出発まであと6日。
2006年10月9日(月曜日)
タイトルのとおり、出発まであと6日となりました。 出発の準備はほとんど終わりました。 明日、箱に入ったマウンテンバイクと服がてんこもりに詰まったバックパックを宅急便で空港に送る予定です。 それが終わると、あとは15日に出発するのみとなります。
今日は実家福井での最後のサイクリングに出かけました。 昨日までは雨が数日続いていましたが、今日は見事な秋晴れでした。 実家を出発し、三国の海岸、東尋坊(写真)、海沿いを走って芦原温泉、福井空港を巡る約60kmをゆっくりとしたペースで走りました。 途中で前側の変速機が壊れるというアクシデントもありましたが、風もなく、気温も適度に暖かかったので楽しく走れました。 明日には自転車関連のグッズ(ヘルメットやジャージなど)を空港に送る自転車の箱に入れてしまうので、今日が最後のサイクリングでした。
福井空港は昔はプロペラ機の定期便が飛んでくる地方空港でしたが、今では地元住民との騒音問題などのため定期便はありません。 今はプライベートで飛んでいる人や、大学のグライダー部、県警のヘリコプターが飛んでくる程度です。 今日は滑走路の脇の田んぼ道で休憩をしていたら、遠くからヘリコプターが飛んできました。 「ラッキー!」と思って着陸の様子を眺めていました。 そしてその後、セスナ150と思われる小型機がタッチアンドゴー(離陸と着陸を繰り返す訓練)を始めました。 これまたラッキーと思って、着陸を2回ほど観察したあと、家に帰りました。 セスナ150は僕がカナダで飛ばしていた機体で、今回の訓練でも飛ばす予定の飛行機にとても近いため、特別な思いで眺めていました。 福井はのどかですから、きっと福井の上をフライトするのは楽しいだろうな〜って思いました。 About this siteのページにも書いてあるとおり、日本ではフライトするのはとてもお金がかかります。 カナダでは1時間1万円ほどでフライトできますが、日本では3〜5万円もするようです。 ですから、今日福井空港で飛んでいた人は地元のお医者さんか弁護士さんかもしれません(笑)。
明日は家の用事をこなしたり、郵便局にいったり、ペリカン便を呼んだりと、またばたばたしそうです。 教則本の復習も一応終わりましたので、明日からはリンクにもあるAerotraining.comのページの模擬試験でもやりながら、法規についての見直しをしようかな〜っと思っています。
ではまた!
(つづく)
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関空に荷物を送ります。
2006年10月10日火曜日
今日も朝からばたばたしていました。 パッキングはほとんど終わりました。 今日は家の用事で電気屋さんやらホームセンターやらに行ってきました。 出国前にはいろいろ家の用事をやらされるもんです(笑)。 あとは、薬局で風邪薬と胃薬、歯ブラシなどを購入してきました。 これで忘れ物は多分ないと思います。
パッキングをしながら、「あ、そういえば、イギリスのテロ未遂の影響があるかな?」って突然思いました。 液体は機内持ち込みができないというのはテレビなどを通して知っていましたが、コンタクトの保存液は? 使い捨てコンタクトの中にも液体が入ってるぞ?っと思い出してきりがありませんでした。 そこでエアカナダのウェブサイトをチェック。 やっぱりいろいろ細かい制限があるようです。 Transport Canada (カナダ運輸局)のウェブサイトにもばっちりトップページに説明が載っています。(www.tc.gc.ca参照)
僕は以前、カナダから帰国する際、それまでバックパックに入れていた大切な小型ナイフのキーホルダーを取り出し、ポケットに入れたままセキュリティーチェックを通ろうとしました。 案の定見つかって(というか、僕はまったく意識してませんでした)、没収されました。 チェックイン荷物の中にいれてもよいといわれましたが、セキュリティーゲートを通過している段階で航空会社のカウンターに戻って列に並び直す時間なんてありません。 なくなく手放したのを覚えてます(涙)。 今回はそういうことがないように、注意してパッキングしました。
写真は今日佐川急便で空港に送るバックパックと自転車が入った段ボールです。 自転車は横140センチの段ボール箱に梱包してあり、約25キロあります。 バックパックは写真では小さく見えますが、担ぐと上部は僕の頭を超えます。 重さも10キロ以上はあるように思います。 空港に送るのには自転車で5000円近く、バックパックで2000円ほどかかるようです。 高いですが、空港まで電車で行く僕にはこれらを運ぶ術はないし、運ぶ気力もありません(笑)。 んまあ、仕方ないかと。 自転車はエアカナダに預ける際にはさらに50ドルが特別料金としてかかるようです。 本当に手間がかかります。 いっそのこと日本においていこうかとも思いましたが、それもできないし・・・ 手間がかかる子ほどかわいいっていうところでしょうか(笑)。 あとはカナダについてからの一時的に滞在するインストラクターのアパートまで運べるかどうかが心配です。 最悪の場合、空港からアパートまで乗っていくつもりです(笑)。
明日は携帯電話を解約に行こうかと思っています。 おそらくぎりぎりまで使えるように、出発日当日に解約されるように手続きをしてもらうつもりです。 でも、ここ最近携帯へのメールや電話が格段に少なくなりました。 さみしいような、仕方ないような・・・ 僕の携帯をご存知の皆さん、14日以降は使えなくなると思いますのでよろしくお願いします。
ではまた。
(つづく)
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4年前の記憶をたどりながら
2006年10月12日木曜日
写真はFrom The Ground Upという教則本とAeronautical Information Manual(通称AIM<エーアイエム>)です。 ここ最近は4年前の記憶をたどりながら、毎日復習をしています。 人間の記憶力なんて本当にあてになりません。 覚えやすいこととか、記憶に残ること、あとは実際に自分で体験したことなどは4年経った今でもはっきり覚えています。 でも、その他のことはさっぱり覚えていません(汗)。 直筆で教則本に書いたメモ書きですら、「この字、自分の字か?」って思う始末です(涙)。
From The Ground Upはとても分かりやすい教則本で僕は好きですが、なにせ字が細かい! しかも、ページ数が多い!(350ページほどあります)。 なかには英語で書かれているがために分かりにくい表現などもありますので、なかなか大変です。 教則本にもいろいろあるようで、以前、アメリカ人の教授の奥さん(パイロット)に貸してもらった教則本はアメリカで印刷された本で、至る所にユーモアが盛り込まれていました。 おもしろおかしく学ぶというスタイルだったんです。 僕はどちらかというとまじめな方が好きだったので、その本は結局ほとんど読むことがないまま返しちゃいました。 どんな本であっても、基本は同じですから、好きな教科書で勉強すればいいと思います。
今日は復習の他に、市の中心部にある三井住友銀行で英文残高証明書を作ってきました。 っというのも、カナダ大使館のウェブサイトを見ていたら、入国の際に往復航空券の有無がチェックされるとのことで、もし片道航空券しかもっていない場合は帰りのチケットを買う財源の証明が必要だと書いてあったんです。 あとでよく読み返したら、実はそれは長期滞在者向けではなくて、短期滞在の旅行者向けの情報だったんですけどね(笑)。 なにはともあれ、残高証明書は持っていて損はないと思ったので、早速口座を開設し、他の銀行口座からお金をどっか〜んと振込み、それに基づいた残高証明書を作成してもらいました。 申込書を書いているときに、「職業」のところに9月中旬まで勤務していた大学の名前を書くと、カウンターの受付の女性が、「◯◯◯◯◯大学って、Hキャンパスですか?」って突然言われました! 驚きながらも、「いえ、Nキャンパスで勤務してたんですけど」って答えました。 後で話を聞くと、その女の子は僕が勤務していた大学を数年前に卒業した卒業生だったんです! まさか地元で元学生に会うとは全く思っていなかったのでびっくりしました。 同じようなことがイタリアのミラノでもありました・・・ 詳しいことはまたいつか、機会があるときに書こうと思います。 なにはともあれ、丁寧に対応してもらって無事に残高証明書をゲットし、ついでにトラベラーズチェックも購入しましたので、お金の面の準備はこれでばっちりだと思います。
荷物も無事に関空に向けて発送しましたし、カナダに向けて送ったEMS郵便も一足お先にバンクーバーに到着しているようです。 あとは引き続き復習をして、メンタル面の準備もしていこうと思います。
(つづく)
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【編集後記】
今日から過去ログ(2006年〜)を早速アップロードしていきます。14年前に自分が書いた文章を、実際にパイロットになれた後にこうやって読み返すのはなんだか気恥ずかしいというか、むず痒いというか、なんだか不思議な気持ちです。文章の書き方は基本的に今と変わっていませんね(今回はまったく手を加えていません)。そりゃそうです、日本を離れたときから基本的には日本語能力が向上するようなことは特段なにもしていませんので(笑)。書いていることがなんだか青臭かったり、未熟で無知な感じもしますが、それでもなんとかここまで生き延びています!
日本を出た時は写真の通り自転車とバックパック一つでした。自転車の箱には自転車以外にも自転車メンテ用道具やら空気入れやらその他もろもろを打ち込みましたので重くなりました。このとき持ってきた自転車は残念ながら数年前にこちらで売却してしまって今は手元にありません。大阪のタケウチというサイクルセンターでメンテしてもらっていたのですが、そこのおっちゃんおばちゃんには優しくしてもらいました。おっちゃんの腕は凄まじく、購入してから売却するまでほぼメンテフリーでした。日本の職人技はすごいです。話を戻しますが、僕はそもそもハングリー精神が強いのかもしれません。子供の頃に父親を亡くし、母に育ててもらいました。父親がいないことがハンデやデメリットと思われたくなく頑張ってきたつもりです。その気持ちがあったからここまで頑張れてこれたのかもしれません。もちろん、お金がある人や裕福な家庭で育ったと思われる人がカナダに飛行訓練に来たりすると羨ましくも思いました。僕は自転車でえっちらおっちらやっているのに、ビクトリアに来てすぐにほぼ新車の車を買っている子もいましたっけ。羨ましい気持ちはありましたが、僕のように後がないくらい切迫した状態でなにかに挑戦することは人生に一度や二度はあっても良いと思います。
セスナ機を見つけて気持ちがアガるのは今も変わっていませんから、やっぱり飛行機がもともと好きなんでしょうね。仕事として飛び始めると、飛ぶこと以外のところ(待遇やスケジュールなど)に目がいってしまいがちで、他の人と比べたりもするものです。僕は弱い人間ですから。こうやって初心に戻って、セスナ機のエンジン音に心躍らせる純粋な気持ちを取り戻せるよう努力しないといけませんね。
(つづく)
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