2011-12-31

2011年も終わりです。

今年もいよいよ明日一日を残すのみとなりました。 今年の最後ということで、久しぶりにブログを更新しようと思い立ちました。

 今年はブログを21回更新したようです(苦笑)。 今更、更新しなかったことをはなしても仕方ないのでやめておきますね。

 さて、2011年の目標に挙げたのが次の4点でした:

  1. ATPL(定期運送用操縦士)資格を年内に取得します!
  2. 週に2日、運動をします!
  3. 毎週、洗車をします(笑)!
  4. 早起きします!

 結果はというと、1.は達成! 無事に定期運送用操縦士の資格を取得しました。 これでライセンスナンバーの頭に付く2文字が「CA」(Commercial, Aeroplane)から、「AA」(ATPL, Aeroplane)に変わりました。 未だにログブックにサインをするときにはCAと書いてしまうことがあります。

 2.も今月に入ってから遅れながら達成しました。 来年は真剣にロードバイクに乗ろうと思って、そのために2日に1度くらいのペースでランニングやサイクリングをやっています。 

 3.もまあまあ達成。 車は今年も綺麗に乗りました。 綺麗な車は気持ちがいいですからね。

 4.は完全に失敗。


 2012年はどんな年になるでしょう。 僕の来年の目標は次の通りです。

  1. タービン機(プロップ、またはジェット)を飛ばします。
  2. サイクリングに真剣に取り組みます。 当面の目標はTour de Victoria(6月)に出場することです。
  3. 前向きになります(今年は後ろ向きな考えが目立ってしまった)。
  4. 日本に一時帰国します(4月の予定)。

ということで、皆様良いお年をお迎えください。



(つづく・・・不定期更新)。

2011-09-23

iPad2。



 毎度のことですが、久しぶりの更新です(笑)。 

 僕は昔からMacユーザーなのですが、iPadだけはなぜか今まで購入していませんでした。 魅力的ではあったんですが、どうも用途があまりはっきりしなかったし、Macbook Proで十分事足りていたからです。 でも、ついに先日iPad2を買っちゃいました! 3Gなんか必要ないのでWI-FIモデルです。 写真ではわかりにくいですが白です。

 それにしてもすごい時代になりました。 日本の新聞は読めるし、日本の雑誌もオンラインで立ち読みできる。 どうしても欲しい本は購入することもできる。 iPad恐るべし。

 特にパイロットにとっては役立つツールのようです。 アメリカの航空会社ではパイロットがコクピットに持ち込むマニュアル類をすべてデジタル化し、パイロット達にデータが入ったiPadを配給し始めたという話を前に聞きました。 つい最近では、全日空が客室乗務員全員に同じようにiPadを支給したそうです。 iPadはハードコピーのマニュアル本よりも軽く、しかもデータの更新がし易い。 さらに、今流行りのクラウドの利用でデータの一括更新が可能。 しかもデータの管理・検索などが素早くできる、と、良いことのオンパレードです。 

 IFRフライトをするパイロットにとってありがたいのはIFRのアプローチプレートがデジタルで入手できる(今日の写真)ことです。 これにiPadのGPS機能を合わせれば実際に自分がアプローチのどこを飛んでいるかまでリアルタイムにわかってしまうそうです。 航空業界が好きな言葉、「Situational Awareness」を高めるにはこれ以上のツールはないといってもよいくらいiPadは便利な道具だと思います。

 前回の書き込みから2ヶ月弱が経ちました。 ATPLに必要な計器飛行時間が残り3.5時間。 あとちょっとです。 11月までには申請できるようにしたいと思っています。 自家用操縦士はカナダでの場合、ライセンスナンバーの前に「PA」という文字が付きます。 PはPrivate、AはAeroplane(飛行機)の略です。 これが事業用操縦士になると「CA」となり、CはCommercialの略です。 これがATPLとなると「AA」になります。 うちのCFI、さらにProIFR VictoriaのCFIも当然「AA」。 同僚では一人だけAAがいます。 僕ももうすぐAAの仲間入りです。 夢のまた夢のようなことが現実になりつつあります。 

 ビクトリアはもうすっかり秋です。 カエデの葉は色づき、落ち始めています。 秋のビクトリアの気候らしく、今日は雲が低くて雨がしとしとと降る一日でした。 これからこんな感じで飛べない日が多くなってくると思います。 でも、10月の後半頃に天気が良い期間がしばらく続くことが例年あるように思います。 たしか「インディアンサマー」って呼ばれる現象だと思います・・・。 飛べるときに飛んでおきたいものです。 もう少しすればfreezing level(気温が氷点下に達する高度)がどんどん下がってきます。 こうなると僕が計器飛行の訓練で使っているPiper Seminoleという双発機では飛行できないことがあります。 理由は簡単で、雲(水分)が機体に付着してしまって、揚力の発生などの妨げになってしまうからです。 旅客機などの高度な技術で作られた機体ならanti-icingと呼ばれる着氷対策がなされた機体もありますし、そもそも飛ぶ高度や速度も氷が付きにくいコンディションを飛行しますから問題ないのですが、Seminoleはknown icing conditionをフライトすることは許可されていません。 IFRを教え始めて初めての秋・冬の到来です。 訓練がどのくらい影響を受けるのかが気になるところです。




(つづく)


2011-08-05

お〜、雲よ。



 ここ数日、ビクトリアは夏日です。 ようやくビクトリアの夏らしくスカっと晴れて、気温も25度前後まで上がる日が続くようになりました。 今年の夏の訪れは遅かった。 そしてきっとあっという間に秋が来そうな勢いです。

 仕事のほうはおかげさまで相変わらず忙しくしています。 最近は主に事業用操縦士の訓練を担当しています。 自家用操縦士のほうは生徒さんが1,2名いる程度。 他は計器飛行の訓練を担当することも多くなってきています。 とても嬉しいことです。

 僕の今年の目標の一つ、定期運送用操縦士資格の取得ですが、あと計器時間が8時間ほどというところまでやってきました。 同乗訓練で、計器飛行飛行計画書に則って双発機を飛ばしているときに雲の中に入ると計器時間(IMC time)をログすることができるのですが、上述のとおり、ここ最近は天気が良すぎてなかなか雲に入れません(苦笑)。 困ったものです。 雲底がここ最近では10,000フィート以上ととても高いので雲にはまったく届きません。 おかしなもので、VFRでフライトしているときには雲を避けたい(そして避けなければいけない)と思っているのに、IFRの場合には雲に入りたいのです(笑)。 雲の中を飛行しているときがもっともIFRフライトらしいと感じる瞬間なのかも知れません。 

 それにしても、IFR。 勉強することが多いです。 機長としてフライトしていても、フライト中に疑問が出てきたりすることも時たまあります。 でもこれが逆に楽しいのです。 次のキャリアに進む前にIFRの経験をつけ、飛行時間を稼がせてもらいながらいろいろ勉強させてもらっているという感じです。 これでお給料までもらえるのだから文句はありません(笑)。

 次のフライトはめちゃくちゃ曇っていてほしいと毎日願っている今日この頃です。


(つづく)

2011-07-28

GPSはすごい。

 

最近はいろんなものにGPSが使われていますね。 ついこの前のフライトの途中に生徒さんに許可を得て撮らせてもらった写真が今日の写真なんですが、しっかりとGPSのロケーションタグが追加されていました。 飛んでいたのは訓練空域上空6000フィートほどですが、しっかりとマップできました。 写真にGPSタグが追加されるのも便利ですが、それをすぐにどこだったか確認できるGoogle Mapも本当に便利ですね。 ちなみに携帯のカメラでは、飛行機の写真を撮るとプロペラがぶれて、何枚もブレードがあるように写ることが多いです。 今日の写真もそうです。 

 ここ最近、航空機事故が多発しているみたいですね。 アクロバット機が墜落したという話しを聞いたと思ったら、今度は航空大のボナンザが墜落したみたいです。 韓国ではアシアナの貨物機が墜落したみたいです。 自分も気を付けないとと思う今日この頃です。

 今日、先日IFR資格の更新訓練を担当した生徒さんと久しぶりに会いました。 彼は今度Dash-8を飛ばすことになったそうです。 思わずすげ〜と言ってしまいました。 


(つづく)

2011-07-14

雲の上。



 ここ最近、マウンテンフライトを良く行っています。 つい先日も日本人の生徒さんと山岳フライトに出かけてきました。 天気もまずまずで快適なフライトでした。 

 山にはいろんな危険が潜んでいます。 つい先日、メインランドにあるフライトスクールの訓練機(C-152型機)が山岳フライト中に墜落。 乗っていた生徒と教官のどちらもが命を落としたそうです。 なにが起こったかのかはまだ不明ですが、比較的非力な機材での山岳フライトだったようで、もしかしたら下降気流に捕まってしまったのではという話しです。

 飛行機はエンジンの最大出力が決まっているので、そのパワーをいかに使うかという「パワーマネジメント」が必要です。 車に例えると、最大積載量まで積んで、エアコンをガンガンにかけながら急で長い上り坂を延々と登るというのは無謀なことでしょう。 そういうときには荷物を少なめにし、角度がゆるい道を利用するなどといったことも考えないといけません。 飛行機もおんなじです。 燃料を満タンにするのは簡単ですが、その燃料の重さがフライト中に問題になることも考えられなくもありません。 また、セスナ172の場合にはエンジンに過給器(ターボ)などが付いていないため、空気の濃さ・薄さや空気圧の変化でエンジン性能が大きく変わってきます。 山岳飛行のときにはこういったことにも注意を払います。

 また来週に山岳飛行を行います。 また無事に返ってこれるように注意を払って安全飛行をしたいと思います。

 今日の写真はIFR訓練で使っているパイパー社のセミノールです。 セスナ172のエンジンと同等のサイズのものが2基搭載されています。 時速300キロ近い速度で飛行することができます。 僕が初めてビクトリアに来たころは、この飛行機を飛ばす生徒さんたちを憧れのまなざしで見ていたことを覚えています。 ましてやIFRを教える教官なんて文字通り雲の上の存在のような感じでした。 まさか自分がそのポジションにつかせてもらえるようになるなんて。 本当にありがたいお話です。




(つづく)

2011-07-08

IMCフライト。



  最近になってIFRの訓練が本格的になってきました。 現在4名ほどのIFR訓練生をかかえています。 今日はそのうちの一人とナナイモ空港まで行って来ました。 天気は曇り。 離陸後しばらくして雲に入り、それから1時間ほどは周りが真っ白の景色の中を飛行しました。 今日飛んだ生徒さんは若い子で、なかなか腕が良いのですが、ちょっとお調子者で自慢したがりな感じの子です。 今日は友達を一緒に連れていきたいっと言い出して、結局3名でのフライトになりました。

 今日のビクトリア地方は朝から強風警報が発令されていました。 そして天気予報を見ると雲がBroken 3000-5000 ftほどとなっていたかと思います。 これらを総合的に判断すれば僕ならまったくの素人さんの乗客を乗せてのフライトは避けるところです。 風が強い=揺れる、雲が低い=無視界での飛行が続く=方向感覚がなくなり乗り物酔いしやすい、というのが理由です。 でもこの生徒さんはそんなことは考えもしなかったようで、前もって警告はしておいたのですが、それでもお友達を連れてきました。 やれやれ。 そして案の定、このお友達は乗り物酔い(苦笑)。 かわいそうに。 そもそも天気やNOTAMの確認もまともにせずにIFRフライトに出かけようなんてちょっと下準備が足りなさすぎます。 っと、フライト後にびしっと言ってやりました(笑)。 

 今日の写真は先日の山岳フライトで立ち寄ったペンバートン空港の滑走路です。 誰かがご丁寧に芝刈をしてくれたようですね。 航空法の観点から見るととくに効力はありませんが、displaced thresholdの矢印のようにも見えます。


 
(つづく)

2011-07-01

IFRトレーニング。



 写真はこの前の山岳フライトでの景色です。 BC州の山岳地帯はこの時期気温がとても高くなります。 ビクトリアで15,6度でも、山岳地帯では20度以上、真夏日などには40度近くまで上がります。 でも、海から遠いので乾燥していて結構気持ちが良いです。 

 最近になってIFR訓練のほうが忙しくなってきました。 今のところシミュレータでの訓練の担当がほとんどです。 忙しい日には1日8時間、びっちりシミュレータ漬けという日もあります。 生徒に教えることによって自分も毎日新しいことを学んでいるので良い刺激になっています。


(つづく)