2018-02-28

日本・フランス・アメリカ。

 僕が乗務するボーイング767は「死にゆく飛行機」とも揶揄される機材です。 あと1年ちょっとで退役が決まっているため、今後機材やパイロットの数が増えることはありません(人員補填はあります)。 会社側としても、今767に乗務している機長・副操縦士クルーでなんとか最後まで踏ん張って行きたいと考えているようです。  それもそのはず、一人の新しいクルーを追加するにはかなりの訓練費が必要になりますし、せっかく新たに訓練をしても、1年ちょっとしか使い物にはなりません。 僕はいずれは今の会社のLCC部門の767に異動することが決まってはいますが、現状を見る限りはなかなか異動させてくれそうにありません。 2ヶ月ごとに機材異動の希望を出せるequipment bidという制度があるのですが、毎回bidがあるたびに僕のLCC異動日がずらされています。 なんやかんやで767が退役する来年末までは今のままリザーブの生活が続くのではないかと思っています。

 1月初旬に2回イギリスのロンドンに行きました。 それから3週間ほど休みをもらいました。 今回の休みはleave of absenceというもので、簡単に言えば無給休暇です。 今の仕事を始めてから生活の質がだいぶ下り、まとまった休みを取ることがまったくできなくなりました。 他の機種に乗務する友人などは月末までに飛べる時間をすべて消化しきってしまい、会社は休みを与えないと仕方ないという状況(fly out)に陥っているようですが、僕の場合は767のペアリングの効率性やそもそものフライト性質のせいでfly outすることもなく、結局は毎月最初から最後までびっちりとリザーブのスケジュールを組まれます。 そのため、休みは長くても4連休で、それ以上の休みは取れません。 このせいで日本に帰ることができない状態が1年近く続きました。  プライベートな時間も取ることができず、精神的なストレスが溜まってきたので、無給休暇を申請することにしました。 幸い、申請が許可されたため、3週間ほど仕事を離れリフレッシュすることができました。

 1月の後半にはバンクーバー、日本、フランスに行ってきました。 久しぶりに実家にも戻ることができました。 日本では彼女を連れて久しぶりに観光もできました。 10年以上前に行った場所を再度訪れることもでき、とても有意義な旅になりました。 実家に帰り久しぶりに家族に会うこともできました。 日本からカナダに戻ってきて一泊し、その翌日にはスイス・ジュネーブ経由でフランスに行きました。 ヨーロッパに行くのも本当に久しぶりでした。 ヨーロッパの歴史ある街並みは何度訪れても飽きません。 今回は短い滞在でしたが、楽しい時間を過ごせました。

 休暇後はすぐにART (Annual Recurrent Training)という訓練がありました。 丸一日教室でいろいろなことを勉強しました。 その後はまたリザーブ生活に戻りました。 

 ここ最近はアメリカ西海岸(ロサンゼルス、サンフランシスコ)へのフライトが多くありました。 カナダではまだまだ冬でもアメリカ西海岸は初夏といった気候です。 サンフランシスコでは丸2日間のレイオーバーがあったので久しぶりに観光しました。 サンフランシスコは一度住んでみたい都市の一つです。

 それでは写真をどうぞ。

まずはトロントからバンクーバーへ行き、一泊しました。 朝はインナーハーバーを散歩しました。 そして昼過ぎの便で成田空港までひとっ飛び。

 日本1泊目は東京タワーが見えるホテルへ。 夜の東京タワーは綺麗でした。

翌日には久しぶりの京都へ。 一気に日本らしさを感じることができました。

伏見稲荷は17年ぶりに行きました。

結構な距離をハイクしました。

滞在中には清水寺へも行きました。 清水の舞台は修繕中でちょっと残念。

相変わらず修学旅行生などで賑わっていました。

数年ぶりの金閣寺。 

龍安寺も定番コースです。 こちらも何度きても飽きません。 

こういう和な感じがすごくいいです。

実家に戻ったあとはまた東京へ。 東京滞在中、まずは浅草寺にいきました。 テレビの撮影で博多大吉さんがいました。 近くで写真を撮ろうとしたらすぐにクルーの人に遮られました。

日本らしくて良いです。

新宿ゴールデン街を散歩。

明治神宮には初めていきました。 寒かった〜!

明治神宮の銅製の屋根が青空に映えてとても綺麗でした。

初原宿。

皇居にも初めていきました。


ハチ公はだいぶ耳が丸くなった印象でした。

東京都庁からは富士山が見えました。

ここからはフランスです。 ヨーロッパの街並みは綺麗。 ここはフランシュ・コンテのドールという街です。 細菌学者のルイ・パスツールの生誕地です。

こんな壁画があったり。

どの街にも教会があるのが印象的です。

サンフランシスコへ行った日はバレンタインデーだったので、ホテルまでのバンの中もちょっと浮かれた感じ(笑)


サンフランシスコの中華街にある公園の風景。

多くの中高年が公園でゲームをしています。

将棋みたいな囲碁みたいなボードゲームですね。 ギャラリーも多いです。

さすがサンフランシスコ。 ヒッピーな感じがプンプンします。

ペインテッド・レディーという有名なビクトリア風家屋が連なる公園です。 背景にはダウンタウンも見えます。

同性愛などにも寛大な街。 そういう雰囲気を感じる建物も多いです。

ブティックなどが多いユニオンスクエア。 天気もよく、多くの人が日光浴をしたり、買い物間の休憩をしたりしています。 アートを売る人もいました。

中華街ではなにやらお祭りをしていました。 人が多すぎ!

ホテル側の防波堤からはゴールデンゲートブリッジが見えました。

坂が多いのがサンフランシスコらしいです。 坂を下り、海を超えると有名な刑務所・アルカトラズが見えます。

こちらはドラマ「フルハウス」で使われたお家です。 僕が子供の頃にアメリカ文化にハマり始めたころによく見ていたドラマの舞台です。

コイトタワーという塔からは遠くにゴールデンゲートブリッジが見えました。

こちらは昨日までいたロサンゼルス・ロングビーチ。 気温は20度近くまで上がったので久しぶりにランニングに出かけました。  数ヶ月走っていなかったのでおかげで今日は筋肉痛ばりばりです。

フィッシングピアにはこんな鳥がいました。 釣り人が多くいたのでおこぼれを狙っているように見えました。



 という感じで、今年の始めはこういうふうに慌ただしくすぎて行きました。 来月にはラインチェック、そして再来月にはまたシミュレーター訓練です。 これからしばらくはまた勉強が続きます。 


(つづく)