ビクトリア81日目:飛び初め。
2007年1月3日水曜日
今日は今年初のフライトとなりました。 天気はあまり良くないかと思いきや、結構雲も開けて来ているようです。 ということでディスパッチャーに電話をして12時からソロフライトに行くことにしました。
12時ちょっと前にクラブに着き、セスナ152のZSCの鍵と書類等が入った書類ケースを受け取ります。 書類ケースの中には保険に加入している証明、ウェイトアンドバランスの情報、飛行機の登録の証明、耐空証明など、いろんな書類が入っています。 パイロットは飛行前にこれらの書類を確認して、飛行機が飛べる状態であることを確認する必要があります。 とはいっても、クラブ所有機の場合は特に問題はないでしょうから、いつもはジャーニーログブックを確認して、今までのフライトで問題がなかったなどを確認する程度です。 神経質な人はすべて念入りに確認してもいいんでしょうけどね。 ちなみにサスカトゥーン時代はこれらの書類を確認したことは確か1回くらいしかなかったと思います。 それでも大丈夫だったサスカトゥーン、恐るべしです(笑)。
今日は久々のソロフライト。 今年初めてのフライトをソロフライトで迎えられるのは気分もいいですし、今年のやる気を象徴しているようで心地よいです。 機体は久しぶりに152で、ウォークアラウンドをしているときに、「小さっ!」っと思いました。 やっぱり172と比べるとかなり小さく感じます。 プロペラも薄くて短いです。 でも、こじんまりしていて僕は好きですけど。 コクピットに入って用意をすると、タコメーターの位置が違うのでちょっとやり難いです。 152では右席の前、172では左席についています。 ですから、172の感覚で正面を見ても計器がなく、あれれ?っとなってしまうわけです(笑)。 それでも、最初の10分くらいで慣れましたが。 離陸のときから思いましたが、やっぱりパワーが少ないです。 152で110馬力、172で160馬力ほどだったと思いますから、結構パワーの違いは大きく、離陸後の上昇速度などはかなり違いを感じました。
今日はローカルウエスト側から天気が崩れているようだったので、ローカルイーストに行きました。 いつものSan Juan Islandという島(ワシントン州)の辺りを飛行します。 なにをしようかな〜っと思っていたのですが、とりあえずは不時着の練習をしました。 San Juan島の南東のほうに今はもう使われていない滑走路があります。 その滑走路を着陸ポイントと見立ててエンジンが停まった場合にどうするかという手順のおさらいです。 1回目はフィールドと高度の関係で位置関係がうまく掴めませんでしたが、2回目にはうまくいきました。 その後はPrecautionary landingという手順をおさらいしました。 これもそれなりにうまく行きました。 その後はPower-off stallというエンジンをアイドルにして飛行機を失速させて、そこからの回復の練習をしました。 1人で聞くストールホーンの音といったらとても不気味です(笑)。 そして最後にスティープターンを1回して空港に帰りました。 1人で飛ぶと時間が経つのが遅く感じます。 結局今日はかなり飛んだつもりでしたが、0.9時間の飛行でした。 ローカルイーストが空港から近いというのも要因かもしれません。 今日のソロはなかなか落ち着いてフライトできたので満足しています。 無線も難しいことは言われなかったですし、着陸もやや横風に流され気味ではあったものの、それなりに綺麗に降りれたと思います。
今日の写真というか動画は滑走路09からの離陸待ちの時に撮りました。 離陸準備ができたら、「ready for take-off」と管制塔に告げますが、他の飛行機が着陸してくるときは「Hold short」(待機せよ)と言われます。 待機している間は特にすることがなく、今日はカメラを持って行っていましたので、その間に撮影しました。 なお、着陸してくる飛行機が通り過ぎたらすぐに「Taxi into the position」(滑走路内に進入せよ)という指示が出たのですぐにカメラを畳んだために最後は慌ただしく写っています(笑)。 他にも今日はムービーを撮りました。 ご心配なく、落ち着いた気流で、安全なときにしか撮影はしていませんから。 危険なときに撮影をするほどの根性と腕はありません(笑)。
今日は夜はグランドスクールに参加しました。 前回の続きでナビゲーションのやり方です。 実際にルートを決めてプランニングをするという内容です。 今日の内容もほとんど既に知っているものばかりでしたが、それでもいくつか知っておいて損のない内容がありましたので、今日も行ってよかったと思います。 次回は6日で、それでナビゲーションはすべてカバーしたことになるようです。 それが僕の無料グランドスクールの最後のセッションとなりそうです。
明日の天気も微妙です。 夜は風が強くなる予報が出ているので、明日もナイトクロスカントリーフライトは無理かもしれません。 日中の天気が良ければまたトレーニングエリアに行こうと思います。 次はストールを数回やって、スピンでもやってやろうかと思います。 1人のスピンは怖いですが、慣れないといけませんから。
最後に、日本にいるパイロット仲間のために152の計器パネルの写真(高画質)を撮影しました。 ここから観れます(サイズ:約2.5MB)ので、イメトレなどにご利用ください。
ではまた明日!
(つづく)
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ビクトリア82日目:天気の勉強。
2007年1月4日木曜日
今日のトップ動画は昨日のソロフライト時の映像です。 見えている島々はすべてアメリカです。 空港を離陸して10分も経たない間にアメリカに入ります。 繰り返しますが、安全を確認して撮影していますのでご心配なく。 良い子は真似しないでください・・・ 途中でおかしな音が入りますが、これは編集の時に入った音です。 なんでこうなったかはわかりません。 ご容赦ください。
さて、今日は天気はそこそこよかったものの、やはり雲が低く、クロカンフライトとはなりませんでした。 いい加減、このことを書くのも嫌になってきました。 明日からは書きませんから、クロカンのことが書かれていなかったら、「あ、今日も無理やったんや」と推測してください(笑)。 せめてソロフライトに行こうかとは思いましたが、METARにはgustの文字があったり、SN(雪)の文字があったりして、さらにGFAを見たらTS(雷)という文字までありましたので、今日はおとなしくしておこうと思いました。 Gustくらいなら経験を積めばある程度は問題なく飛べるとは思いますが、雷雨が相手ではどうしようもありません。 マイクロバースト、マクロバーストと呼ばれる突風に巻き込まれたら軽飛行機なんかあっという間に吹き飛ばされてしまうそうです。 機体がばらばらになっちゃったりもするそうです。 西の空を見ると大きくて黒い雲(CB=Cumulonimbus)が出ていて、METARによればTCU(Towering Cumulous)が隠れているようです。 ということで、今日は僕の技量ではどうしようもないと判断してフライトしないことにしました。 自分の能力をよく理解して、飛ばない決断をすることも重要です。
天気のせいで飛べないことを嘆いても仕方ないので、この機会に天気の勉強を再度おさらいしました。 まずはトランスポートカナダのサイトにあるビデオクリップをすべて観ました。 ここからアクセスできます。 「Weather to fly」と題されたショートムービーが26個あります。 どれも単純な内容ですが、注意を喚起する内容で為になりました。 それをすべて見た後は教則本である「From the Ground Up」を持ってカフェに行きました。 今日は昨日、おとといと行ったSerious Coffeeの横にあるカフェに行きました。 2軒のカフェが隣同士にあります。 競争はあるのかどうかという余計なことを気にしながらカフェに入りました。 Serious Coffeeとは違ってサンドイッチやサラダなどがあるどちらかというとデリに近い感じのおしゃれなカフェです。 昼ご飯は食べてから家を出たのでカプチーノだけを注文しました。 テーブルに持って来てくれたカプチーノには花のシンボルがミルクで描かれていました。 「うぉお〜!」っと感動したのもほんの数秒間で、すぐにすすってやりました(笑)。 味はまあまあ。 おいしいのはおいしいですが、特に驚きはありません。 もともと僕は食べ物に対するリアクションが小さいほうなので・・・ リアクションがないということはおいしいということです。 まずいときは大げさにまずいと言いますから。
カフェではFrom the Ground Upの天気のセクションを読み直しました。 なかなかためになります。 前線のこと、水が凝固したり気化したりするときの現象や特徴について、空気の流れや風の仕組みなど、パイロット以外の人でも知っておくと便利な内容ばかりです。 小一時間本を読んでカフェを後にしました。
その後はジムに行きました。 今日はスピニングマシーンを30分、トレッドミルを30分、ウェイトトレーニングを30分ほどしました。 いつものとおりいい汗を流しました。 iPod Shuffleにはアンジェラ・アキの曲なんかを入れてみました。 彼女の声はいいですね。 ハーフの顔と徳島弁のミスマッチも面白いですし(笑)。 皆さんのお勧めの音楽などがあれば教えてください。
今夜の食事はこの前にも1回作ったアルフレッドソースのフェットチーニです。 今回はチーズの量を減らし、さらにパルメザンとアジアーゴという種類のチーズを混ぜてみました。 さらに牛乳の量を多くし、パスタはアルデンテよりも固い段階でお湯きりをして、沸騰した牛乳とバターの中で最後の茹で上げをしました。 そしてチーズを投入。 黒こしょうをいっぱいいれて、マッシュルームとベーコンのみじん切りを入れればできあがり。 今日のはおいしかったです(自己評価:94点)。 スープで茹で上げるというのがポイントです。 ぜひお試しください。
明日も天気は悪いみたいです。 晴れ間が出ればソロに行きたいです。 雨なら、From the Ground Upを読んだり、チャートを読んだり、Canada Flight Supplementを読んだりする予定です。 時間はあっても、やることはいくらでもあることに気がつきました。 しっかり勉強しようと思います。 明日は違うカフェに行こうかな〜。
ではまた明日。
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【編集後記】
今回は写真がなくてすみません。当時の動画はどこにいったのかわかりませんのでお蔵入りです。当時はコンデジの動画機能を使って撮影していました。今のようにGoProのようなアクションカムはまだ発明されていなかったので、画角は狭かったですし、ひどい時にはカメラを口にくわえて撮影したこともあってブレブレだったります。 今だったら絶対アクションカムを2個ほど機内にマウントして撮影すると思います。自分の操縦を客観的に見ればミスをしたところも上手くできたところも見れて、予習復習に最適だと思います。
今、自分が新しい飛行機の操縦を勉強するにあたって、文字で説明されるよりも実際の映像を動画で観た方が圧倒的に記憶に残りやすいと思っています。うちの会社のトレーニング部門が訓練ビデオをいくつか公開しています。イメージを掴むという目的では良い動画ですが、やっている内容も編集もなんだかいまいち・・・。また、運航手順(SOPs)は比較的よく変わるので、その度にビデオを撮り直すというのもきっと面倒なんだとは思います。
(つづく)
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