2021-10-30

シミュレーター訓練終了。

 ようやく仕事に戻るための訓練が終わりました。訓練はまずはIPTを使っての訓練で、トロントで行われました。そのため、久しぶりに飛行機に乗ってトロントに前入り。ホテルに泊まるのはいつぶりだろう?おそらく前回飛んだとき以来なんで少なくとも半年以上は経っています。空港側のホテルで、前回のエアバス以降訓練でも泊まったホテルです。なにも大したことはない普通のホテルなんですが、なぜか微妙にテンションが上がりました(笑)。


訓練は資料に目を通した限りは今までの手順を思い出すためのおさらい訓練ということになっていたのですが、インストラクターとのブリーフィングではガッツリ知識を試される内容でした。今まで知らなかったことも学ぶことができてなかなか楽しかったです。肝心のIPTではやはり色々忘れいていたことが露呈される形になりましたが、それでもこれまで自習やイメトレしてきたことが役立って、特に困ることはありませんでした。トレーニングのパートナーの機長はエアバス歴10年のベテランです。操縦の手順はさすがベテラン。でも、お互いに色々忘れていたので、お互い様に確かめ合いながら訓練を進めました。


IPTが終わったらそのままモントリオールに戻ってきて、1日だけ休みがありました。そして今度はバンクーバーまで移動してのシミュレーター訓練となりました。バンクーバーに行くのはこれまたお久しぶりだったので結構テンションが上がりました(笑)。


バンクーバーでの訓練はいきなり緊急事態の訓練から始まりました。久しぶりのシミュレーターなんだからちょっとくらい普通の離着陸の練習をしたりするウォームアップの時間をくれてもいいのに〜と思いながらシステムトラブルやらエンジントラブルの手順をやってました。しばらく飛んでいなくてもこういう手順は結構すぐに勘が戻りました。そして次の日には離陸直前のエンジン停止などもやりまして、結構ガッツリの訓練という印象でした。しかも朝4時半からのブリーフィングが連日続き、なかなか大変でした(とはいえ、バンクーバーの午前4時はモントリオール時間の午前7時なので、思ったほど大変ではありませんでした)。


シミュレーター訓練2日目はいわゆるフライトテストで、それも無事に合格。その後は2日間のお休みをもらいました。フライトテストを終えてホテルに戻ってきたのは午前10時過ぎ。少し昼寝をして、さ〜て、これからなにをしようかな〜と思っていたら、僕のブログを見てくださっている方から偶然にもメッセージをもらいました。どうやらバンクーバー近郊で訓練をしているとのこと。ちょうど時間もあるのでコーヒーでもどうですか?とお誘いして、スタバではじめましてとなりました。奥様にも来て頂いて、とても楽しい時間を過ごせました。こういう出会いがあるからブログやFBグループはやりがいがあります。


おやすみ初日は古い友達に会うためにダウンタウンへ。彼女と会うのもなんやかんやで7年ぶりほどでした。僕はおっさんになっているのに友達は7年前と特に変わらず。女性は強いです笑 そしてその日の夜には日本人パイロットのお友達3人と合流して牛角に行きました。バンクーバーにも牛角があるんです。とはいえ、僕は日本でも行ったことがなかったので初めての経験となりました。楽しい食事に話も弾み、とても楽しい時間を過ごしました。


おやすみ二日目は引き続きお勉強。気分転換に長い散歩にも出かけましたが、あいにくお天気はBC州特有の雨でした。BCでは10月から翌年3月頃までは雨季です。雪が降ることがあまりない代わり、雨が連日降り続きます。BC州以外に住むカナダ人の多くはBCの雨季を忌み嫌います。「雨が降るよりも、おひさまが見える日があるなら極寒でも積雪があってもいい」と言って東部の冬季の気候を好む人が多いです。僕はBCに8年近く住んだので、これまではBCの雨の冬の方が雪と極寒よりも良いと思っていました。でも、BCを離れてからかなりの時間が経ってしまったため、今回のバンクーバーの雨はあまり好意的に受け入れることはできませんでした。やっぱりおひさまが出ている方が雨や曇りよりもいいのかも?と思う自分がいました。知らず知らずのうちに東海岸での生活に慣れてしまったようです。


訓練最後の2日はLOFT(Line Oriented Flight Training)と呼ばれる訓練で、実際のフライトで起こりうるトラブルやシナリオに基づいての訓練となりました。1日めのLOFTではバンクーバーから古巣ビクトリア空港までのフライトでしたが天候が悪いためビクトリアには着陸できず、色々考慮した結果、アボツフォード空港(これまた昔よく行った空港)へダイバートするというシナリオでした。簡単そうで色々学ぶことがありました。2日めでは離陸後に機内に爆弾があって25分以内に爆発するというシナリオだったり、客室内が離陸直後に煙でいっぱいになったなどのシナリオでした。冷静に機長とプランを立てて実行するというなかなか面白い訓練になりました。普段は考えないこともこういった訓練で色々考える機会を与えられ、それが普段のフライトを安全に行うための良い経験になります。一週間ほどのバンクーバーでの訓練はとても良い経験になりました。


次は来週にキューバへ2回フライトがあります。これらのフライトを終えれば晴れて仕事に正式復帰という扱いになります。やっぱり何かに取り組むというのは楽しいですね。勉強も楽しいし、訓練も楽しかったです。キューバにはいったことがないので、またいろんなところに飛んでいけるようになることに感謝しながら仕事に復帰して行きたいと思います。


今日の写真はシミュレーターです。久しぶりのシミュレーターでしたが、特に戸惑うこともなかったのが幸いでした。





(つづく)

2021-10-11

やっぱ好きやねん

 前回の投稿から少しまた時間が空いてしまいました。なにかとばたばたしていておりました。元気にやっています。心配してくださった皆様、お気遣いありがとうございます。

 さて、かれこれまた半年以上フライトがない生活をのらりくらりと送って来ましたが、とうとう仕事復帰のための訓練日程の連絡がありました。訓練は今月中旬から、トロントとバンクーバーでの訓練になるようです。これだけ時間が空いたんだから何らかのリフレッシャー訓練でもあるのかと思っていたのですが、どうやら大袈裟なものはない模様です。シミュレーターで数回訓練セッションを受け、路線審査を受けてまたラインフライングに戻されるようです。なんだかざっくりしすぎてない?っと思ってしまいます。あ、一応は通常の手順確認のためのセッションは入れてくれたみたいです。

 前回のボーイング767からエアバス320への機種変更訓練が始まったのもちょうど昨年の10月でした。どうやら10月は僕にとっては訓練の月のようです。10月に訓練をすると路線飛行に送り出されるのがちょうど冬シーズンになり、カナダの冬は滑走路が雪で覆われていたり、出発前にde-icingをする必要があったりとちょっと面倒な時期です。そういえば、どなたかに「日本では滑走路に雪がある場合は機長のみが離着陸を許されている」と聞きました。カナダでは副操縦士でもばんばん離着陸しますから、ちょっと不思議です。

 ということで、訓練の日程が決まったのでここしばらくは毎日マニュアル類を読んでいます。色々忘れていてちょっと焦ることもありますが、以前やっていたことの記憶が少しずつ戻ってくる感覚はなかなかどうして楽しいものでもあります。実際の操縦感覚は自転車と同じですぐに戻ってくるはずですからそれほど心配はしていません。細かな手順や知っておかなければならない数字等を中心に勉強し直しています。一度頭がスッキリしてから再度復習をやり直しているせいか、結構いろんなことがしっかり頭に入ってきます。また、前回の訓練では余裕がなかったからか、はたまた実機操縦経験がなかったからか、よく理解できていなかったことも多々あったように記憶していますが、今回はそういうことも具体的に理解できたりもしています。飛行機の勉強はもう15年以上なんらかの形で継続してきましたが、やっぱり楽しいと感じます。仕事に対する不満などでストレスが溜まることはあっても、やっぱりこういうのが好きなタチのようです。

 実は7月中旬からしばらくフランスに滞在していました。フライト中はマスク2枚重ねで、手指消毒も頻繁にやりました。カナダ帰国の際にはPCR検査が求められるのでやや面倒ではありますが、それでも以前のように行き来できるようになって嬉しいです。日本にも仕事に戻る前に帰りたかったのですが、14日ないしは10日の自宅待機がネックになり、結局帰れませんでした。年内に帰ることも今の調子では難しそうなので残念です。

フランスではハイキングをたのしみました。

牛の後ろに見えるのがモンブラン山

タイトルは今聞いているやしきたかじんの影響です(笑)。



(つづく)