2017-03-05

IPT訓練。

 今はバンクーバーでIPT訓練を受けています。 IPTとは「Instrument Procedure Trainer」の略で、「シミュレータのシミュレータ」です。 フルモーションシミュレータは稼働費用が高いので、訓練でいきなりシミュレータを使うことはあまりないようです。 まずはIPTで基本手順を覚え、それができるようになってから初めてフルモーションシミュレータでの訓練に入っていきます。 


 二人一組で、2組同時に訓練をしています。 僕と僕のトレーニングパートナーがIPT訓練をしているときには、もう一組の二人が後ろに座って我々の訓練を見学し、ノートを取ったりしています。 一組の訓練が終わると、次の組の番という感じです。 1セッション約2時間です。 訓練の前にはブリーフィングがあり、飛行機の重要なシステムの仕組みをおさらいしたり、緊急時の手順の説明を受けたりします。 

 僕の教官は二人いて、どちらも定年を迎えた元767機長です。 世界を飛び回っていたパイロットから聞ける話はとても面白いものばかりです。 とにかく話のスケールがでかい! 例え話のほとんどが、「チリに行ったときにはね〜」とか、「ロンドンへのアプローチのときにね〜」とかで、カナダ国内の話はほとんど出てきません(笑)。 こういう話を聞いていると、自分もいよいよワイドボディのパイロットになるんだなぁという実感が少しだけ湧いてきます。

 IPT訓練はあと数日で、その後でシミュレータ訓練が始まります。 毎日勉強ばっかりで大変ですが、週末にはトレーニング仲間と食事をしたり、お酒を飲んだりしてリフレッシュしています。 皆真面目に勉強しているので、良い刺激を受けています。


(つづく)

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