2019-05-17

モントリオールに引っ越してきました。

 カナダに来てからというもの、1〜2年に一度は引っ越す生活をしてきたため、持ち物も少しずつ吟味され、いらないものは引っ越しの度に処分し、新しく買い足すものもなるべく多機能、コンパクトサイズ、高品質ものもを選ぶ、いわば「ミニマリスト」的な生活になりつつあります。 なるべく「欲しいもの」は持たないようにし、「必要なもの」のみを買い足すようにしてきました。 その成果もあってか、今回の引っ越しも荷造りにそれほど時間がかからずに済みました。

 トロントとモントリオールの比較はまたいずれしようと思いますが、今のところモントリオールにはかなり満足しています。 僕のコンド(マンション)はジャック・カルティエ橋の側にあります。 バルコニーからは橋が見えます。 セントローレンス川から徒歩数分。 ダウンタウンにも歩いて30分未満で到達できますし、地下鉄(メトロ)を使えば数駅でダウンタウンです。 徒歩5分以内にガソリンスタンド、スーパー、郵便局、銀行など、生活に必要なものはすべて揃っています。 空港までも車で30分未満(渋滞していない場合)。 冬が厳しいモントリオールなので、地下駐車場がある物件を選びました。 地下ロッカーも2つあり、荷物を保管するにも困りません。 場所と物件の状況(駐車場の有無等)が揃ってさえいれば、購入しても決して損をすることはないと考えていて、その条件に今回のコンドミニアムはバッチリはまっています(英語ではよく「Location, Location, Location」と言い、とにかく立地条件がもっとも大事とされます)。 万が一、モントリオールを気に入らなくても、賃貸マンションとして貸し出すことも大いに可能だと思うので、良い不動産投資になると考えて購入を決意しました。

 トロントでは電車通勤でしたが、モントリオールでは自動車通勤。 そのため、日産マーチ(こちらではミクラと呼びます)を買いました。 雪が多い都市なので四駆も検討しましたが、当面はこれで行こうと思い購入。 エンジンは1.6Lですが、なにせ小さい車体で5速マニュアルなので小気味好く走ってくれます。 

 僕が住む地域はゲイビレッジに近いため、同性愛者を多く見かけます。 夏の間はこのような虹色の飾り付けがされ、カフェやレストラン・バーはテラスを道に広げています。 歩行者天国になっているので、とてもゆったりとした時間の流れ方です。 

 これが僕のバルコニーから見えるジャック・カルティエ橋。 セントローレンス川にかかっている橋です。 夜にはイルミネーションが灯されています。

 徒歩3分でメトロ(地下鉄)の駅に着きます。 ここから数駅でダウンタウンに行けます。 車体はボンバルディア社製。 以前乗務していたDash-8やCRJなどの航空機も製造するケベック州にある会社です。

 モントリオールの夏は美しく、とても楽しいと人々は口を揃えて言います。 夏の間は主な通りが車両通行止めになり、お祭りやイベントが開催されます。 F1レースのモントリオールグランプリも開催されますし、自転車レースもあります。 道路でチェスを楽しむ人々などもいたりします。 


 引っ越し後、モントリオールに数日滞在しました。 その間、荷物を開封したり、掃除をしたりと本当に毎日ばたばたしていました。 ようやく片付けがひと段落したところで休暇ウイークが始まりました。 今回はヨーロッパの南端にあるマルタ島にいって来ました。


 このマルタ島、数年前にも行ったことがあり、今回は2回目でした。 1週間の滞在でしたが、とてもリフレッシュできました。 仕事や引っ越しのことを忘れ、ゆったりとした時間を楽しむことができました。 風が強く、肌寒い日が多かったですが、マルタはヨーロッパなのに中東のような、それでいて南国のような雰囲気があるとても素敵な国です。 次回は真夏の灼熱の時期に行って、透明な海で泳いでみたいものです。

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 マルタから戻ると仕事が再び始まりました。 今月から僕はモントリオールベースのパイロットです。 昨日まで南米ペルーのリマに行って来ました。 

 ルートはこのような感じです。 天気はさほど悪くなかったのですが、フロリダ半島とキューバ、そしてパナマ上空はこの時期常になんらかの悪天候が存在しているので、注意が必要でしたが、それ以外はとてもスムーズな8時間のフライトでした。 行きはパイロット2名での運航でしたが、帰りは3名体制だったため、フライト中に2時間ちょっとの休憩を取ることもでき、リラックスしたモントリオールからの初ペアリングとなりました。 

 明日から3日間、イタリアのベネチア(ベニス)に行って来ます。 初ベネチア、そして、今年初めての大西洋横断なのでとても楽しみです。


(つづく)

 

2019-03-25

春の一時帰国。

 今月は月の頭から必死に働きました。 数回あったのが、夕方から仕事開始でアメリカのフロリダ方面に行き、折り返してトロントに戻って来るという1-day pairingです。 ただ、トロントに戻って来るのが日付が変わって午前2時頃で、その時間にはいつも通勤に使っている電車が走っておらず、仕方なく夜行バスに乗って自宅に帰る、という日が何日かありました。 そこまではまあ仕方ないと思うのですが、酷かったのは同日の夕方からまた仕事に行かなければいけなかったこと。 早朝に帰宅して、普段であればベッドから出るような時間にベッドに入ってなんとか眠りに付き、正午すぎに起床。 そしてまた数時間後には仕事に出かけるというような勤務パターンを数回やりました。 その甲斐あって、今月の勤務は13日までで、残りはおやすみという素晴らしいスケジュールになりました。  今の僕のポジションでは働きたいときに思いっきり働き、休みたいときにがっつり休めるので、かなり満足しています。 

 本当であればおやすみはフランスに行くつもりでいたのですが、日本にしばらく帰っていないこと、そして今月を逃すと秋頃まで帰国できないこともあって、急遽日本に一時帰国しました。

 行きでは以前一緒に働いたことがある日本人FAさんとゲート付近で会い、おしゃべりをしていたらあっという間に搭乗時間になりました。 トロントから羽田までは飛行時間13時間ほどの長旅です。 今回はプレミアムエコノミーの席に乗せてもらいました。 お隣の席にはフィギュアスケートのおっかけをしているおばちゃん。 背もたれの倒し方やエンターテイメントシステムの使い方をご存知なく、例え僕が映画を観ていようが、音楽を聞いていようが、遠慮なく肘打ちしてきて、「ね〜ね〜、これどうやってやるの?」と聞いて来る愛嬌たっぷりのおばちゃんでした(笑)。 羽生結弦が出ていた大会を観に行くって言ってました。 そういう定年後の過ごし方もあるんですね。

 羽田についたのは日付が変わり翌日金曜の夕方で、その日は品川・泉岳寺付近のアパホテルに滞在しました。 同日に実家まで戻るのはちょっとしんどいのと、今回乗せてもらう予定だったANAの予約状況がいっぱいだったようなので一晩の宿を取りました。 いつものように時差ボケがあるので、朝一番で公衆浴場にいったり、朝4時に泉岳寺付近を徘徊したり、なか卯で朝からカツ丼を食べたりして楽しみました。 いや〜、やっぱり日本は楽しい!

 翌日、羽田から小松空港まで移動しました。 あいにく最初の空席待ちの便はいっぱいで乗せてもらえず、次の便まで4時間ほどあったので、一旦空港を出ることにしました。 初めてセキュリティーゲートのあたりを逆行しました。 こんなこともできるんですね。 そしてスーツケースをコインロッカーに入れ、電車に乗って銀座方面に向かい、築地市場に行くことにしました。 どこも観光客(「インバウンド」ですか・・・笑)でごった返していて、観たものといえば食べ歩きをしている観光客くらいしか記憶にありません(笑)。 僕も屋台のようなところで中華そばを食べ(あまりおいしくなかった・・・)、たい焼きを買い(まあまあだった)、そしてコーヒーを飲み(安定のスタバ)、食べ歩きを満喫しました。 築地本願寺にも行きました。 Xのhideの葬儀があったところらしいです。 とてもユニークな建築物で、なかなか見応えがありました。 

 ちょっとした遠足を楽しんだあとはまた羽田に戻り、再度セキュリティーを通過してゲートに到着。 今回は無事に乗せてもらえました。 毎回のことですが、機種は767(Air Japanの767)でした。 プッシュバック直前で空港周辺に雷雲が発生していたようで、離着陸が一時ホールド状態だったそうです。 「カナダだったらそんなもん構わずにバンバン飛ぶけどなぁ」とも思いましたが、そこは安全第一、超慎重な日本の航空会社。 そしてその際の機長さんのPAがまたすごかった。 天候による遅れを詫びるのはまあわかる気がしますが、ご丁寧にも「手荷物検査にご協力いただきありがとうございました」から始まり、「保安検査場を迅速にご通過いただきご協力ありがとうございます」、「定時出発にご協力いただきありがとうございます」などなど、まあまあ次から次へと最初の1分ほどはお礼を述べられてらっしゃいました。 こういうのは海外に長くいると(ましてや同じ業界で働いていると)なんとなく違和感を感じてしまいます。 でも、日本ではこれくらいが普通なんですかね?!

 フライトは結局30分ほど遅れて小松空港に到着。 そしてバスに乗り継いで実家には夕食時に到着しました。 懐かしい街並みを観ながら家まで歩くのがちょっとした楽しみです。

 実家ではレンタカーを借り、親戚の家に行ったり、母親と一緒に小松まで買い物に行ったり、途中で小松空港に立ち寄って自衛隊機や旅客機を見たり、空港側にある航空プラザに行ったりもしました。 この航空プラザ、毎回バスで小松空港に来る際に見える建物で、外には古い自衛隊のヘリや訓練機が展示されていて、いつかは行ってみたいと思っていた場所の一つでした。 中にはなかなか面白いものもあり、しかも入場無料。 子どものみならず、大人でもある程度楽しめる内容になっています。 

 結局、実家に1週間ほど滞在し、またカナダに戻って来ました。 小松空港を10時半過ぎに出発するANAさんの便に乗せてもらい、羽田についたのが12時前。 トロント行きの便は午後6時過ぎ発なので、東京で6時間近く時間がありました。 そのため、またもやスーツケースをコインロッカーに預け、モノレールと電車を乗り継いで東京見物に出かけました。

 今回はまずは山手線で秋葉原まで行き、中古パソコン店を少しだけ観て回りました(今使っているコンピュータは8年以上も前のモデルなので買い替えを検討しています)。 そしてそこから歩いて上野へ。 結構近いんですね。 上野では恩賜公園、不忍池あたりで桜を観て来ました。 まだ二分咲きといった感じでしたが、それでも雰囲気は楽しめましたし、気温があがって初夏といった感じで気持ちが良かったです。 ここ数年桜は観れていなかったので今回はとてもうれしかったです。 桜を愛でる気持ちなど子供の頃はありませんでしたが、今はそういうのが少しずつわかって来たような気がします。 そりゃあ白髪も増える年頃なわけです(笑)。

 そういえば、イチローの引退試合をテレビ中継で観ていました。 あの試合があったのが実家を出る日の前日の夜だったので、インタビューを観ていたらかなり夜更かししてしまいました。 試合後のインタビューでイチローが語った内容(外国に住んで初めてわかること、等)は僕の体験と被るところもあり、共感できました。 今、海外にお住まいの方ならみなさんウンウンと納得されることでしょう。 ただ、イチローは本人が言っているとおり人望はあまりないのではないかと思います。 「イチロー節」と呼ばれる彼独特のユーモアは理解が難しいところがありますし、彼が記者からの質問に答えず、「それ、今ここで答えなきゃいけません?」といったように「質問に質問で答える」態度は僕個人としては観ていてあまり気持ちがよくありませんでした。 でも、彼が天才ベースボールプレーヤーだったことは間違いがないので、天才はやはりああいう感じになるんだなという結論にたどり着きました(笑)。 なにはともあれ、かくいう僕もWBCなどでイチローに感動させてもらった日本人の一人です。 歴史的な出来事を日本で観れたことは素直に嬉しく思いました。

 トロントまでは12時間ほどのフライトで到着。 トロントについたのは出発した日と同日、しかも1時間早いという感じでなんとも不思議です。 昨日と今日は時差になれるためにゆっくりしたり、友人と食事をしてきました。 来週はいろいろとばたばたするのですが、それでも今月いっぱいは仕事はないので、どこかで残業フライトができないかと企んでいます。

 それでは今回の一時帰国の写真をどうぞ。

築地市場周辺は買い物客で賑わっていました。

多くの観光客は外国人のようでした。

親戚の家に行く途中、白山連峰が見えました。 手前はローカル電車の線路。

子供の頃にこの神社でよく遊びました。 

小松空港では戦闘機がちょうど着陸してきました。 F-15ですかね。

航空プラザにはJALの767の巨大写真があり、あたかもコクピットに座っているかのような写真が撮れます(笑)

少しだけですが釣りにも行きました。 釣果はゼロ。

定年後はこのおっちゃんらのようにのんびり釣りをして暮らしたいというのが子供の頃からの夢です。

上野東照宮は桜が綺麗に咲いていました。

まだ満開とはいえないながらも、綺麗に咲いていました。

ブロンズ色とピンクのコントラストが綺麗。


上野恩賜公園入り口付近。 

公園内では猿回しなどもやっていて、なかなか良い雰囲気でした。

 

 次回の一時帰国はおそらく秋頃と思います。 その際には第2回FBグループのオフ会を開催したいと思っています。 今回はかなり急に一時帰国を決めたため、友人などにも一切連絡を取りませんでした。 


(つづく)



2019-03-09

訓練の大切さ。

 先月最後のフライトでまた南米コロンビアの首都ボゴタに行く予定だったのですが、離陸直後にちょっとしたエンジン不具合が発生しまして、トロント空港に引き返すことになりました。 詳細は大人の事情もあるので書けませんが、日本だったら新聞に載るんじゃない?っていう感じのものです。 その日はトロント地方は雪が降っていて、出発が2時間ほど遅れていました。 プッシュバック後にde-iceもしないといけなかったので、それにも時間がかかり、ようやく離陸できたと思ったら不具合が発生してトロントに戻ることになりました。 安全に着陸できたのが何よりよかったと思いますが、お客さんの気持ちを考えると申し訳ないようにも思います。 我々が着陸するころにはすでに代替機の用意やその便のクルーも手配されていたようです。 そこはさすが!と思うところでした。 結局、お客さん達がボゴタに向けて再出発したのは予定から8時間近く遅れてのこととなたようです。 

 緊急時には「Mayday」という言葉を無線で使うことがあります。 これは文字どおり緊急事態で、一刻を争う状態の際に使われる緊急信号です。 一方、問題はあるけど、緊急事態とまでは言えない、というような場合には「PAN PAN」というフレーズを使います。 PANとはPay Attention Nowの略と教わりましたが、Possible Assistance Neededの略という説もあるそうです(wikipedia調べ)。 半年に一度の訓練ではこれらのフレーズが頻繁に出るわけですが、今回のエンジン不具合の際にはこのPANPANを発信しました。 これを宣言することにより、航空管制官達は我々が緊急事態に直面している、そしてなんらかの手助けが必要になる可能性があるという状況を理解します。 いつもはぶっきらぼうな感じで愛想もよくないことも多い航空管制官のみなさんも、このフレーズを発信するとがつくほど親切になります(苦笑)。 この日もいろいろ聞かれましたが、PANPANやMAYDAYを発信する場合には乗員乗客が何名いるか、燃料の残りはどのくらいか、そして危険物を搭載しているかを告げる必要があります。 この日は訓練と同じようにこれらの情報を告げ、トロント空港に無事着陸しました。 着陸後は滑走路上で一旦停止し、消防の人々にエンジン火災などが起きていないかや、その痕跡がないかなどを確認してもらいました。 特に異常はなかったのでそのままゲートへと戻りました。 いままで何度も繰り返し訓練してきたシナリオとほぼ同じようなことが今回のことでは起こり、訓練通りにチェックリストをこなし、機長やフライトアテンダントのみなさんと協力して無事に着陸できました。 不謹慎な言い方かもしれませんが、良い経験となりました。 そして、改めて日々の訓練の大切さを身にしみて実感しました。

 緊急事態を宣言すると、パイロット達の精神状態を考慮し、しばらくは仕事から外されます。 今回は半ば強制的に3日間のおやすみをもらいました。 また、いろんなところから電話がかかってきました。 その日の当直マネージャーからだったり、チーフパイロットだったり。 航空会社にとっては緊急事態宣言はとても深刻なシチュエーションなんだと再確認しました。 また、クルーのメンタルのケアも行き届いている印象でした。 

 そんなこんなで3月に入り、今月は最初の2週間近くをかなり少ない休日数で働いています。 今まで経験したことのない、「same day release/check-in」をやっています。 これはなにかというと、1日目にフロリダまでの往復を担当するのですが、チェックインは午後4時ごろで、トロントに戻って来るのが日付が変わって翌日の午前2時前です。 そこから自宅に戻って就寝し、その日の午後にはまた次のペアリングが始まるというものです。 これはなかなか過酷です。 この時期はまだ雪などの影響でフライトが遅れることも多く、2時前に仕事が終わる予定であっても実際には3時過ぎに終わったりします。 そこからバスに乗って帰宅すると、家につくのは午前4時頃。 そして6〜7時間眠って正午頃に起床。 遅い朝ごはんを食べ、一般の方々が帰路につくころに僕は仕事に向かうというパターンが今月は数回続きます。 午前3時過ぎに仕事が終わるなんて、違法にすればいいのにとも思います(苦笑)。 日本の場合は多くの空港が騒音問題などを抱えているため真夜中以降のフライトというのは原則的にあまりないと聞いたことがあります。 北米はそんなことはなく、夜中以降や超早朝のフライトもあったりします。
 
 ここ最近はフロリダのタンパ、フォート・ローダーデール、そしてコスタリカのサンホゼに行くことが多いです。 夏は雷雲などが多く発生し飛びにくいエリアですが、今は概ね飛行条件も良く、楽しいフライトが多いのが救いです。 ジェット気流の影響で揺れることも多いですが、嵐を避け続ける労力に比べると些細なものです。 今日の写真はフロリダ・キーウエスト周辺です。 いつかここをドライブしてみたいな〜と思っています。





(つづく)

2019-02-21

南米へのフライト。

 今月の仕事はとてもシンプル。 コスタリカのサンホゼに2回行き、コロンビアのボゴタに3回行きます。 

 サンホゼは現地滞在が10時間と超短時間のレイオーバーです。 残念ながらホテルと空港以外はなにも見る時間がありません。 それでも1日目は夕方からのフライトで現地到着は午後10時過ぎ、翌朝には現地を出発して午後3時過ぎにトロントに戻ってくるというなかなか効率の良いペアリングです。 僕は嫌いではないです。 

 レイオーバーは長いものでは2日、長いものでは4日とかなんていうのもあります。 長いレイオーバーは楽しそうではあるのですが、現地滞在中はお給料も発生しませんので効率的ではありません。 毎月飛ばなければならない時間が決められているので、レイオーバーが長ければ長いほどその月の拘束日数が増える(=お休みが減る)ことになります。 僕はお休みを最大限長くしたいので、そういう人にとっては長いレイオーバーはあまり意味がありません。 イタリア・ベニスで4日間レイオーバー、アフリカ北部で4日間レイオーバー、またはラスベガスで2日間、なんていうとなかなかエキゾチックで楽しそうに思われるかもしれませんが、その間はホテル住まいですし、ましてや既に行ったことがある都市の場合はあまり長いレイオーバーは楽しくないというのが本音です。 なかには長いレイオーバーに家族や恋人を連れてくる人もいます。 僕はレイオーバーは短くて良いから効率的に仕事をし、代わりにお休みをなるべく長くもらえるようなスケジュールをリクエストすることがほとんどです。

 サンホゼ空港の側には活火山があります。 先日サンホゼからの離陸時には火山からの噴煙が見えました。 火山灰はジェットエンジンの大敵で、噴煙がエンジン内に入るといろんな問題を引き起こします。 この日も火山灰と思われる煙が目視できたため、なるべく上昇角を高めて火山灰に入らないように気をつけました。 

(写真上:サンホゼ空港側にあるピアス火山。)

 先週末はボゴタに行って来ました。 トロントを出発後はほぼまっすぐ南下します。 フロリダ周辺を通過し、バハマとキューバ周辺を通過します。 バハマのフリーポート周辺を通過する頃には日が沈み、綺麗な夕日が見えました。


 ボゴタ空港は南米大陸にあります。 カリブ海を抜け南米大陸に上陸するとコロンビア北部のバランキーヤという市の上を通過します。 ここを超えてしばらくすると標高の高い山々の側をフライトします。 このあたりは赤道に近く、また温かい海水にも近いので頻繁に積乱雲や雷雲が発生します。 しかもこの辺りに差し掛かるころには日もすっかり暮れ、外はほとんど見えません。 雷雲の位置を把握するために気象レーダーを使いますが、レーダーは地上の勾配にも反応してしまうため、レーダー画面に写っているものが果たして山脈なのか、それとも本当に雷雲のリターンなのかがわかりにくいことがよくあります。 満月の夜であれば雲の位置を目視確認できることもありますが、そうでない場合にはなかなか見えません。 間違って雷雲に入ってしまうと乱気流に遭遇することも考えられるのでかなり神経を尖らせてフライトします。 それでもアプローチ中には比較的小さめの雷雲をつっきらざるを得ないこともあります。 ボゴタ空港はなかなかチャレンジングな空港です。

 この日は降下中に一度だけ嵐を避けましたが、それ以外は安定したフライトになりました。 クルーもいい人ばかりで楽しいフライトでした。

 滞在中は日曜日だったので蚤の市が出ていたので見て回りました。 また、初めてホテルから離れた場所にも散歩してきました。 ほんの2時間ほどの散歩でしたが、日が出ていたこともあり、かなり日焼けしました。 紫外線が強いんですね。 それでも初夏のような陽気はとても心地よく、冬の間にこんな気候を楽しめるのはパイロットの醍醐味のように思いました。

(写真上:ホテルからの眺め)



(写真上:音楽を演奏している人も多くいて良い雰囲気。)


(写真上:結構人が多いです。)

(写真上:こういう貨物トラックが南米っぽい。)


(写真上:信号待ちの車の間を物売りが歩き回るのも南米っぽい。)

(写真上:この日のお昼ご飯「バンデハパイサ」。 コロンビアの定番料理だそうです。  アボカドがめちゃくちゃおいしかったです。)

(写真上:トロントへの帰り道に見えた大きな雷雲。)

 今回も高山病に軽くかかりましたが、それなりに楽しいレイオーバーとなりました。 なんだか手足が腫れぼったくなります。 あと、ちょっと動いただけで心拍が上がります。 標高2500メートルほどですので、どうしても体が反応してしまいます。 眠る時間になっても標高の影響か心拍数が高いままのこともあり、そうなると体と脳がなかなか落ち着かず、深い眠りにつくのが難しいこともあります。

 昨日はART (Annual Recurrent Training=年一回の講習)もありました。 今日から3連休で、またボゴタに2回行きます。


(つづく)

 

南仏・モナコ。

 1月は22日まで仕事をし、それから2月7日までお休みでした。 この時期は仕事はあまり忙しくはありません。 ヨーロッパ方面へのフライトはほぼゼロで、フライトのほとんどは南米やフロリダ行きばかりです。 個人的にはありがたいな〜と思っています。 理由は「時差がほぼない」からです。 ナローボディに乗務しているパイロットの場合、カナダ・アメリカ・南米周辺しか基本的には飛びませんから、時差もそれほど大きくはありません(中にはナローボディで海外行きをやる場合もあります)。 一方、ワイドボディで海外便を担当すると一気に時差が大きくなります。 また、フライトの時間も真夜中に飛ぶことが多くなり、目的地に到着するのはカナダ時間で早朝ということも多くあります。 そうなると時差ボケ対策や体調管理に気を使うようになります。 そういうことにあまり気を使わなくて良いこの時期は個人的には歓迎です。

 今回の休暇ではパートナーの出張に同行して南仏カンヌ、ニース、そしてモナコに行って来ました。 ジュネーブからEasyjetというLCCで移動しました。 Easyjetは本当に安くて、ヨーロッパ内であれば往復1万円以下なんていうこともよくあります。 どうやって儲けがでるんだろう?と不思議に思うこともありますが、機内持ち込み荷物や預ける荷物に料金を課していますし、フライト当日に近くなるに従ってチケット代も高くなります。 また、機内サービスはほぼゼロで、代わりに比較的リーズナブルな飲み物や食べ物を売っています。 LCCではあってもパイロットのお給料は比較的良いようですし、なかなか魅力的なオペレーションです。

 ニース空港に行く前にはジュネーブで一泊しました。 ジュネーブにはかつて世界一長かったベンチというのが市役所裏にあります。 ジュネーブにはなんども行ったことがありますが、このベンチを見たのは今回が初めてでした。

(写真上:ジュネーブ内にある教会周辺)

(写真上:これがかつて世界一長かったベンチ。写真に入っていない反対側にも伸びています。)

 ジュネーブからのEasyjetはA320型機。 Easyjetおよびヨーロッパの航空会社はやはりエアバス機が圧倒的に多い印象です。 日本のLCCもそうですよね。 同じようなサイズのボーイング737と比べるとランニングコストが安いという話を聞いたことがあります。 ジュネーブからニース空港までは飛行時間にして45分程度。 あっという間です。 

 ジュネーブ空港はスイスにある空港ですが、フランス側のスイスにあるので、空港にはFrench Sectorと呼ばれるフランス側の部分が存在します。 ジュネーブからフランス国内空港に飛ぶ場合にはこのFrench Sectorにある保安検査場を通過します。 スイスはEU加盟国ではありませんが、フランスとなんらかの取り決めがあるようで、フランス⇆スイスの移動ではパスポート検査は原則ありません。 

 ニース空港は海に突き出した埋立地にある空港のようです。 駐機場には多くのプライベートジェット機が停まっていました。 おそらくはヨーロッパや中東アフリカの富豪たちがバカンスに訪れるのだと思います。 富豪が集まるモナコからも近いというのが理由かもしれません。 驚いたことにカナダ空軍のグローブマスターも停まっていました。

 空港を出て、トラムに乗って市街地を目指します。 途中でバスに乗り換える周辺では綺麗な海が見えました。


 ニース駅に到着し、駅内にある荷物預け所にスーツケースを預けました。 日本のようなコインロッカーは海外ではほとんど見かけませんが、手荷物預かり所はあるんですね。 スーツケース2つで15ユーロだったかと思います。 ちょっと割高ですが、荷物をごろごろと引きずって観光をするよりはマシです。

 ニース駅からは快速電車に乗ってモナコに向かいました。 

(写真上:ニース駅)
 
 電車はたしか8ユーロほど。 券売機は英語表示もできるので割と簡単にチケットが買えます。 ニースからモナコまでは時間にして20分ほどだったかと思います。 海沿いに線路が走っています。 

 モナコにつくと、入国審査はありません。 ただし、プラットフォームの出口には入国審査官・警官のような人が立っていて抜き打ち検査をしていました。 止められているのは中東系の人のみ。 差別じゃない?とも思いますがそれはいろいろ大人の事情があるのでしょう・・・。 駅の外に出たときの第一印象は「さすがお金持ちが集まる市だけあり、とても綺麗」でした。 

(写真上:駅構内から見えたモナコ)

 モナコ市内はバスもあるようですが、徒歩で全然問題なく観光できます。 天気もよく、気温も比較的高く、心地よい観光ができました。 

(写真上:モナコといえばF1などでも有名なこのヘアピンカーブでしょう!)

(写真上:高級なカジノが多くあります。)

(写真上:高層マンションが多く建ち並びます。)

(写真上:マリーナには多くの高級クルーザーが。)


(写真上:丘の上には王家の宮殿があり、周りは旧市街地が広がっています。)

(写真上:白い砂浜がとても美しい。)

 モナコには数時間の滞在で、そのあとニース駅に戻り、荷物をピックアップしました。 そして今度は西のカンヌに向かいました。 電車で30分ほどです。 今回も電車は海沿いをひた走りました。 

 カンヌには3泊しました。 カンヌといえば国際映画祭が有名です。 それ以外は南仏のリゾート地という感じで、時間がゆったりと流れる雰囲気です。 セレブリティが多く訪れるせいもあり、海岸沿いには有名高級ブティックが並んでいます。 それ以外はこじんまりとした街という印象でした。






(写真上:黒澤明監督の手形)

(写真上:こちらが国際映画祭の会場)

 ここでも日中は気温が結構上がって、ジュネーブやトロントとは大違い。 冬の厳しい寒さを抜け出してこういうところでバカンスというのも悪くはないと思います。

(写真上:ニース空港) 


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 南仏に行く前にはフランス国内でウインタースポーツに興じました。 今回初めてソリ、スノーシュー、そしてクロスカントリースキーに挑戦しました。 




 スキーもやる予定だったのですが、ニースからジュネーブに戻ってくると天候があまりよくなく、大雪の予報が出ていたため、予定を繰り上げてカナダに戻って来ました。 また来月フランスに行く時にスキーに挑戦したいと思っています。



(つづく)