2019-07-14

2度目のリズボンとフェリーフライト。

 今月最初の週にポルトガルの首都リズボンに行ってきました。 リズボンに行くのは今回で2回目です。 前回はレイオーバーがあまり長くなかったことと、ウォーキングツアーに参加してしまったために自分で行きたかった観光地を全て巡ることができなかったという名残惜しいペアリングだったので、今回こそは全部周ってやろうと意気込んで行ってきました。

 今回のペアリングはレイオーバーが長く、47時間ほどありました。 水曜日の夜9時ごろにモントリオールを離陸。 リズボン空港に到着したのは現地時刻の午前9時前でした。 ポルトガルはヨーロッパの最西端ということもあり、また、比較的南部に位置する国でもあります。 いつものヨーロッパへのフライトであればカナダのガンダー(Gander)の管制空域からイギリスのシャンウィック(Shanwick)へとフライトしますが、ポルトガルに行く場合にはガンダーの次はシャンウィックの南側にあるサンタマリア(Santa Maria)の空域へと入って行きます。 特に手順的にはなにも変わりないのですが、ちょっとしたことがいつもと違って新鮮です。

 当日は僕が操縦担当(Pilot-Flying)。 海洋上で積乱雲が発生していましたが、幸い我々の巡航高度のほうが雲よりも高かったため、特に問題なく順調にクルーズできました。 アプローチは決められたアライバルルートを飛ぶのではなく、途中からレーダーベクターで飛ぶ方角、高度、スピードを指示され、その通りに飛んで最終アプローチに入りました。 雲が低く、空港が見えたのは着地点から6キロほど手前のところにきてからでした。 ところどころ丘陵地帯があり、どことなくポルトガルっぽく見えました。 このところ訓練やアーグメントで飛んでいたことが多かったので自分で着陸するのは久しぶりになりましたが、体はしっかりと感覚を覚えていました。

 ホテルまではバスで5分ほど。 ホテル到着後はいつも通り仮眠をとりました。 仮眠後は近くのスーパーまで行ってちょっと買い出し。 午後6時前には一緒に飛んだ機長と共にダウンタウンに出かけました。

 今回一緒に仕事をした機長はなかなかのワイン通らしく、「ちょっと行きたいワイン屋があるから、寄ってもいい?」と言われてワイン屋さんへ向かいました。 ガイドブックにも載っている有名店らしく、知識豊富な店員さんに進められて機長はワインを2本購入。 今回のレイオーバーは長いのでカナダに持ち帰ることができる免税範囲ではワイン2本までオッケー。 聞いたことのないぶどうで作られたワインを購入されていました。 お値段2本で1万円ほど。 なかなかの値段だな〜と思っていたら、「同じワインがカナダで買うと倍以上する」とのこと。 なるほど、お値打ちです(笑)。

 ポルトガルで有名なポートワインの試飲をさせてもらえました。 今まであまり興味がなかったのですが、ここで飲んだこの2本は本当に美味しかった。 次回リズボンに来ることがあれば買ってもいいなと思いました。



ワイン屋の次は、こんな通りを抜けて階段にあるバーへ。

ここでビールを1杯のみ、次のレストランに行きました。

 裏通りにあるレストランで魚の盛り合わせとワインを注文。 二人では食べきれないほどのイワシ、マグロ、鮭、イカ、などなどを満喫しました。 味付けはシンブルに。 とにかく素材が新鮮、そして炭グリルで焼いてあるのでなんとも言えない香ばしい味がしました。 現地の人はそれにオリーブオイルをかけて食べるとのこと。 店員さんに言われた通りに試してみたら美味でした。 機長チョイスのワインも美味で、楽しい晩御飯になりました。


レストランからの帰り道の眺め

 翌日はレイオーバー二日目。 この日は単独行動で観光に出かけました。 スマホにダウンロードしておいたオーディオガイドを使って街の名所を巡りました。 

これはコメルシオ広場。 コメルシオとは商業という意味。 昔、貿易で栄えた場所。

こちらは日本人観光客にも人気のサン・ロケ教会。 

 その昔、日本からの天正遣欧少年使節がポルトガルを訪れたときにここの教会を宿舎としていたのだとか。 1500年代後半のことだそうです。 子供の頃に歴史で学んだ記憶があります。 この教会、外から見るといたって普通な教会ですが、中はなかなかすごいです。 バチカンから運ばれてきたチャペルなども見応え十分。 床には番号が打たれた木板が置かれていて、昔はここに亡くなった信者の亡骸を葬っていたのだとか。 


 街中を2時間強歩き回り、お昼ご飯は景色の良いレストランのテラスでタコをいただきました。 途中、猫が現れて隣の椅子の下に座ってリラックスしていました。 おこぼれを狙っていたようには見えませんでした。 

 天気もよく、今回のレイオーバーでは予定していた観光地をほぼ全て巡ることができて満足でした。 翌日は午前10時前にリズボン空港を離陸。 モントリオールに到着したのは正午前でした。

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 着陸の1時間ちょっと前にコクピット内でチャイムがなり、プリンターからメッセージがプリントアウトされました。 内容を読むとクルースケジューラーからのメッセージ。 

 「モントリオールに着陸後、トロントまで飛行機をフェリーしてもらいたいんだけど、興味はないですか? ドラフトです。」

 とのこと。 なんらかの理由で飛行機を1機、トロントまで移動させないといけない模様。 お客さんも客室乗務員も載せず、空っぽの飛行機をフェリーフライトするというものでした。 正直、前日はあまりよく眠れなかったので、モントリオールに到着したらさっさと家に帰って自宅のベッドで眠れることを楽しみにしていました(笑)。 でも、機長がいろいろ交渉した結果、このフライト(1時間ほどの短いフライトです)をすれば、この日のリズボンを含めた丸々1日のお給料が倍以上になるとのこと・・・。 金に目がくらむのがパイロットの悪い習慣です(笑)。 モントリオール着陸後、すぐに会社の人にピックアップしてもらい、車で空港内を移動して会社の格納庫まで行きました。 すぐにチェックリストをはじめ、離陸の準備をしてそそくさとトロントに向けて離陸しました。 

 普段は燃料や貨物をたくさん搭載し、お客さんも満席に近い状態でフライトすることがほとんどです。 離陸重量は軽くても150トンほど。 重い時には180トンほどにもなります。 ですが、この日のフェリーフライトでは離陸時の重量が110トンちょっと。 これだけ軽いと大型機であってもスポーツカーのような性能を発揮します。 離陸に要する距離も時間もめちゃくちゃ短く、テイクオフのエンジン出力にセットしてほんの数秒で離陸時の速度(Vr)のコールがかかります。 離陸後は上昇角度が30度近くにもなり、それでも上昇率は6000ft/min以上で上昇します。 グイグイ昇る、という表現がぴったりくる感じでした。 離陸直後の高度5000ftまではあっという間です。 こんな感じで飛べるのはあまりないので、離陸は僕にやらせてもらいました。 しばらくはオートパイロットを入れるのはもったいない(笑)ので、手動操縦で楽しませてもらいました。 こういう楽しい飛ばし方ができるのはエアラインにきてからではあまりないので貴重な体験です。

 トロントに到着してようやく仕事が終了。 ここからモントリオールまでデッドヘッドし、これで今回のリズボンペアリングが終了となりました。

 ここでちょっとした問題発生。 本当は今日からバンクーバーまでの二日間の仕事があったのですが、昨日の夕方にクルースケジューラーから電話がかかってきました。

 「明日のバンクーバーだけど、リズボンから帰ってきてからやったドラフトの影響で、このままだと直近1ヶ月間のフライト時間が120時間を超えちゃうから、明日からバンクーバーに行くと規則違反になっちゃいますよ〜」

 とのこと。 そういえば、ここしばらく忙しく働いていて、しかも効率の良いペアリングが多かったことやドラフトをいくつかやったこともあり、普段よりも飛行時間が多くなりすぎていました。 ということで、今日からのバンクーバー行きは残念ながら外されました。 そのため、急遽お休みとなりました。

 今月は明々後日から再びギリシャ・アテネに行き、それで今月の仕事は終了です。 しばらく休みがあるので楽しみです。


(つづく)


2019-06-24

シミュレーター訓練と試験。

 前回のブカレストから戻って来てから3日間のペアリングでギリシャのアテネに行って来ました。 アテネに行くのは今シーズン初です。 モントリオールからというのも今回が初めて。 ギリシャまでは行きは10時間弱、帰りは10時間を超えるフライトになります。 そのため、昨年は帰りのみ3人目のパイロットが乗務し、フライト中に交代で休息を取ることが可能でした。 それでも行きのフライトも長いため、多くのパイロットから疲労などの不満が出ていました。 会社と組合が話しあった結果、今年からは行きも帰りも3人目のパイロットが乗務することになりました。 今月の僕のアテネ行きペアリングはすべて僕がaugment pilotとして3人目のパイロットとして乗務するペアリングです。

 3人目のパイロットがすることは、他の2名がすることとさほどかわりません。 唯一違うのは離着陸をしないこと。 3人のパイロットはほとんどの場合が機長1名と副操縦士2名で構成されています。 機長が休憩をしている間はaugmentとして飛んでいる副操縦士が機長席(左席)に座ります。 巡航中はどちらかのパイロットが操縦担当(pilot flying)、もう一人がモニターや書類、無線担当(pilot monitoring)となります。 左席に座っている副操縦士ができることは限られていて、急減圧の場合などにはたとえ左に座っている副操縦士がpilot flyingであっても、右に座っている副操縦士が急降下の手順などをほぼ一人でやることになっています。 

 Augment(通称「アーギー」)で飛ぶと、ほとんどの場合は一番最初の休憩を取らされます。 休憩はほとんどの場合は巡航高度に達したときから降下を始める10〜15分前までの時間を三等分(3人クルーの場合)し、誰がどの休憩を取るかを決めます。 大抵の場合はアーギーがまず休憩。 そしてあとの2スポットを機長と副操縦士が選びます。 Pilot Flyingのパイロットに選択権が行く場合が多いです。 

 実はこの日、僕はてっきり副操縦士ポジションで飛ぶと思っていて、同乗した訓練終了ほやほやの新人後輩副操縦士の子がアーギーだと思っていました(笑)。 機長との会話で僕がアーギーであることが判明。 よくよく調べてみたら、今月のアテネペアリングはすべて僕がアーギーであることも判明。 これはこれで楽しいので文句はありません。

 3人クルーで飛ぶとなにかとダイナミクスが変わって、二人で飛ぶときよりも楽しい場合が多いように思います。 友達と遊ぶときでもそうじゃないですか? 二人よりも三人のほうが会話が盛り上がるように思います。 当然ながら三人目のパイロットがいたほうがミスを防げる可能性もあがります。 休憩も取れるので体への負担が少なくてすみますし、そのおかげで安全運行・安全操縦に集中できます。 

 今回はアテネではレイオーバー中に観光は一切せず、クルーと夜ご飯だけ食べるためにプラカ地区にでかけました。 面白い機長のおかげで楽しい時間が過ごせました。 

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 ギリシャから戻り、数日休みがあったあと、フロリダ・フォートローダーデールへの日帰りペアリングをやりました。 このペアリングの翌日が半年に一度のシミュレーター訓練となっていました。 前回のフライトでは離着陸をしなかったので、 今回のフライトでは普段よりも長めに手動操縦をして感覚を研ぎ澄ませる努力をしました。 

 そして翌日。 トロントまでデッドヘッドし、まずはホテルに直行しました。 そして1時間ほどの小休憩のあと、シミュレーターまで移動。 今まではトロントに住んでいたのでシミュレーターに直接行けばよかったのですが、今はモントリオールから飛行機で移動、ホテルに移動、そしてシミュレーターに移動、と、ちょっと長い1日になりました。 

毎度おなじみ767シミュレーターです。 昼夜を問わずフル稼働している模様。 


 シミュレーターの建物に入ると、機械的な音、オイルのような匂いなど、独特の雰囲気を感じます。 それを感じるたびに、「あ〜、また半年たったんだな〜」と実感します。 

 初日は訓練日。 基本的な操縦やSOP、緊急事態の対応のおさらいをします。 また、毎回違った緊急事態の対処法を練習します。 今回は、誤って山岳地帯に低高度で接近してしまった場合の緊急上昇措置、そして高高度で異常姿勢(機首がめちゃくちゃ上がったり下がったり)に陥ってしまった場合の回復措置の練習をしました。 普段のフライトでは経験しない(それに越したことはないのですが笑)ことなので、シミュレーターでの訓練はとても有意義です。 他にはエンジン火災、電気系統の故障など、いつものとおりいろいろなトラブルが発生し、それをもう一人のパイロットとチームワークを駆使してクリアし、安全に着陸させるという手順を確認しました。 これで初日の訓練は終了。

 二日目は飛行試験です。 シナリオはバンクーバー発サンフランシスコ行きのフライトですが、離陸後にトラブルが発生し、バンクーバー空港に引き返します。 もうすぐ着陸というところでゴーアラウンドの指示が出たため一度着陸をやり直し、再び上昇。 その間にエンジン火災発生。 消火作業をし、再度アプローチをして無事に着陸。 一旦飛行機の故障はすべてクリアされ、再度離陸を試みますが、地上滑走中に一つのエンジンが停止するので離陸取りやめ。 その後、再び離陸。 V1/Vrとほぼ同時にエンジン火災発生。 上昇しながらエンジン火災の対処をし、チェックリストなどをすべて終わらせて着陸。 最後は視程600フィートでのカテゴリー3アプローチからの自動着陸。 これで機長のレッグは終了となりました。 僕のレッグでも同じようないろいろなトラブルが起きました。 ナビゲーション系の故障。 エンジン火災。 着陸やり直し。 一番面白かった(不謹慎な言い方かもしれませんが)のは、着陸前にランディングギアを下ろしたら、エラーメッセージが出てしまってギアが降りなかったこと。 そのため着陸をやり直し、一旦安全な高度まで上昇し、そこでチェックリスト。 手動でランディングギアを下ろし、無事に降りたところで再度アプローチ。 無事に着陸しテストが終了となりました。 

 毎回試験は緊張はするのですが、一旦始まってしまうと普段通りのフライトのような感じで進めて行きますし、ロールプレイングゲームをやっているような感じになるのでなかなか楽しむことができます。 幸い、今までのパイロット人生の中で試験に不合格になったことがないので、今後もこの記録を更新し続けることができるようにがんばりたいと思います。 

 フライトテスト前に時間があったのでシミュレーター建物の中をぶらついていたら、今年の終わりに運航が開始されることになっているエアバスA220(旧称:ボンバルディアCS-300)のシミュレーターを発見! 中をのぞいてみました。 


操縦桿はサイドスティック

オーバーヘッドパネルもなかなか綺麗にまとまっています。

 もうすぐA220に乗務するパイロットの訓練が開始されるそうです。 ヨーロッパでなんどもA220を見ていますが、とても美しいデザインです。 聞いた話によればとても性能の良い飛行機とのこと。 767のあとはこれを操縦したいな〜と思っています。 



(つづく)



2019-06-14

ブカレスト。

 今週はスケジュール通りにいけばカルガリーバンクーバーの2本の国内線を飛ぶ予定になっていました。 通常は飛ばないルートですが、おそらくはボーイング737MAXが飛行禁止措置を喰らっているので、その代わりに我々が飛ぶことになったルートです。 バンクーバーでの24時間のレイオーバーは約一年ぶりで、久しぶりにロブソン通りのラーメン屋巡りや、最近できたばかりの無印良品にでも行こうかな〜とワクワクしていたのですが、なんと復路のフライトがキャンセルになり、レイオーバーなしの日帰りフライト(往路は飛んで、復路はデッドヘッド)になってしまいました(涙)。 なんだよ、バンクーバーに行く楽しみゼロやん!って嘆いたところ、月曜の朝にクルースケジューラーから電話がかかって来ました。

ブカレスト5日間のペアリングがあるんだけど、いく? これやったらカルガリーもバンクーバーもやらなくていいよ〜!」

という甘いお誘い。 これをうちの会社では"Draft&Drop"と呼びます。 ドラフトというのは休日出勤のことで、通常のお給料の倍以上が支払われます。 そしてドロップというのは予定されていたフライトをやらなくてよくなることを指します。 予定のお給料以上をもらえ、しかもあまりメリットのないフライトをドロップできるなら、これは行くっきゃないでしょ〜、ということで行ってルーマニアの首都ブカレストに行って来ました。

 ブカレスト(現地の人は「ビュカレスト」と発音するようです)まではモントリオールから9時間ちょっとのフライトです。 午後5時過ぎにモントリオール空港を離陸。 一路東に向かい、北大西洋をいつものように横断しました。 そしてイギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、ハンガリーなどを横断し、ようやくブカレストに到着。

 ブカレスト空港は比較的小さい空港で、北米からワイドボディ機が飛ぶようになったのはつい最近のことだそうです。 そしてその第一号が我が社だったそうです。 今はトルコ航空のエアバス330型機も就航しているようですが、今でもトラフィックの大部分は小型機のようです。 この日は北側の滑走路08Lに着陸しました。 滑走路の舗装のコンディションが結構悪く、着陸後は結構ガタガタ揺れました(笑)。 
 
 今回のペアリングは僕自身初めてとなる5-day pairing。 フライト以外に現地で3日間滞在(レイオーバー)することになりました。 客室乗務員の中には両親を連れて来た子がいたり、ブルガリア出身の子は実家に帰ったり(ブルガリアはお隣の国です)、リゾート地でAirbnbを予約した子がいたりして、ちょっとした観光気分です。 僕はいきなりブカレストに来ることになったので、特に下調べもせずにやってきてしまいました。 用意したのは天候に合わせた服くらいのものでした。

 ホテルに到着後はいつも通り仮眠を取りました。 3時間ほど眠ったあと、クルーと合流してホテル近くのアウトドアバーに行きました。 

なんだか東南アジアに来たかのような雰囲気。 ルーマニアではこういうのが流行っているようです。


ドリンクのあとは有名なレストラン(Caru' cu Bere)へ。 超混雑してて、食べ物も正直まあまあでしたが、ライブ音楽演奏があってよかったです。 なにより建物の雰囲気がよかったです。

翌日2日目は、旧市街を中心にいろいろ歩き回りました。 これは「ルーマニアのアテナエウム」と呼ばれる劇場。

ここが革命広場。 独裁者が奥の建物のバルコニーで最後の演説をし、民衆の反乱に逢い、屋上からヘリコプターで脱出したそうです。 

この肖像はルーマニアの初代王。

旧市街にはいろいろ面白い建築物があります。 いたるところにこのような地図が設置してあり、観光客フレンドリーです。

これはCEC宮殿。 今は銀行として使われている模様。

アーケード街になっているところ。 せっかく素敵な場所ですが、ここにあるカフェはほぼすべてシーシャ(水タバコ)カフェなので、変な匂いが漂っています・・・。

これはルーマニアでもっとも古い正教会系の教会(Biserica Sfantul Antonie Curtea Veche)だそうです。

ここも古い教会(Stavropoleos Monastery Church)。 

ルーマニアの教会はどこも綺麗な絵がいたるところに施されています。

この教会もよかったです。 神父さんが外で休憩していました(笑)

これは議事堂。 世界で2番目に大きな建築物(1番目はアメリカペンタゴン)だそうです。

独裁者はパリに憧れていたそうで、議事堂の前にはシャンゼリゼ通りのような目抜き通りが約3kmに渡り伸びています。

凱旋門もありました。 あいにく時間がなく、これは空港へのタクシーの中から見えたものです。

 次の日は、今月行われるシミュレーター訓練のための勉強を少しし、午後からはまたもや旧市街に散歩に行きました。 3日目ともなると土地勘も出て来て、快適に歩き回れました。 気温は最終日には30度越えの真夏日で、気持ちの良い暑さでした。 今年のモントリオールは異常気象なのか、今でも気温が20度をなかなか超えません。 暑い日も数日ありましたが、今日などはまた雨です。 過去観測史上最も雨が多い年となったんだとか・・・。 ですから、ルーマニアの暑さは「まさに夏!」という感じでとても気持ちがよかったです。 

 ブカレスト最終日は正午前にホテルを出発。 空港に到着したのはフライト出発の1時間ちょっと前でした。 セキュリティとパスポートコントロールを通過して飛行機へ。

 早速離陸前のチェック(First Flight of the Day check)を行なっていると、EICASスクリーンに「TCAS」という文字が黄色で表示されています。 通常は表示されないメッセージです。 TCASはTraffic Collision Avoidance Systemの略で、近くに他の飛行機が近づいて来たときに警告を出してくれる衝突防止システムのことです。 TCASをテストしてみると、「TCAS SYSTEM FAIL」というアナウンスが流れて来ました。 ナビゲーションディスプレイにも同じようにTCAS FAILという文字が表示されていました。 

 このTCASがないと特定の高度で通過できない空域が存在します。 そのため、ディスパッチャーやメンテナンス部門の人と衛星電話で相談しました。 通常、ジェット機であればエンジンの燃費効率などの理由で高度30000フィート以上でフライトすることがほとんどなのですが、この日はRVSMという高度29000フィート以上の高度を飛ぶことが実質できないことになり、ルーマニアからカナダまでを28000フィートで飛ぶことになりました。 これはプロペラ機が飛ぶような高度で、エンジン効率はよくありません。 そのため、いつもより多くの燃料を搭載することになりました。 ディスパッチャーはこの後もなんどかルートを変更したため、その度にフライトプランが更新され、結局3回フライトプランが更新されました。 その度に航空管制に飛行計画書を再提出し、必要な燃料の量も代わり、その度にフライトマネジメントコンピュータに入力したデータも入れ替えを余儀なくされました。 最終的には60,000リッターもの燃料を搭載して出発することに。 フライトそのものが10時間ほどだったため我々の勤務時間の制限にも気を配る必要が出て来ましたが、なんとかduty outする前に約2時間遅れでブカレストを出発しました。  

こんな感じでTCAS FAILが表示されたままの飛行となりました。 黄色い文字はcaution(警告)なので、画面上に黄色があるのは気持ちがよくありません。

ルーマニアは黒海のすぐ側で、南はブルガリア、そしてイスタンブールがすぐそこのようです。 

 この日は幸い大きな雷雲は存在していませんでしたが、28000フィート以上上がれなかったため、フライトの最後のほうはずっとタービュランスとの格闘(というか我慢比べ)でした。

これがこの日のルート全貌。 真ん中の茶色い点線で囲まれているのがOceanic Airspaceと呼ばれる空域です。 右側がイギリスのシャンウィック、左側がカナダのギャンダーという航空管制基地が管理しています。 真ん中の線が西経30度(W030)。

 結局トロントには予定よりも1時間ほど遅れて到着。 そのまま急いで入国審査を通過し、再度国内線側のターミナルに入り、モントリオール行きのデッドヘット便に向かいました。 フライト中はぐったり。 夕方8時過ぎにモントリオールに無事に戻って来て今回のドラフトペアリングは終了となりました。

 これでまた初めて行った国・空港が増えました。 一緒に働いた機長やクルーは全員良い人ばかりで、一緒に食事やドリンクを楽しめました。 おかげで楽しいペアリングになりました。


 今日から3日間休みで、来週はギリシャ・アテネに行きます。 


(つづく)


2019-06-06

続・モントリオール そしてベネチア。

 モントリオールに引っ越して来て2ヶ月弱が経とうとしています。 ここしばらくはIKEAに通いまくりました。 本当のところ、今回の引っ越しでは品質重視で価格度外視の家具集めをしようと思ったのですが、IKEAの価格とデザインにあっさり負けました(笑)。 カーテン、タンス、ダイニングテーブル、その他諸々、いままで持っていなかったものを買いあさりました。 本当はソファも新調する予定でいたのですが、出費額がかさむにつれビビり始め、結局はしばらくお預けとしました。 それでもようやく新居が家らしくなって、落ち着きが出て来ました。 購入時には前のオーナーの趣味(?)で壁が紫色に塗られていましたが、それもグレーに塗り直し、やっと自分らしい家になりつつあります。 しばらくはペンキ塗りとIKEAには近づきたくないというのが本音です。

 さて、今回の休暇前にはイタリアのベネチア、そしてペルーのリマにいって来ました。

 ベネチアに飛ぶのは今回が初めてでした。 一緒に飛んだ機長は、「僕は今月はベネチアにしか行ってない」ということで、なんでも月曜から金曜まではお家の修繕に終われ、週末はベネチアペアリングのみをやっているとのこと。 ベネチアへのアプローチなど、すでになんども経験されているだけあっていろいろアドバイスをもらえ、比較的楽な初ベネチアとなりました。 この機長曰く、「イタリアは英語のアクセントが強すぎる」とのこと(笑)。 北大西洋を超え、シャノン、ロンドン、フランス、イタリアと航空管制が引き継がれますが、確かにイタリアに近付くに従って英語のアクセントが強くなり、ボンジュールだの、ボンジョールノだの、チャオだのといった言葉がよく聞こえて来るようになります。 

 ベネチア空港には2本の平行滑走路があるのですが、今は東側の滑走路が工事中とのことで、使われているのは西側の滑走路のみです。 ベネチア空港はそれほど交通量が多い空港のようではありませんでしたが、それも滑走路が一本に減ると、どうしても捌ける交通量が減ります。 そのため、この日もアプローチする航空機の数が多く、我々は5番目。 ホールド(空中待機)の指示がでるかな?と思っていたのですが、管制によるレーダーベクター(飛ぶ方角を指示されること)のみで、ホールドはありませんでした。 無事に着陸後、ゲート番号を言い渡され、そちらにタクシーしてこの日のフライトは無事終了となりました。

 空港からホテルまではシャトルで10分ほど。 ベネチアは車の走行が禁止されているようで、ホテルがあるのはベネチアからちょっと離れたところです。 空港に着き、いつものように仮眠をとりました。 2時間ちょっと眠ったあと、いつもどおり「ここはどこ?私はだ〜れ?」状態で起き上がり、シャワーを浴び、早速ベネチアの観光地へ行く用意をしました。 カナダを出発して夜中じゅう飛行し、ベネチアに到着したのはカナダ時間の早朝です。 そのため、ホテルにつく頃にはかなり疲労困憊していました。

 我々が滞在するホテルでは、ホテルからベネチアの入り口までのシャトル送迎サービスがありました。 そのため、そのサービスを往路だけ予約し、復路は電車で帰って来ることにしました。 午後2時半のシャトルでベネチアまで移動。 シャトルを降り、ちょっと歩くとガイドブックでよく見る風景が広がって来ました。 
 
 では写真をどうぞ!

街中は橋と運河がいたるところにあります。 とても絵になる景色ばかり。

 この日はあいにくの雨。 どうやらここしばらくベネチアは雨続きのようで、観光客は傘やカッパ、そして土産店で売っているナイロン袋のようなカッパと靴カバーをつけていました。

サン・マルコ広場。 とても綺麗な建築物。

ベネチアといえばゴンドラ(小舟)。 これに乗る観光客が大勢いました。

 これは有名なためいき橋。 囚人が収監される直前に見る橋だったので、囚人がためいきをつくことから名付けられたとか。

 あいにくのお天気でしたが、雨がやむこともあり、結局6時間弱歩き回りました。 最後のほうは入り組んだ街並みに迷うこともありましたし、橋と運河を見すぎて飽きちゃった部分もありました。 観光でベネチアに行くのであれば1日もあればお腹いっぱいになるなというのが正直な感想です。 観光の最後に素敵なレストランに入り、パスタなどに舌鼓をうち、電車に乗ってホテルまで戻りました。 その夜は爆睡。 

 翌日、朝9時頃に起床し、ホテル側のカフェまで行ってカプチーノとチョコレートクロワッサンを朝ごはんに購入しました。 さすがイタリア、コーヒーはどこで飲んでもハズレが少ないです。 エスプレッソ好きには天国です。 フライトは午後1時過ぎの出発。 この日もあいにくの曇りでした。

 
 この日のルートは偏西風を避けるために北部のルートを選択し、西経30度を過ぎてからはグリーンランドの南端をかすめるような形で飛行しました。 グリーンランド周辺では無数の流氷・氷山をみることができました。 上の写真の下部分に見える白い点々はすべて流氷・氷山です。




動画もどうぞ。

 今回のフライトが約1年ぶりのETOPSフライトとなり、大西洋横断の手順の良い復習となりました。 

 今月からは夏シーズンが本格的にスタートし、フライトの多くがヨーロッパ方面へと移行します。 僕の今月のフライトの多くはギリシャ・アテネ行きです。 また楽しいサマーシーズンがスタートします。 一方で体力的には消耗が激しい時期でもあります。 気を引き締めてかかろうと思っています。 また、今月下旬には訓練も待っています。 またもや忙しい月となりそうです。


(つづく)

 

2019-05-16

モントリオールに引っ越してきました。

 カナダに来てからというもの、1〜2年に一度は引っ越す生活をしてきたため、持ち物も少しずつ吟味され、いらないものは引っ越しの度に処分し、新しく買い足すものもなるべく多機能、コンパクトサイズ、高品質ものもを選ぶ、いわば「ミニマリスト」的な生活になりつつあります。 なるべく「欲しいもの」は持たないようにし、「必要なもの」のみを買い足すようにしてきました。 その成果もあってか、今回の引っ越しも荷造りにそれほど時間がかからずに済みました。

 トロントとモントリオールの比較はまたいずれしようと思いますが、今のところモントリオールにはかなり満足しています。 僕のコンド(マンション)はジャック・カルティエ橋の側にあります。 バルコニーからは橋が見えます。 セントローレンス川から徒歩数分。 ダウンタウンにも歩いて30分未満で到達できますし、地下鉄(メトロ)を使えば数駅でダウンタウンです。 徒歩5分以内にガソリンスタンド、スーパー、郵便局、銀行など、生活に必要なものはすべて揃っています。 空港までも車で30分未満(渋滞していない場合)。 冬が厳しいモントリオールなので、地下駐車場がある物件を選びました。 地下ロッカーも2つあり、荷物を保管するにも困りません。 場所と物件の状況(駐車場の有無等)が揃ってさえいれば、購入しても決して損をすることはないと考えていて、その条件に今回のコンドミニアムはバッチリはまっています(英語ではよく「Location, Location, Location」と言い、とにかく立地条件がもっとも大事とされます)。 万が一、モントリオールを気に入らなくても、賃貸マンションとして貸し出すことも大いに可能だと思うので、良い不動産投資になると考えて購入を決意しました。

 トロントでは電車通勤でしたが、モントリオールでは自動車通勤。 そのため、日産マーチ(こちらではミクラと呼びます)を買いました。 雪が多い都市なので四駆も検討しましたが、当面はこれで行こうと思い購入。 エンジンは1.6Lですが、なにせ小さい車体で5速マニュアルなので小気味好く走ってくれます。 

 僕が住む地域はゲイビレッジに近いため、同性愛者を多く見かけます。 夏の間はこのような虹色の飾り付けがされ、カフェやレストラン・バーはテラスを道に広げています。 歩行者天国になっているので、とてもゆったりとした時間の流れ方です。 

 これが僕のバルコニーから見えるジャック・カルティエ橋。 セントローレンス川にかかっている橋です。 夜にはイルミネーションが灯されています。

 徒歩3分でメトロ(地下鉄)の駅に着きます。 ここから数駅でダウンタウンに行けます。 車体はボンバルディア社製。 以前乗務していたDash-8やCRJなどの航空機も製造するケベック州にある会社です。

 モントリオールの夏は美しく、とても楽しいと人々は口を揃えて言います。 夏の間は主な通りが車両通行止めになり、お祭りやイベントが開催されます。 F1レースのモントリオールグランプリも開催されますし、自転車レースもあります。 道路でチェスを楽しむ人々などもいたりします。 


 引っ越し後、モントリオールに数日滞在しました。 その間、荷物を開封したり、掃除をしたりと本当に毎日ばたばたしていました。 ようやく片付けがひと段落したところで休暇ウイークが始まりました。 今回はヨーロッパの南端にあるマルタ島にいって来ました。


 このマルタ島、数年前にも行ったことがあり、今回は2回目でした。 1週間の滞在でしたが、とてもリフレッシュできました。 仕事や引っ越しのことを忘れ、ゆったりとした時間を楽しむことができました。 風が強く、肌寒い日が多かったですが、マルタはヨーロッパなのに中東のような、それでいて南国のような雰囲気があるとても素敵な国です。 次回は真夏の灼熱の時期に行って、透明な海で泳いでみたいものです。

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 マルタから戻ると仕事が再び始まりました。 今月から僕はモントリオールベースのパイロットです。 昨日まで南米ペルーのリマに行って来ました。 

 ルートはこのような感じです。 天気はさほど悪くなかったのですが、フロリダ半島とキューバ、そしてパナマ上空はこの時期常になんらかの悪天候が存在しているので、注意が必要でしたが、それ以外はとてもスムーズな8時間のフライトでした。 行きはパイロット2名での運航でしたが、帰りは3名体制だったため、フライト中に2時間ちょっとの休憩を取ることもでき、リラックスしたモントリオールからの初ペアリングとなりました。 

 明日から3日間、イタリアのベネチア(ベニス)に行って来ます。 初ベネチア、そして、今年初めての大西洋横断なのでとても楽しみです。


(つづく)

 

2019-03-24

春の一時帰国。

 今月は月の頭から必死に働きました。 数回あったのが、夕方から仕事開始でアメリカのフロリダ方面に行き、折り返してトロントに戻って来るという1-day pairingです。 ただ、トロントに戻って来るのが日付が変わって午前2時頃で、その時間にはいつも通勤に使っている電車が走っておらず、仕方なく夜行バスに乗って自宅に帰る、という日が何日かありました。 そこまではまあ仕方ないと思うのですが、酷かったのは同日の夕方からまた仕事に行かなければいけなかったこと。 早朝に帰宅して、普段であればベッドから出るような時間にベッドに入ってなんとか眠りに付き、正午すぎに起床。 そしてまた数時間後には仕事に出かけるというような勤務パターンを数回やりました。 その甲斐あって、今月の勤務は13日までで、残りはおやすみという素晴らしいスケジュールになりました。  今の僕のポジションでは働きたいときに思いっきり働き、休みたいときにがっつり休めるので、かなり満足しています。 

 本当であればおやすみはフランスに行くつもりでいたのですが、日本にしばらく帰っていないこと、そして今月を逃すと秋頃まで帰国できないこともあって、急遽日本に一時帰国しました。

 行きでは以前一緒に働いたことがある日本人FAさんとゲート付近で会い、おしゃべりをしていたらあっという間に搭乗時間になりました。 トロントから羽田までは飛行時間13時間ほどの長旅です。 今回はプレミアムエコノミーの席に乗せてもらいました。 お隣の席にはフィギュアスケートのおっかけをしているおばちゃん。 背もたれの倒し方やエンターテイメントシステムの使い方をご存知なく、例え僕が映画を観ていようが、音楽を聞いていようが、遠慮なく肘打ちしてきて、「ね〜ね〜、これどうやってやるの?」と聞いて来る愛嬌たっぷりのおばちゃんでした(笑)。 羽生結弦が出ていた大会を観に行くって言ってました。 そういう定年後の過ごし方もあるんですね。

 羽田についたのは日付が変わり翌日金曜の夕方で、その日は品川・泉岳寺付近のアパホテルに滞在しました。 同日に実家まで戻るのはちょっとしんどいのと、今回乗せてもらう予定だったANAの予約状況がいっぱいだったようなので一晩の宿を取りました。 いつものように時差ボケがあるので、朝一番で公衆浴場にいったり、朝4時に泉岳寺付近を徘徊したり、なか卯で朝からカツ丼を食べたりして楽しみました。 いや〜、やっぱり日本は楽しい!

 翌日、羽田から小松空港まで移動しました。 あいにく最初の空席待ちの便はいっぱいで乗せてもらえず、次の便まで4時間ほどあったので、一旦空港を出ることにしました。 初めてセキュリティーゲートのあたりを逆行しました。 こんなこともできるんですね。 そしてスーツケースをコインロッカーに入れ、電車に乗って銀座方面に向かい、築地市場に行くことにしました。 どこも観光客(「インバウンド」ですか・・・笑)でごった返していて、観たものといえば食べ歩きをしている観光客くらいしか記憶にありません(笑)。 僕も屋台のようなところで中華そばを食べ(あまりおいしくなかった・・・)、たい焼きを買い(まあまあだった)、そしてコーヒーを飲み(安定のスタバ)、食べ歩きを満喫しました。 築地本願寺にも行きました。 Xのhideの葬儀があったところらしいです。 とてもユニークな建築物で、なかなか見応えがありました。 

 ちょっとした遠足を楽しんだあとはまた羽田に戻り、再度セキュリティーを通過してゲートに到着。 今回は無事に乗せてもらえました。 毎回のことですが、機種は767(Air Japanの767)でした。 プッシュバック直前で空港周辺に雷雲が発生していたようで、離着陸が一時ホールド状態だったそうです。 「カナダだったらそんなもん構わずにバンバン飛ぶけどなぁ」とも思いましたが、そこは安全第一、超慎重な日本の航空会社。 そしてその際の機長さんのPAがまたすごかった。 天候による遅れを詫びるのはまあわかる気がしますが、ご丁寧にも「手荷物検査にご協力いただきありがとうございました」から始まり、「保安検査場を迅速にご通過いただきご協力ありがとうございます」、「定時出発にご協力いただきありがとうございます」などなど、まあまあ次から次へと最初の1分ほどはお礼を述べられてらっしゃいました。 こういうのは海外に長くいると(ましてや同じ業界で働いていると)なんとなく違和感を感じてしまいます。 でも、日本ではこれくらいが普通なんですかね?!

 フライトは結局30分ほど遅れて小松空港に到着。 そしてバスに乗り継いで実家には夕食時に到着しました。 懐かしい街並みを観ながら家まで歩くのがちょっとした楽しみです。

 実家ではレンタカーを借り、親戚の家に行ったり、母親と一緒に小松まで買い物に行ったり、途中で小松空港に立ち寄って自衛隊機や旅客機を見たり、空港側にある航空プラザに行ったりもしました。 この航空プラザ、毎回バスで小松空港に来る際に見える建物で、外には古い自衛隊のヘリや訓練機が展示されていて、いつかは行ってみたいと思っていた場所の一つでした。 中にはなかなか面白いものもあり、しかも入場無料。 子どものみならず、大人でもある程度楽しめる内容になっています。 

 結局、実家に1週間ほど滞在し、またカナダに戻って来ました。 小松空港を10時半過ぎに出発するANAさんの便に乗せてもらい、羽田についたのが12時前。 トロント行きの便は午後6時過ぎ発なので、東京で6時間近く時間がありました。 そのため、またもやスーツケースをコインロッカーに預け、モノレールと電車を乗り継いで東京見物に出かけました。

 今回はまずは山手線で秋葉原まで行き、中古パソコン店を少しだけ観て回りました(今使っているコンピュータは8年以上も前のモデルなので買い替えを検討しています)。 そしてそこから歩いて上野へ。 結構近いんですね。 上野では恩賜公園、不忍池あたりで桜を観て来ました。 まだ二分咲きといった感じでしたが、それでも雰囲気は楽しめましたし、気温があがって初夏といった感じで気持ちが良かったです。 ここ数年桜は観れていなかったので今回はとてもうれしかったです。 桜を愛でる気持ちなど子供の頃はありませんでしたが、今はそういうのが少しずつわかって来たような気がします。 そりゃあ白髪も増える年頃なわけです(笑)。

 そういえば、イチローの引退試合をテレビ中継で観ていました。 あの試合があったのが実家を出る日の前日の夜だったので、インタビューを観ていたらかなり夜更かししてしまいました。 試合後のインタビューでイチローが語った内容(外国に住んで初めてわかること、等)は僕の体験と被るところもあり、共感できました。 今、海外にお住まいの方ならみなさんウンウンと納得されることでしょう。 ただ、イチローは本人が言っているとおり人望はあまりないのではないかと思います。 「イチロー節」と呼ばれる彼独特のユーモアは理解が難しいところがありますし、彼が記者からの質問に答えず、「それ、今ここで答えなきゃいけません?」といったように「質問に質問で答える」態度は僕個人としては観ていてあまり気持ちがよくありませんでした。 でも、彼が天才ベースボールプレーヤーだったことは間違いがないので、天才はやはりああいう感じになるんだなという結論にたどり着きました(笑)。 なにはともあれ、かくいう僕もWBCなどでイチローに感動させてもらった日本人の一人です。 歴史的な出来事を日本で観れたことは素直に嬉しく思いました。

 トロントまでは12時間ほどのフライトで到着。 トロントについたのは出発した日と同日、しかも1時間早いという感じでなんとも不思議です。 昨日と今日は時差になれるためにゆっくりしたり、友人と食事をしてきました。 来週はいろいろとばたばたするのですが、それでも今月いっぱいは仕事はないので、どこかで残業フライトができないかと企んでいます。

 それでは今回の一時帰国の写真をどうぞ。

築地市場周辺は買い物客で賑わっていました。

多くの観光客は外国人のようでした。

親戚の家に行く途中、白山連峰が見えました。 手前はローカル電車の線路。

子供の頃にこの神社でよく遊びました。 

小松空港では戦闘機がちょうど着陸してきました。 F-15ですかね。

航空プラザにはJALの767の巨大写真があり、あたかもコクピットに座っているかのような写真が撮れます(笑)

少しだけですが釣りにも行きました。 釣果はゼロ。

定年後はこのおっちゃんらのようにのんびり釣りをして暮らしたいというのが子供の頃からの夢です。

上野東照宮は桜が綺麗に咲いていました。

まだ満開とはいえないながらも、綺麗に咲いていました。

ブロンズ色とピンクのコントラストが綺麗。


上野恩賜公園入り口付近。 

公園内では猿回しなどもやっていて、なかなか良い雰囲気でした。

 

 次回の一時帰国はおそらく秋頃と思います。 その際には第2回FBグループのオフ会を開催したいと思っています。 今回はかなり急に一時帰国を決めたため、友人などにも一切連絡を取りませんでした。 


(つづく)