亡くなりましたが、その原因はこのスパイラルダイブだったのではないかと言われています。

 今日は5本のフライトをこなす忙しい一日になりました。 今日は4本だけのつもりでいたのですが、4本目が終わってオフィスに戻ったら僕の生徒の一人が立っていました。 「なにしてるの?」と聞くと、「フライトに決まってるでしょ」と言われました。 ブッキングシステムを見ると、今朝まではなかったはずの予約がそこに入っていました。 どうやら2時間空いていた時間枠に今日になって予約を入れられたようです。 急いで遅い昼ご飯のバナナを食べてフライトに出かけました。 

 生徒にはいろんなタイプの生徒がいますが、やはり若い生徒は飲み込みが早いな〜と思うことが多々あります。 今日の最後のフライトの生徒はまだ16歳です。 年齢のせいか、それともこの生徒が単純に秀でているスーパー生徒なのかはわかりませんが、今日の訓練項目であったスローフライトなどは一度お手本を見せただけでちゃんと出来てしまいました。 僕の教え方がうまいのか?と勘違いしてしまうほどです(笑)。 今日は着陸もやってもらいましたが、僕は口で指図するだけで、生徒が一人ですんなりと着陸させてしまいました。 もちろん完璧なランディングではありませんでしたが、まだ飛行時間が6時間弱であることを考慮するとものすごい習得度だと思います。 これからが楽しみです。 でも、みんながみんなこんな生徒だったら、僕は退屈してしまうと思います。 

 今日は、先日ビクトリアに来ていたF-18ホーネットが1機離陸していきました。 あの爆音を響かせながらものすごい速度で離陸していく姿は何度見ても迫力があります。 残念ながらカメラは持っていなかったので写真は撮れませんでした。 これから夏に向けてますます頻繁に軍用機がやってくると思います。

 今日の写真は昨日のクロカンフライトからの写真です。 アボツフォードを離陸し、2500フィートでフレーザー川に沿ってチリワックに向かって飛んでいるところです。 奥の山々は雪化粧をしているのが見えると思います。

 明日も忙しい一日ですが、明後日は休みなので頑張ろうと思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-21

ビクトリア552日目:久しぶりのメインランド。



 今日は昨日とはうってかわってよい天気になりました。 今日は朝9時から飛び始め、すべてのフライトが終わったのは午後9時過ぎでした。

 今日の最後のフライトで久しぶりにクロスカントリーフライトでメインランド(カナダ本土)に行きました。 今日はビクトリアを出発し、アボツフォード(CYXX)、チリワック(CYCW)、ビクトリア(CYYJ)というルートで飛びました。 今日飛んだ生徒はアメリカでPPLを取得したのでカナダでクロスカントリーフライトをしたことが一度もないということでした。 もうすぐマウンテンコースで山岳フライトに行くことになるし、今後のことも考えて一度はカナダ本土へのフライトをしてターミナルコントロールとの交信などにも慣れておいてもらいたかったので今日のフライトとなりました。 クロスカントリーフライトはなにかとすることがたくさんあって忙しいフライトです。 もちろん、一度PPLを取得してしまえば好き勝手に飛べますからいちいちナビゲーションプランなんて立てない人もいます。 今日の生徒の場合はまだまだこれからCPLのフライトテストなども控えているので、しっかりとプランを立て、その通りにフライトする方法を学んでもらう必要があります。 チリワックでは残念ながらターミナルが閉まっていたのでふらふらと空港の周りを少し歩くだけしてすぐにビクトリアに戻ってきました。 無線も静かでトラフィックも少なかったので、初めてのクロスカントリーフライトとしては良いコンディションだったと思います。 
 今日の写真はアボツフォードの滑走路01へのアプローチのショートファイナルです。 メインランドはバンクーバー島とは景色が違うので飛んでいるだけでとても楽しいエリアです。 不時着の時に利用できるフィールドがそこら中にあることがうらやましくてなりません(笑)。

 明日も朝8時から忙しくなりそうです。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-20

ビクトリア551日目:熱心な生徒。



 今朝目覚めていつものように外を見たら、車がすっぽりとに覆われていました。 昨晩のうちに少し積もりました。 本当におかしな天気です。 クラブに朝8時に行きましたが、雲底は低く、1000ftほどで、朝のフライトは2本キャンセルしました。 そのおかげで時間ができたのでK君とビクトリア空港のターミナル内にあるカフェにいってコーヒーを買い、展望室から空港を見ていました。 天気が悪いせいか、到着便の中には到着がおくれているものもありました。 結局、空港で1時間半ほど時間を潰し、家に戻ってきました。

 家では航空無線のマテリアル作りをしましたが、なかなか思うように行きません。 航空無線はあまりにも奥が深く、自分でもどうやって学習したのかあまり覚えていません。 なるべく分かりやすいマテリアルを作りたいのですが、なかなか難しいです。 もうちょっと時間がかかりそうですが、近いうちにウェブサイトに実際の無線会話の録音と解説を載せたいと思っています。 殆どは自分が教官証明の訓練を受けた時に録音した僕自身の声です。 自分の声をウェブに公開するのはなんとなく気恥ずかしいですが、他人の声を勝手に載せるよりはマシかなと思っています。 もちろん、自分の英語がたどたどしい部分に関しては編集で消しておくつもりです(笑)。

 午後のフライトも1本キャンセルし、最後のフライトだけ飛ぶことができました。 このフライトは結構なお年のおじさんとのフライトでした。 この方はとても真面目で、気難しいところがありますが、その分完璧主義なのでとても熱心に訓練に取り組んでくれます。 生徒の中には僕が言うことをそのままやるだけで、なんにも頭で考えない人がいます。 一方、今日の生徒さんはしっかりと頭を使い、「学ぼう」とする姿勢が感じられます。 熱心な生徒の中には時折僕もどきっとするような高度な知識を要求する質問をする生徒がいます。 最近はインターネット上にいろんな情報があるので、知識が豊富な生徒が時折いるようです。 教官として最低限の質問にはちゃんと答えれるように常に知識をアップデートしておく必要があると感じています。 分からないことがあるときは「分かりません」と答えます。 嘘をついて知ったかぶりをすると生徒と教官の信頼関係が一気に崩壊します。 これはなにも教官と生徒に限ったことではないですよね。 分からないときは分からないと認めて、そこから学ぶことが大切なんだと思います。 なかなか簡単ではないですけどね。

 今日は土曜日ということもり、K君と空港の側のレストランに晩ご飯を食べに行きました。 今日は「スペアリブ食べ放題」の日だったので、それを注文しました。 味はとてもよかったですが、1ヶ月に普段僕が食べる量以上の肉を一晩で食べたように思います。 もうしばらく肉は食べたくありません(笑)。

 明日は忙しい一日になる予定です。 夕方にはアボツフォードまでクロスカントリーフライトに行く予定です。 久しぶりのクロカンなので楽しみです。

 今日の写真は今朝のクラブのセスナ172Rです。 雪が積もっていました。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-19

ビクトリア548〜550日目:なにかと忙しくしています。



 3日ぶりの更新です。 ここ数日毎日忙しくしています。 仕事で忙しく、プライベートでも忙しくしています。 友達が来ているので毎日御飯を一緒に食べたりして楽しくしています。 そのおかげでブログの更新をさぼってしまいました(笑)。 またしっかり書きますのでお許しください。

 今日はフライトが4本ありました。

 今朝1本目のフライトではここ数週間かけて行ってきた、ある年配パイロットのflight reviewを終わらせました。 14年間フライトしていなかった免許保持者を「current」に戻すための訓練です。 今日はサーキットを飛んでsoft-field take-off & landing(舗装されていない滑走路からの離着陸の練習)をやりました。 だいたいできるようになったのでfull stop landingをリクエストしました。 最後の着陸で僕が完璧なsoft-field landingのデモンストレーションをしようと思ったら、かなりヘタクソな着陸になってしまい、とても恥ずかしい思いをしました(苦笑)。 教官といえども人間です。 完璧ではないのです(笑)。

 今日の3本目のフライトを始めるころになって風が強まり、が降り出しました。 いつも行く西の訓練空域は完全に雪に囲まれていて、なにも見えません。 仕方ないので南の訓練空域に行ったのですが、ビクトリアの管制空域を出る前くらいに管制官から「現在の空港での視界は4マイルです」と言われました。 我々は有視界飛行(VFR)という飛び方でフライトします。 VFRで飛行を続けるには最低3マイルの視界が必要です。 3マイルとは言っても約5.5km程度です。 フライト中に前が5キロ先しか見えないというのはとても心地が悪いものです。 訓練空域では60度のバンク角で急旋回する「キャニオンターン」というターンを何度か繰り返し練習し、視界がVFRの規定を下回る前に空港に戻りました。 途中でも雪に巻かれて前があまり見えないコンディションが続きました。 そういうコンディションでフライトしたことがない生徒のパフォーマンスはぐんぐん低下してしまい、安全に飛ばすことが難しくなりかけました。 空港が見当たらないほどになったので、少し助け舟を出してなんとか空港まで戻りました。 本当は離着陸の練習をするためにタッチアンドゴーをしたかったのですが、生徒は混乱していたように見受けられたので、これ以上飛行を続けるのは効率的ではないと思い、フルストップ着陸となりました。 

 このフライトの後からずっと雪が降りました。 もう4月だというのに・・・。 世界的な異常気象でしょうか。

 最後のフライトも天候の影響でキャンセルし、代わりにアボツフォードまで行くクロスカントリーフライトのプランを立てました。 この生徒はアメリカでPPLを取得し、カナダでクロスカントリーフライトをしたことがないので、一度デュアルでクロカンフライトをすることにしました。 アボツフォードはカナダ本土の空港です。 直線距離にしたら100キロもないところにある空港ですが、車やフェリーで行こうと思うと最低3時間はかかると思います。 飛行機なら30分ほどでひとっ飛びです。

 仕事が早く終わったので、K君とラングフォードという市にあるショッピングエリアに行ってきました。 カナディアンスーパーストアという大型スーパーでリサイクルできるものを入れるプラスチックの箱と、シリアルなどを購入しました。 コストコにも行こうとしたのですが、メンバーシップがないので入れませんでした。 

 今日の写真はバンクーバー空港のFBOで見かけたメトロライナーというタービンエンジンを搭載したプロペラ機です。 ビクトリアでもよく見かける飛行機で、うるさい部類の飛行機に入ると思います。 日本でも最近有名になってきた国際宅急便のDHLはこの機体を使ってビクトリアまで荷物を運んできます。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-16

ビクトリア547日目:鬼。



 今日は朝8時から夜8時まで飛びっぱなしの一日になりました。 

 朝の2本目は友達のK君のアニュアルチェックでした。 去年は友達としてフライトしたのに、今回は僕が教官として飛ぶことになりました。 時の流れを感じます。 天気は幸いもってくれたのでチェック項目を一通りやりました。
 
 3本目以降はカナダ人生徒とインド人生徒とのフライトでした。 僕はあまりガミガミと厳しいことを言う教官ではないと自分では思っているのですが、それでも安全が脅かされるようなことがあると心をにして指摘することにしています。 生徒の中にはそれにふて腐れるような感じの人もいますが、殆どの生徒は真摯に受け止めてくれます。 真面目に飛行技術を学ぼうとする人には一生懸命時間を割いて教えることにしています。 

 今夜はK君とシドニーのタイ料理店に行きました。 いつもはランチタイムに行くことが殆どです。 久しぶりにディナーに行ったらかなりの量で少しびっくりしました。 おかげですっかり腹一杯になりました。

 明日は天気がよかったらナイトクロスカントリーに行く予定です。 行き先はアボツフォード、ピットメドウズ、バンクーバーハーバーを経由してビクトリアに戻ってきます。

 今日の写真は昨日見かけた奇妙な雲です。 だいぶ前にも同じような雲を見た気がします。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-15

ビクトリア545&546日目:友人の出迎え。



 昨日は仕事の後にチーフフライトインストラクターを含めた教官のみの飲み会に行ってきました。 いつもサイクリングの時に見かけていたこじゃれたパブでのパーティーでした。 酒が入ると皆の本音が聞けるので楽しいです(笑)。 結局午後6時過ぎから12時近くまで飲んで笑って楽しい時間を過ごしました。

 今日は日本から友達が着たのでビクトリア空港まで迎えに行ってきました。 今日は朝は天気がよかったのですが、少しずつ雲が増えてきました。 空港で飛行機が到着するまで展望台で飛行機を見ていました。 とはいえ、ビクトリアでみれる飛行機の種類はDash-8、Boeing737、Beech 1900、Saab340、あとは軽飛行機多数というのが殆どです。 今日のターミナルで観れた飛行機はいつも見ている飛行機ばかりでした。 それでも乗客が乗り込んでいくところとかを見ているとちょっとだけ面白いです。 今日の写真はその1枚です。 僕も2006年の10月に写真のような飛行機に乗ってビクトリアに降り立ちました。 あの日の光景は今でもしっかり目に焼き付いています。 クラブハンガーの前に整然と並べられた練習機達。 そして大きなハンガー。 そして堂々と「VICTORIA FLYING CLUB」の文字が掲げられています。 さすが歴史があるフライングクラブはひと味違います。

 今夜の晩ご飯は友達とビクトリアにある日本食レストランに行ってきました。 値段は結構するのに、味は普通でした。 ちょっとがっかり。

 明日は友人のannual check rideをし、その他にもフライトが4本あります。 今日は1日休みだったので、明日からまた頑張ろうと思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-13

ビクトリア544日目:ルー大柴。



 今日は夏が来たような陽気になりました。 朝はひんやりしていましたが、雲が一切ない快晴になりました。 気温は20度近くまで上がったようです。 教官を始めて、今日になって初めてベストや上着なしでフライトに出れました。 暖かいとそれだけで幸せな気持ちになるから不思議です。 仕事の後に雲一つない青空を見ながら、「仕事は順調だし、天気はいいし、今日のフライトもうまくいったし、幸せだな〜」と思いました。

 今日はフライトが4本、立て続けにありました。 天気がよかったのでフライトも楽しかったです。 天気がよいのはいいのですが、その反面、気温が上がると空気の密度が下がるので、エンジンパフォーマンスは低下します。 最後のフライトでは飛行機の上昇性能が通常よりも明らかに落ちているのが分かりました。 夏になるともっと酷くなると思います。 仕方ありませんけど。

 今日の最後のフライトは日本人の生徒さんでした。 日本人を教えるのはこの生徒さんが初めてです。 とりあえずは日本語で教えているのですが、すぐに英単語が出て来てしまうので恥ずかしい思いをします。 いつもは英語でブリーフィングをしているので言いたいことはある程度決まっているし、言い方も殆どいつも同じようなことをいうのでよいのですが、日本語で英語のマテリアルを使ってブリーフィングをするとなると普段よりも気を使います。 生徒さんと話をして、これからは専門用語は日本語に直さず、英語のまま説明することにしました。 そうでないといずれはネイティブの試験官と飛ばなければいけないくなるわけで、その直前に英語の言葉を暗記し直すのでは大変すぎます。 僕は日本語でしゃべるときに横文字をやたらと入れるのは嫌いなのですが、今回は目的が目的なので、ルー大柴のように話をすることに決めました(笑)。 

 今日の写真はバンクーバーからの帰り道の南ジョージア海峡です。 

 明日はフライトが終わったあと夕方から教官だけのパーティーがあります。 ブレントウッドベイにあるレストランに行ってきます。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-12

ビクトリア543日目:「Line up and wait」。

 

 今日の午後からはようやく春が来たような天気になりました。 いつもは長袖のジャケットを着てフライトに出かけますが、今日はジャケットを脱いでも寒くないくらいになりました。 

 今日はフライトを3本だけ飛びました。 体調がまだ完璧ではないので、フライト3本だけで切り上げて帰ってきました。 このブログを書いている今はまだ午後7時半で、外はまだまだ明るいです。 いつもならまだ飛んでいる時間です。 たまには早く帰って来てゆっくりするのも悪くありません。 

 昨日から航空管制が少し変わりました。 滑走路手前で離陸許可をリクエストすると、次の3つのうちのいずれかを言われることが殆どです:

A. 「Cleared for take-off」 
これは文字通り離陸を許可するという意味です。

B. 「Taxi into position (and wait/hold)」 
これは、滑走路の離陸位置に入って離陸の準備をせよ、ということで、離陸許可が出るまでは離陸できません。

C. 「Hold short」 
こう言われたら、滑走路には入ってはいけません。 通常、着陸してくる飛行機がいるときなどにこういわれます。

っと、カナダでの離陸待ちの時の管制官からの指示はこの3つが基本です。 しかし、今月からBの言い方が少し変わりました。 これからは「Taxi into position」の代わりに、

Line up and wait

と言われるようになりました。 これは国際民間航空機関(ICAO=アイカオ)の取り決めに準ずるもので、カナダ以外のICAO加盟国ではすでにline up and waitというところが多いそうです。 日本も確かこういうはずです。 面白いのは、カナダの管制官は「Taxi into position」と言うのに慣れているので、今でも時々「taxi into position」と言っています。 でも、管制官も一生懸命努力しているようで、「Taxi into....., Line up and wait」と途中で言い直す管制官も見受けられます。 ルールの変更はパイロットのみならず、管制官達にも影響を与えているようです。

 明日は8時からフライトがあり、そこそこ忙しい一日になります。 今日も早めに寝ます。

 今日の写真は昨日のバンクーバーへのフライトからの1枚で、滑走路26Lへのアプローチのショートファイナルです。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-11

ビクトリア542日目:CYVRへ。




 今日は朝からフライトを4本やりました。 今朝は日本人の新しい生徒さんのディスカバリーフライトをやりました。 天気もさほど悪くなく、気流も安定していたのでディスカバリーフライトにはよかったと思います。

 今日は、僕とほぼ同時に教官になったジェフが初めて生徒をソロに送り出しました。 少し緊張していたようでしたが、生徒はしっかりとソロをこなしたようです。 僕ももうすぐソロに送り出す生徒が数名いるので今のうちから楽しみです。 ジェフとは良い意味で競争相手のような関係です。 切磋琢磨し、時には協力しあうような関係です。 他の教官達も皆同じような感じでいい刺激をもらっています。 

 夕方からバンクーバー国際空港(CYVR)に行ってきました。 バンクーバー空港はご存知の通りカナダの中でももっとも忙しい空港の一つに数えられる空港です。 今までバンクーバー空港の側を通過することはあっても、着陸することはありませんでした。 その理由の一つは着陸料があることです。 1回着陸をするだけで30ドルちょっとのlanding feeが課せられます。 他の理由は単純に大きく忙しい空港なので着陸しに行くのは少し躊躇してしまうというものです。 今日はバンクーバーに頻繁に行くエリックという生徒に同行させてもらいました。 今日でバンクーバーは6回目というだけあって、流れをしっかり理解しています。 僕は写真を取り、無線を聞き、チャートを見、GPSと照らし合わせるということをして手順を見学させてもらいました。 想像したよりも簡単だったので拍子抜けしてしまいました。 YVRに着陸したらMillion Air(ミリオネア)というFBOに行き、着陸料の30ドル+税金を支払いました。 FBOはお金を取るだけあってとてもきれいで、いろんなサービスが受けられます。 トイレにはひげ剃り用クリームまで置いてありました。 プライベートジェットのお抱えパイロットとかになるとこういうところに出入りすることになるんだと思います。 やっぱり違う世界に住む人たちは違うレベルのサービスを受けるんですね。

 今日の写真は本土に上陸してすぐくらいの写真です。 遠くにバンクーバーのダウンタウンが見えます。 やっぱりクロスカントリーは楽しいですね。 ビクトリアから陸路と海路を使ってバンクーバー空港まで行くと軽く2時間はかかりますが、空路なら30分ちょっとでついてしまいます。 値段はだいぶ違いますけどね。

 明日も忙しくなりそうなので早めに寝ようと思います。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-10

ビクトリア541日目:「狭い」 or 「広い」。



 今日はお休みでしたが体調が優れないので運動はせず、おとなしくしていました。 でも、やることがあったのでビクトリアに行ってきました。 

 今日は自転車の車輪のハブのオーバーホールをしてもらってきました。 かれこれ3,4年もの間、一度もオーバーホールをしたことがありませんでした。 ハブの中にはグリスやベアリングが入っていますが、その中に泥や水などが入り込んでベアリングを劣化させ、転がり抵抗が増してしまいます。 今日は自転車を預け、2時間ほどでオーバーホールが終わりました。 車輪を手で回すと今までとは見違えるようにスムーズに回転するようになりました。 これで平均時速+5キロは堅いと思います(笑)。

 今日は自転車の修理が終わるのを待っている間に買い物に行きました。 MECというアウトドアのお店で来客時用の寝袋を買いました。 今日の写真がそれです。 MECはオリジナルブランドのアイテムと他のブランドの品を扱っています。 オリジナルブランドは安いですが、質や出来は他のブランドの物に比べると落ちるというのが正直な印象です。 でも、カナダ人は日本人ほど質や緻密さには執着しないようで、MECはとても人気があるブランドです。 カナダ人が持っているアウトドア品(バックパックやレインウェアなど)の多くはMEC製です。 なにはともあれ寝袋をゲットしたので、これで来客があっても大丈夫です。 僕の家に遊びにくると、「狭いけどベッド」か、「ゆったりしているけど床で寝袋」のどちらかをお選びいただけます(笑)。

 午後からは薬を飲んで寝ていました。 今夜も早く寝ます。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-09

ビクトリア540日目:パイロットと体調。



 今日は時々雨が降る天気になりました。 フライトは4本でした。 最後のフライトは夜10時前に終わりました。

 以前にこのブログで書いたことがあるかも知れませんが、セスナ172は僕にはあまり向いていない機体だと飛ぶ度に毎回思います。 というのも、明らかに手足が長いアメリカ人体系のパイロット向けに作られたコクピットだからです。 椅子を思いっきり前にスライドさせてもまだラダーペダルをしっかり踏み込むことが出来ないことがあります。 そういうときは座布団を使います。 いい歳してクッションを椅子に挟むなんて、なんだか馬鹿げていますが、安全に飛ばすためには仕方ありません。 椅子を前に出すと今度は太ももの辺りが操縦桿に当たることがあります。 そしてスロットルまでは僕の短い腕では届きにくく感じるときがあります。 僕はそんなに背が低いわけではないのにこれですから、小柄な女性や背が低い人はもっと大変に感じると思います。 

 一方でセスナ152はすべてが僕にぴったりです。 152で訓練を受けたということもあるのでしょうが、152を飛ばすときはとても快適に感じます。 体の一部のような感じで飛行機を飛ばすことができるようになってきていると思います。 とはいえ、教官としてフライトするからには172でも152でもちゃんと飛ばせないといけません。 ということで、ディスカバリーフライトなどで172で飛ぶ機会があると少し嬉しく思います。 さすがに自分でお金を払って飛行機を借りて練習しようとは思いませんが、機会があればなるべく飛ばしたいと思います。 

 昨日、ふと「パイロットと体調」のことで疑問がわきました。 教官になってから毎日空に上がり、地上に降り、ということを1日に何回も繰り返しています。 そうしている間に気圧の関係で細胞が拡張したり縮小したりするはずです。 臓器も少しは膨らんだりしぼんだりするんじゃないかと思います。 なにか体調に影響は出るのでしょうか。 風邪をひくとフライトするとすぐに分かります。 特に鼻が詰まったりしていると頭や耳の中の空気が外に逃げ出すことができず、酷い頭痛に教われることがあるそうです。 地上ではたいしたことはなくとも、空に上がると影響が出るということがあるようです。

 かくいう僕自身、昨日から体調が優れないので、明日の休みはゆっくり休養を取ろうと思っています。

 今日の写真はビクトリアの管制塔です。 たくさんのアンテナがあります。 窓は360度ガラスですが、外が明るいときには黒いシートがおろされていますし、夜でも中は最小限の電気しかついていません。 この中で働く人はきっと目が悪くなるだろうな〜なんて勝手に想像しています(笑)。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-08

ビクトリア538&539日目:「あなたと飛びたい」。



 昨日もネットの調子が悪くブログの更新ができませんでした。 ごめんなさい。
 
 昨日はフライトが5本ある予定でしたが、生徒の一人が時間になっても現れなかったので、結局フライトは4本になりました。 この生徒、今のところ最近のフライトを4、5本連続でドタキャン、またはへんてこな理屈をつけてキャンセルしています。 次の訓練項目はスピンです。 もしかしてスピンが怖くて逃げているんじゃないかな?なんて思っています。 実際、スピンが怖くて飛行訓練を途中で投げ出す人もいるようです。

 天気がだいぶ良くなって来たからか、最近になってパイロット免許を取りたいといってクラブの門をたたく人が多くなってきました。 ここ数日で新しい生徒が2、3名増えました。 パイロットになりたい人は大きく分けて2種類に分類されると思います。 1つ目の種類は将来プロを目指す人。 こういう人はやはり若い人が多く、10代後半から20代前半が多いです。 一方、年配の方がパイロットを目指すことも少なくありません。 ここ数日で僕の生徒になった二人の生徒のどちらともが50代以上の年配の方々です。 そういう方々に共通するのは、「若い時にパイロットになりたかった」、「でも結婚して子供ができて飛行訓練は金銭的に無理になって諦めた」、「子供が大人になってようやく手を離れた」、「仕事がうまくいっているので金銭的余裕ができた」、「なのでパイロット免許を取りたい!」という場合が多いです。 

 おかげさまでここ最近はずっと忙しくしています。 外国人で英語も完璧ではない僕がたくさん飛ばせてもらえるのは感謝してもしきれないくらいありがたいことです。 忙しくなると新しい生徒のための時間がなかなか作れません。 新しく生徒になった人に、「他の教官であれば時間がある教官がいるから、他の教官と飛びませんか?」と聞くと、「いいや、僕はあなたと飛びたい」と言ってくれる人がいます。 この言葉が僕の心を揺さぶるというか、心に触れるというか、とても嬉しい気持ちにしてくれます。 外国人の僕でも頑張れば認めてくれる。 そんなふうに思えて、ますます頑張らなくちゃという気持ちになります。

 っと、ここまではいいのですが、ちょっとした悩みもあります。 ここ最近、毎晩のようにを見ます。 その殆どがフライトの夢です。 生徒と飛んでいて、僕がなにか間違いをしでかして焦るというような情けない夢です(笑)。 きっと日頃のストレスの現れなんだと思います。 他の教官に話を聞いてみてもフライトの夢をみる教官は多いようです。 ある同僚の教官などは夢の中でスピンに陥り、スピンから回復する手順(手と足を使って)をベッドの上でやりながら叫びながら目覚めるというケースもあるようです(笑)。 夢の中でスピンから回復できないんだそうです(笑)。

 今日の写真はクラブに停まっていたゲストの飛行機です。 機体のサイズはセスナ152の半分くらいのサイズですが、エンジンは300馬力あるそうです(セスナ152で110馬力です)。 ものすごい速度で飛ぶことができるんだと思います。 コクピットの中には酸素マスクもあったようなので、結構な高度を飛ぶ飛行機なんだと思います。

 ではまた明日。


(つづく)


2008-04-06

ビクトリア537日目:カジュアル。



 今日は曇りでしたが、なんとか飛べました。 今日は8時からフライトがありました。
 
 1本目のフライトはもうすぐソロに送り出す生徒とのサーキットでした。 無線もだいぶ上手になってきました。 最初は滑走路09-27でサーキットをしていましたが、滑走路13を使えば風がちょうど滑走路に対して直角になるような感じになってきたので、滑走路13をリクエストし、クロスウィンドテイクオフ&ランディング(横風の状況下での離着陸)の練習をしました。 今日はこの生徒をアシスタントチーフとの「pre-solo check」に送り出しました。 僕はクラス4フライトインストラクターなので、生徒をソロに送り出すにはまずチーフかアシスタントチーフと生徒を飛ばせて安全に飛べることを確認してもらう必要があります。 Pre-solo checkの結果、いくつか改善すべき点はあるものの、ソロに出してよいという許可をもらいました。 来週この生徒をソロに送り出します。 天気が良ければの場合ですが。

 2本目のフライトはインド人生徒とのフライトでしたが、体調が悪いということでキャンセルになり、その代わりに急遽ディスカバリーフライトに行ってきました。 あいにくビクトリア上空には雲が2000ftあたりにあり、市街上空を2000ft以上でVFRフライトすることは不可能だったため、海岸線を飛びながらビクトリア市の観光フライトとなりました。 雲の側を飛ぶとだいたいの人は喜びます。 やはり雲をすぐ側で観れるという機会は日常生活にはあまりないからだと思います。

 3本目ではスピンの練習をしました。 アメリカでライセンスを取ったこの生徒はスピンの練習をしたことがないそうです。 今日はブリーフィングをし、リカバリーの練習をしました。 初めてにしては落ち着いて、上手にリカバリーできていたと思います。 カナダでPPLを取るにはスピンをする必要はありませんが、いつスピンに入るか分からないので、練習項目として存在します。 ただし、フライトテストでは実施されません。 これがCPLのフライトテストになると、スピンのエントリーとリカバリーというテスト項目が追加されます。

 4本目は1ヶ月ぶりに飛ぶ生徒とのフライトでした。 この生徒はとにかく良くしゃべります。 操縦の技術は良いのですが、とにかくしゃべりまくる。 そし無線を聞き逃すということがあります。 操縦そのものも気を抜くとすぐにぐだぐだになります。 すでにPPLを持っていて、今はナイトレーティングに向けてトレーニングしていますが、彼のスタイルはあまりにもカジュアルで、「テキトウ」です。 こういう生徒と飛ぶと安全面がとても気になります。 しっかり黙って集中すればきっと平均以上のパフォーマンスで飛べるであろうに、カジュアルな彼のスタイルが操縦そのものをダメにしています。 もしCPL訓練までやるというのであれば、いつか個人的な話をする必要があると思っています。 

 今日の写真は昨日からビクトリアに停まっているボーイング727です。 今日は時間があったので近くまで寄ってみました。 古いタイプの飛行機ですが、顔はなかなかハンサムです。

 明日はフライトが5本、休みなく立て続けにあります。 昼ご飯用のおにぎりも作ったし、準備は万全です。 明日からフライト訓練を始める会社の社長さんがなかなか堅物のような印象なので、どうなるか楽しみです(笑)。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-05

ビクトリア536日目:出鼻をくじかれる出来事。



 二日休んだおかげでかなりリフレッシュしました。 そして仕事に対する意気込みも良い方向にリセットされ、さらなるやる気が湧いてきました。

 あいにく天気は下り坂で、雲が低く、雨が降るような天気になりました。 やっぱり僕は晴れ男のようです・・・。 僕が休みの日には晴れるというジンクスは健在です。

 今日の最初のフライトは意気揚々と出かけたのですが、ATISを聞いてVictoria Groundにコンタクトする段階で無線機の調子が悪いことが判明しました。 無線が故障したと想定しての確認ステップを踏み、すべてのチェック項目をチェックしましたが、なにが原因なのかわかりませんでした。 仕方なくエンジンを止め、別の飛行機に移動しました。 メカニックに見てもらったところ、無線機のハンドマイクを外したりつけたりしているうちになおりました。 メカニックも原因がなになのか分からないと言います。 そもそも今巷で売りに出されているセスナ172/152用の無線機はどれも古く、新品というのはもう製造されていないそうです。 なので、無線機が故障したらそれが売りに出され、それが修理され、またマーケットに流れるという構図のようです。 無線機の故障を疑う場合には無線機を軽く揺さぶってみたりするとなおる場合があります(笑)。 昔のアナログテレビをたたいて直すような感覚ですかね。 

 っと、こんな感じでせっかくリフレッシュしてやる気に満ちていた僕の出鼻をくじくような出来事が起きたわけですが、その後も着々とフライトをこなしました。 今日は結局1日中サーキットを飛んでいました。 おそらく空港周辺を30〜40回は周回したと思います。 

 今日の夕方、サーキットの途中でボーイング727が着陸してきているという無線会話が聞こえてきました。 それが今日の写真の機体です。 FBOで働く知り合いの話ではこの飛行機は個人所有で、飛行機の所有者が最近ビクトリア周辺の島を買ったので、それを観にはるばるアメリカのテキサス州から来たんだそうです。 この飛行機の中には書斎、リビングルーム、ダイニングルーム、シャワー、ベッドルームなどがあるそうです。 ペイントもとてもきれいで、さぞかしすごいコクピットなんだろうなと思ったら、意外にもグラスコクピットではなく、昔ながらの計器がいっぱい並んだコクピットだそうです。 この飛行機を飛ばすにはパイロット二人に加えて航空機関士が必要だそうです。 FBOの燃料補給スタッフがこの飛行機に20,000リットルの燃料を入れたそうですが、それでも足りなかったんだとか。 1リットル100円でも200万円ですね。 コマーシャル便のファーストクラスで来た方がよっぽど安上がりなような気がします。 金持ちのやることは理解できません。

 それではまた明日。


(つづく)

2008-04-04

ビクトリア535日目:連休2日目。



 今日もよい天気に恵まれました。 天気予報では今日のほうが昨日よりもよい天気になって気温があがると言っていましたが、昨日のほうが良い天気だったように思います。

 今朝もサイクリングに行ってきました。 今日はおにぎりとブラウニーケーキをジャージのポケットに入れて、2時間ほど乗ってきました。 途中でいつもディスカバリーフライトのときに上空を通過するElk Lakeという湖の公園で休憩しました。 この公園の周りはハイウェイから少し外れただけのところですが、家畜を飼っている家があったり、森林があったりして、とても落ち着いた雰囲気の場所です。 こちらに来てからサイクリングはいつも一人で退屈で、つい1時間程度で帰ってきてしまいます。 おかげで体力がどんどん低下しているのが2時間ほど走るとすぐに分かります。 これからは最低2時間は走るようにしてまた体力を以前のレベルに戻したいと思っています。 それにはモチベーションとして新しい自転車が必要なのですが・・・(笑)。

 匂いで季節が分かるという感覚を皆さん分かってもらえると思いますが、こちらはいよいよ春の匂いがしてきました。 こちらの春の匂いは土と緑の匂いです。 日に照らされて暖まった空気に乗って土と森林の匂いがしてきたらもう春です。 森の日陰のひんやりとした空気に肌が触れる感覚がとても心地よいです。

 家に戻ってきて、シドニーのダウンタウンまで徒歩で散歩がてら買い物に出かけました。 よく考えたら新しい家に越してきて、家の周りを徒歩であるいたことは一度もありませんでした。 今日は家の近くのビーチを歩き、前に住んでいた家の側を通ってダウンタウンに行きました。 桜の木や建築中の家なんかを眺めながら、ちょっとした探検気分で1時間ほど散歩しました。 それにしてもシドニーにはボートを持った家が多いです。 ボートの他にはモーターホーム(キャンピングカー)もとても人気があります。 こちらの人は遊ぶのが上手です。

 夕方には部屋の掃除、仕事着のアイロンがけ、料理なんかをして時間を過ごしました。

 久しぶりの連休で心身ともにリフレッシュできました。 また明日から頑張ろうと思います!

 今日の写真は家の上を飛んでいった双発機です。 シドニーに住んでいると飛行機の音を聞かない日はありません。 僕にとってはとても幸せな環境です。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-04-03

ビクトリア533&534日目:連休1日目。



 昨日はまたもや家のネットの調子が悪くてブログの更新ができませんでした。 以前にある方から、「ブログがちゃんと更新されているのを見ると、その日も事故にあうことなく無事に帰ってきたというのが分かるから安心する」という旨のことを言われたことがあります。 時々ネットが不通で日記を更新できないときがありますが、生きていますので心配しないでください。 1週間ほど事前連絡なしに更新がなかったら少し心配してもらったほうがいいかもしれません(笑)。

 昨日はやっと春らしいきれいな青空が広がりました。 フライトは4本飛びました。 最後のフライトはナイトフライトでした。 この生徒と次回アボツフォード、ピットメドウズにナイトクロスカントリーフライトに行きます。 久しぶりなので緊張しますが、きっと楽しいフライトになると思います。 この生徒はあんまりしゃべらない生徒ですが、しっかりとしているし、落ち着いているし、なかなか感心させられる生徒です。 最近は日がどんどん長くなってきています。 日没は午後7時45分頃です。 これからますます日が長くなって、午後10時くらいまで明るい日が多くなります。 そうなる前にナイトレーティングを取ってしまおうとする人が多いようで、昨晩のナイトサーキットの途中もメインランド方面から多くの飛行機がビクトリアにタッチアンドゴーをしにやってきました。 ナイトフライトから帰ってきたのは午後10時前くらいでした。 さすがに晩ご飯を作る気力がなかったので、体によくないとは思いながらもマクドナルドのハンバーガーで済ませてしまいました。 いつもはサブウェイのサンドイッチなんですが。 

 今日(水曜日)はいつもの通りお休みです。 今日は朝に洗濯をして、サイクリングに出かけました。 つい最近チェーンを新品に変えたのできっと調子がいいだろうな〜と思って出かけたら歯飛びしました。 いろいろ調べたら、カセットスプロケット(後輪についているギア板)が摩耗していたせいでした。 よく考えたらもうかれこれ3,4年(もっと?)同じものを使っていたので当たり前といえば当たり前です。 今までは古いチェーンが伸びて、それがちょうど摩耗したスプロケのピッチとあっていたようです。 新品に変えた途端、摩耗していることがあからさまになりました。 仕方なく自転車屋にいって新しいものにしました。 130ドル也。 趣味はお金がかかります(涙)。 お金をケチって一つグレードが下のものにしようかとも思いましたが、重量差が80グラムもあることがわかったので、泣く泣く高い方を選びました。 本当はロードバイクを近いうちに買おうと思って貯金をしようと思っていたところなのに。 

 自転車の調子が戻ったところで2時間のサイクリングに行きました。 今日は久しぶりにニーウォーマーと薄手のジャージで走れました。 日差しがとても心地よく、青空がきれいでした。 最初に飛ばしすぎて最後のほうは時速20キロを保つので精一杯なくらいまでへろへろになりました。 情けない・・・。

 明日も休みを取っています。 1月後半に日本から帰ってきてからすぐに働きだし、約2ヶ月間、週休1日で頑張ってきました。 ここ最近は天気も良くなってきて飛べる日が多くなり、1日にフライトを4本以上こなすことが連日続いていたので、ここいらで少しリフレッシュしようと思って連休にしました。 とはいえ、家にいても特にすることはないし、することと言えば部屋の掃除や洗濯といった雑用、あとはサイクリングくらいのものです。 もうちょっと暖かくなったら山歩きでもしようかと思っています。 山歩きをするには最適な国・エリアに住んでいますから、やらないともったいないと思います。

 今日の写真は昨日の夕方のクラブの駐機場からの景色です。 

 それではまた明日。


(つづく)

2008-04-01

ビクトリア532日目:ファースト・ファーストソロ。



 今日はトランスポートカナダによる監査がありました。 とはいっても僕には大して影響はありませんでした。

 今日は一人生徒をソロに送り出そうと思っていたのですが、諸事情があって無理でした。 その生徒は結局来週に他の教官が送り出すことになりそうです。 来週末は僕担当の他の生徒を一人ソロに送り出す予定です。 いよいよファースト・ファーストソロ(初めてファーストソロソロに送り出す)を迎えることになりそうで楽しみです。

 今日はフライトを3本やりました。 うち一本はナイトフライトで、フライトから帰ってきたらもう10時でした。 今日は日中は(ひょう)が降りました。 ほんと変な天気が続いています。 ナイトフライトの前には翼に霜がおりました。 気温は1度。 冬が舞い戻ってきたような感じです。 台所の窓から見える桜のつぼみも膨らむのをやめてしまったようです。

 明日もナイトフライトまであるので遅くなりそうですが、明後日、明々後日は2ヶ月ぶりの連休なので楽しみです。 

 今日の写真はコクピットの足もとです。 黄色いのはインサレーションで、エンジン室からの熱や、火災の際には炎が入ってくるのを防ぎます。 電気火災などが起きた場合にはこのインサレーションが燃えた臭い匂いがしてくるそうです。 それがelectrical fireの最初のサインです。

 ではまた明日。


(つづく)