今年もモントリオールは昨年同様雪は降りますが、極端に積もることは今の所ありません。また、気温もそれほど下がりません。ちょっと前に数日間マイナス15度ほどが続きましたが、最近は下がってもマイナス10度前後。ただ、風が出ると体感温度はマイナス15度以下にまで下がります。
この時期、雪や気温よりも鬱陶しいのは日が落ちるのが極端に早いことです。午後4時過ぎには暗くなり始め、午後5時までにはあたりは真っ暗。朝も日が昇って明るくなるのは7時過ぎくらいです。今までこんなに自宅にいることはなかったので気がつかなかっただけだとは思うのですが、この時期は日照時間が本当に短いです。
さて、2020年はエラい年になってしまいましたね。「コロナウイルス」という言葉を聞かない日はありませんでした。皆さんもそうだと思いますが、僕も多大なる影響を受けました。もういっそのこと、2020年はなかったものとしてカウントしてもらいたい。今年は得るものがほとんどなかったというのが正直な印象です。
仕事の面では、3月までは順調に仕事をしていましたが、3月下旬からフライトがなくなり、10月中旬からエアバス320型機の訓練が始まるまでの間、半年ほどはフライトがありませんでした。ふと気になってログブックを確認してみたところ、今年のフライト時間は以下のような感じです:
1月ー58.7時間
2月ー56.4時間
3月ー80.8時間
12月ー27.1時間
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計: 223時間
飛行時間が300時間にも満たなかったのはメディバックパイロット時代以来ではないかと思います。エアラインに進んでからは初めてです。
乗務する機種もボーイング767型機からエアバス320型機に変更になりましたし、そのために2ヶ月ほどの訓練も受けました。これは前回までに書いた通りです。
その320型機の訓練ですが、12月上旬に3つのペアリングで乗務開始となりました。実機での路線訓練では学ぶことが多く、充実した時間を過ごせました。一方で、こちらもコロナの影響をもろに受けており、予定通りの訓練が行えない状態になっています。予定では12月中旬には路線審査を受けて晴れてエアバスパイロットとして独り立ちすることになっていましたが、会社に予定を変更され、予定されていたペアリングが幾度となくキャンセルになり、未だに審査を受けれていません。今日現在の予定では来年1月上旬に復習の意味を込めたペアリングで乗務してから路線審査を受ける予定ですが、これも予定変更になる可能性が非常に高いです。時期が時期ということもあって予定通り行かないのは仕方ないとも思いますが、予定が長引けば長引くほどモチベーションを保持するのが難しいと感じます。せっかく12月上旬の路線訓練で学んだこともうっすらとうろ覚えになり始めていたり・・・。今まで受けた新機種訓練の中で最も長引いた訓練となってしまいました。早く訓練を修了させたいものです。
今年は本当に自宅にいた時間が長かったです。僕は無い物ねだりな性格なので、忙しいと休みが欲しいと思いますし、逆に今年のように休みが多過ぎると忙しくしたいと思うようになります。世界中で航空会社の経営不振が続いている中、仕事をせずとも職を失わずにお給料をもらっているということに罪悪感を感じるところもあります。
今までは毎月ヨーロッパや日本に自由に行き来できていたのに、それがまったくできない1年になりました。月の半分は一生懸命仕事をし、残りの半分でプライベートを充実させる生活をここ数年やってきましたので、今の生活は本当にメリハリがなく、味気ないものになっています。家族やパートナーに会えないのは寂しいですし、きっと僕と同じような境遇の人も世界中にたくさんいると思います。それでも生活に困っていないのは幸せなのはわかっています。それでも、このままの生活を続けていくことが果たして僕がやりたかったことなのか、人生の意味ってなんだろうと、これまで普通に思ってきたことの多くに少しずつ疑問を抱くようになっているのも正直なところです。
2021年は良い年になってもらいたいですね。皆さま良いお年をお迎えください。
(2021年もつづく)
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