2010-03-20

Where are you going?

 今夜、久しぶりにナイトクロスカントリーフライトでアボツフォード空港、ピットメドウズ空港、そしてチリワック空港に行って来ました。 天気は快晴で、雲ひとつない穏やかな夜でした。

 夜に飛ぶと、日中とは勝手がだいぶ違います。 外は真っ暗で見えるのは街灯などの光が主です。 ハイウェイを走る車のライトもよく見えます。 でも、日中よくナビゲーションに使う山脈や川、道などのランドマークは見えづらくなります。 コクピット内も同様で、地図をみるのも簡単ではありません。 懐中電灯はもちろん持っていくんですが、LEDのような明るい光を使ってしまうと夜間視力に影響します。 車を運転しているときに対向車のハイビームで一瞬前が見えなくなるっていう、あれです。 なのでコクピット内ではあまり明かりをガンガンつけることはありません。

 ということで、ナイトフライトはなかなか大変なのです。 そもそも夜間に今まで行ったことがないところに飛んでいくための資格というより、飛なれたルートを、日没近くや日没後にでも飛べるようになる資格といったほうが正しいのかもしれません。 

 今夜は前述のように天気がよかったので、多くのナイトフライトが行われていました。 そして飛行中にはいろんなパイロットの声が聞こえてきますが、今日は二人、道に迷ったパイロットがいました。 正確には、現在地がわからなかったり、どっちに向かっていけば良いのかが分からないパイロットです。 管制官に「Where are you going?」と聞かれていましたから、きっと自分の居場所が把握できていなかったんでしょう。 親切な管制官のおかげでちゃんとナビゲーションに戻れたようですが、これがレーダーのない管制空域外だったらきっと大変だと思います。

 僕は今まで「Where are you going?」とはいわれたことがありませんが、これを言われるのはかなり傷つくと思います(苦笑)。 「おいおい、いったいどこにいきたいんだよ?」というニュアンスがこのセンテンスにはあるように受け取られますから。 僕の生徒さんにはこういうシチュエーションには遭遇しないでもらいたいものです。


(つづく)

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