2008-10-17

カナダに来て2年が経ちました。





 タイトルのとおり、日本を離れて2年が経ちました。 これまで特に大きな病気もせず、元気に訓練と仕事を続けて来れました。 これも一重に家族や僕を支えてくれた皆さんのおかげです。 どうもありがとうございます。 2年の間にあったことを自分のブログのタイトルを見て思い出してみました。 短い期間でしたが、いろんなことが起きたように思います。 海外にいるからそう思うだけかもしれませんし、日本ではブログなどをやっていなかったので単純に日常生活で起きた出来事を特になにも感じず忘れていってしまっていただけかもしれません。 これからどれだけカナダにいることになるかはまったく分かりませんが、自分で選んだ道が正しかったということを信じてこれからも頑張っていくつもりです。 今後も応援よろしくお願いします。

 さて、10月に入り、かなりビクトリアの秋らしい天気になってきました。 雲が低く、雨の日が多くなってきました。 こんな天気でも訓練飛行の殆どは問題なくできるのですが、クロスカントリーフライトの訓練となると話が違ってきます。 特に山岳地帯を飛ぶMountain Courseのフライトは天気がある程度よくないと実施できません。 山岳地帯の飛行をしなければいけない生徒さんが二人いたのですが、今まで数回フライトをキャンセルせざるをえなかったので、正直今シーズンはもう無理かな?と思っていました。 ところが、先週末にちょうど良い気圧配置になり、山岳フライトができるコンディションだったので、スケジュールを強行変更してフライトにでかけてきました。 

 ルートはいつもどおり、ビクトリアを出発し東に向かいます。 まずは芝生の滑走路でおなじみのホープ空港に着陸です(写真)。 ホープでは生徒が席を交代し、それぞれが数回ソフトフィールドでのランディングとテイクオフを練習する機会をもちます。 そこが終わるとフレーザー峡谷を北上し、僕が好きな空港、リロエット空港に着陸です。 そこのターミナルビル(というほど大げさな建物でもありませんが・・・)でランチを摂り、燃料を補給して今度は南西のウィスラー方面に向かいます。 今回は生徒のリクエストでペンバートン空港とスクウォミッシュ空港の二つに着陸しました。 どちらもuncontrolled airportですが、景色が綺麗なエリアにある空港です。 最後はスクウォミッシュを離陸してバンクーバー国際空港上空を飛び、ビクトリアに戻ってきました。 久しぶりに長いクロスカントリーフライトをできたのでとても満足した一日になりました。



 今日はお休みだったので、日本から来ている生徒さんとビクトリアに買い物にでかけました。 いつもいくアウトドアのお店、Mountain Equipment Co-op(通称MEC)で写真の携帯コンロとやかんを買いました。 これでフライフィッシングに行って寒くなったらコーヒーを、おなかがすいたらカップヌードルを楽しめます。 これを買った理由は実はもう一つあります。 こちらでは天気が悪いと停電することが頻繁にある(嵐が起きる→風で木が倒れる→倒木が高圧線を切断する→停電!)のですが、もちろん停電すると冷蔵庫も電子レンジもキッチンレンジもオーブンも使えません。 つい数日前に大規模な停電があって、そのときにひもじい思いをしたので、緊急時の対策として、という理由も併せて今回このコンロを購入しました。 備えあれば憂いなしとはよく言ったものです。

 話は変わりますが、来月一日からまた住所が変わります。 今住んでいる家が売りに出されているので、引っ越しを余儀なくされました。 幸い今の家から数ブロック離れたところにあるベースメントスイートに入居する手続きをしたので安心です。 ということで、今月末はまた引っ越しに追われそうです(笑)。 新住所はまた必要な方にはお知らせします。

 また明日から頑張ります。


(つづく)

2008-10-10

フライフィッシング。

 

 昨日と今日はお休みでした。 昨日はいつも訓練で飛んでいる空域の真下にあるカウチンリバーにフライフィッシングに出かけました。 カウチンというエリアは原住民の人たちの言葉から由来しているようで、日本で一時期流行った「カウチンセーター」はこのエリアの原住民の衣類のようです。

 僕は子供の頃は毎週末友達と釣りに出かけていましたが、大学で大阪に出てからは釣りに行けるような場所が近場になかったために知らず知らずに釣りの趣味から遠ざかってしまい、結局自転車にハマりました(笑)。 こちらではその逆で、自転車に行くにも仲間がいないし、ここ最近は自転車熱も冷め気味です。 その一方、自然豊富なカナダにいるんだから、ということで釣りに対する興味が10年ぶりに戻ってきました。 ずっと釣りをしたいと思ってはいたのですが、機会がなかなかありませんでした。 先週くらいに思い切って釣り竿を買いました。 Fenwickという会社が作っているフライフィッシングロッド(毛針釣りの竿)です。 そして釣り糸や毛針などをテキトウに購入して、早速釣りにいってきました。

 こちらでは釣りをするのにライセンスが要ります。 ライセンスとはいっても、日本の遊漁証のようなもので、residentで1年間で約4000円です。 僕はライセンス的にはレジデント扱いになるのでこれを購入しました。 釣りをするにあたって、針は1本しか使っちゃダメとか、えさ釣り禁止のところがあるとか、とにかくいろんなルールが決められています。 そういう自然を大事にするところがとてもカナダらしいです。

 車でシドニーから1時間半ほどでカウチンリバーに到着。 早速フライを振り始めました。 そしたら結構早く1匹目がかかりました。 釣れたのは写真の小さな魚です。 



 おそらくニジマスの子供じゃないかな?と思います。 体には滑りもなく、きれいな魚でした。 すぐにリリースしました。 その後もフライには何度も小型の魚が飛びついてきましたが、大きな魚はかかりませんでした。 でも近くでは5、60cmはあろうかという鱒のような魚が頻繁に飛び跳ねていました! フライフィッシングは今まで僕がやってきた釣りとはだいぶ勝手が違うので難しく感じましたが、毛針に魚が飛びついてくる瞬間の興奮は病み付きです。 気付いたらだいぶハマっていました(笑)。

 ということで、これからしばらくは趣味は釣りになりそうです〜。

 また明日から仕事です。 天気はあいにくの感じですが頑張ります!

 ではまた。


(つづく)

2008-10-04

充電期。




 9月の中旬くらいまでは毎日のように快晴だった天気ですが、ここ最近になってこちらの秋らしいぐずついた天気が多くなってきました。 今朝もBrokenの雲がかなり低い高度にあってVFRでのフライトができないようなコンディションでした。 そのため、午前中のフライトはキャンセルしました。 今、この投稿はフライトの合間に書いています。

 今年の1月に教官として飛び始めて8ヶ月ほどが経ちました。 夏の繁忙期は本当に忙しく、毎日5〜7フライトというスケジュールが続きました。 ここ最近は天気の関係もあり、だいぶスローダウンしています。 今までは教えることに集中してきて、自分で勉強するということからはかなり遠ざかった日々を送っていました。 暇ができると将来のことや今後のことを考えるのですが、とりあえず来年の早い時期に多発限定解除(Multi Rating=エンジンが2つ以上の飛行機を操縦するための資格)と計器飛行証明(Instrument Rating=天候が悪いときなどに計器のみを利用して外を見ずに操縦するための資格)を取得するつもりでいます。 金銭的な面がどうなるのかわかりませんが、こつこつと貯金をしていますので、なんとか取得できるのではないかと思っています。 フライトできない今日の天気のような日には自分のリソースを増やすための充電期として時間を有効活用しようと思っています。

 今朝はシドニーのカフェにいってIFRのテキストに少し目を通しました。 仕事柄、勉強のためのマテリアルには恵まれています。 クラブから調達したテキストや計器飛行に使うアプローチプレートなどを見ながら少し勉強しました。 久しぶりにテキストに向かって勉強をするのはとても新鮮で、楽しく感じました。 普段の勉強はあんまりですが、飛行機関係の勉強は苦になりません。 計器飛行の筆記試験のために勉強を少しずつ、暇を見つけて進めていこうと思っています。

 先日、総飛行時間が1,000時間に到達しました。 思っていたほどの感動はありませんでしたが、これでパイロットとしての一つ目のハードルをクリアしたというような気持ちです。 この調子で今後も経験を伸ばしていこうと思います。

 今日の写真はナンチェンという中国の飛行機です。 世界大戦時代に訓練機として使われた飛行機です。 一度コクピットに座らせてもらった事がありますが、エレロンやエレベーターの動きが信じられないほどスムーズで軽かったことを覚えています。 滞空速度などはすべてキロ表示になっています。 計器類には漢字が多く使われています。 メンテが簡単で構造がシンプルということで、マニアや愛好家が多くいる飛行機です。

 ではまた。


(つづく)