リザーブの月も終わり、12月はスケジュールがもらえました。月初は10日ほど休みをもらえましたが、その代償として残りの三週間はめちゃくちゃ働かされています。思い返せば、767に乗務していた頃はこの時期はオフシーズンであまり忙しくなかったのです。767のピーク時期は夏で、夏の間のヨーロッパ路線が儲けどきだったように思います。冬の間はフロリダやペルーなどの南北に飛ぶルートが多かったのですが、とてもリラックスしたスケジュールだったように記憶しています。ところがエアバスに移り、今月は日本のサラリーマンのようなスケジュールで飛んでいます。最も多いのがラスベガス便。今月で4回も行っています。昨日までラスベガスに行っていたのですが、どうも最近は天候が悪く、毎回気温が低いです。とはいえ、フライト自体は結構楽しくて、特にRNAV Visualというアプローチで着陸するときにはラスベガスのいわゆるストリップと呼ばれる繁華街に並行に進入しますので、FOである僕の右側の外にはピラミッドやらスフィンクスやらエッフェル塔やらが見えます。見えますとは言いながら、当然ながらフライト中は意識と視線は真っ直ぐ前を見ています・・・。
オミクロン株が広がりを見せている今、その影響が僕のスケジュールにも少しずつ姿を表しつつあります。今月は残り数日ですが、そのうち1日のフライトがキャンセルになりました。それもいきなり全部キャンセルになったのではなく、まずは往路がキャンセルになり、運航担当の代わりにデッドヘッドになりました。その後24時間以内にさらに変更が発生し、結局はすべてのペアリングがキャンセルになりました。こういう動きをみていると、会社がオミクロンによる旅客数の現象に日毎対応しているのが手に取るようにわかります。来月のフライトでもペアリングの一つがすでに変更になっています。オミクロンは深刻化しにくいとか、アメリカは隔離期間を短縮するとか、色々なことが日々変わりつつありますが、果たして来月からのフライトはどうなるのか。気になるところではあります。
とはいえ、今月は一生懸命働かせてもらっていて、ずっと自宅待機していた頃とは生活のリズムが全く違います。6日飛んで1日休み、また5〜6日飛んで1日休みというペースで働いていますので、エアバスの運航に慣れるという点では着実に慣れていっているように思います。時たま凡ミスをしては「なにやってんだか!?」と自分自身に落胆することもありますが、それも最近ではだいぶなくなり、心に余裕を持って飛べるようになってきました。なんやかんや行ってもエアバスに移行してからまだ実質4ヶ月ほどなんですよね。僕の場合は機種変するたびに最初の3ヶ月はあたふたすることもありますが、6ヶ月を過ぎるとほぼ慣れて気持ちに余裕が出てきます。なので、あと1〜2ヶ月もすればもっと余裕を持ってリラックスしてフライトできると思います。エアバスで最も慣れないのは慣性モーメントのなさ。767は大きくて重い飛行機だったため、いろんな面で先を読んで飛ぶ必要がありました。減速するにも時間を要する飛行機でした。ところがエアバスは結構小さいので、あっさりと減速できたりします。そのため、767を飛ばしている感覚でエアバスを飛ばすと、予想以上に早く減速してしまうため、降下中やアプローチ中には必要以上に早く減速できてしまい、時間を持て余すというか、エナジーマネジメントがうまくいかなかったりしてヤキモキします。なので、わざと後手後手でアプローチをするとそれが意外とうまく行ったりします。なんだかなぁ〜と思いますが、要は慣れですね。
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なんやかんやで色々あった2021年でしたが、こうしてまた飛べるようになったことを素直に喜んでいます。来年がどんな年になるのかまだわかりませんが、実はとても大きなイベントが待っているのです。またそれは追々報告させていただきます。
皆様、良いお年をお迎えください。来年もテキトウに更新していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
(2022年もつづく)
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