2019-02-21

南仏・モナコ。

 1月は22日まで仕事をし、それから2月7日までお休みでした。 この時期は仕事はあまり忙しくはありません。 ヨーロッパ方面へのフライトはほぼゼロで、フライトのほとんどは南米やフロリダ行きばかりです。 個人的にはありがたいな〜と思っています。 理由は「時差がほぼない」からです。 ナローボディに乗務しているパイロットの場合、カナダ・アメリカ・南米周辺しか基本的には飛びませんから、時差もそれほど大きくはありません(中にはナローボディで海外行きをやる場合もあります)。 一方、ワイドボディで海外便を担当すると一気に時差が大きくなります。 また、フライトの時間も真夜中に飛ぶことが多くなり、目的地に到着するのはカナダ時間で早朝ということも多くあります。 そうなると時差ボケ対策や体調管理に気を使うようになります。 そういうことにあまり気を使わなくて良いこの時期は個人的には歓迎です。

 今回の休暇ではパートナーの出張に同行して南仏カンヌ、ニース、そしてモナコに行って来ました。 ジュネーブからEasyjetというLCCで移動しました。 Easyjetは本当に安くて、ヨーロッパ内であれば往復1万円以下なんていうこともよくあります。 どうやって儲けがでるんだろう?と不思議に思うこともありますが、機内持ち込み荷物や預ける荷物に料金を課していますし、フライト当日に近くなるに従ってチケット代も高くなります。 また、機内サービスはほぼゼロで、代わりに比較的リーズナブルな飲み物や食べ物を売っています。 LCCではあってもパイロットのお給料は比較的良いようですし、なかなか魅力的なオペレーションです。

 ニース空港に行く前にはジュネーブで一泊しました。 ジュネーブにはかつて世界一長かったベンチというのが市役所裏にあります。 ジュネーブにはなんども行ったことがありますが、このベンチを見たのは今回が初めてでした。

(写真上:ジュネーブ内にある教会周辺)

(写真上:これがかつて世界一長かったベンチ。写真に入っていない反対側にも伸びています。)

 ジュネーブからのEasyjetはA320型機。 Easyjetおよびヨーロッパの航空会社はやはりエアバス機が圧倒的に多い印象です。 日本のLCCもそうですよね。 同じようなサイズのボーイング737と比べるとランニングコストが安いという話を聞いたことがあります。 ジュネーブからニース空港までは飛行時間にして45分程度。 あっという間です。 

 ジュネーブ空港はスイスにある空港ですが、フランス側のスイスにあるので、空港にはFrench Sectorと呼ばれるフランス側の部分が存在します。 ジュネーブからフランス国内空港に飛ぶ場合にはこのFrench Sectorにある保安検査場を通過します。 スイスはEU加盟国ではありませんが、フランスとなんらかの取り決めがあるようで、フランス⇆スイスの移動ではパスポート検査は原則ありません。 

 ニース空港は海に突き出した埋立地にある空港のようです。 駐機場には多くのプライベートジェット機が停まっていました。 おそらくはヨーロッパや中東アフリカの富豪たちがバカンスに訪れるのだと思います。 富豪が集まるモナコからも近いというのが理由かもしれません。 驚いたことにカナダ空軍のグローブマスターも停まっていました。

 空港を出て、トラムに乗って市街地を目指します。 途中でバスに乗り換える周辺では綺麗な海が見えました。


 ニース駅に到着し、駅内にある荷物預け所にスーツケースを預けました。 日本のようなコインロッカーは海外ではほとんど見かけませんが、手荷物預かり所はあるんですね。 スーツケース2つで15ユーロだったかと思います。 ちょっと割高ですが、荷物をごろごろと引きずって観光をするよりはマシです。

 ニース駅からは快速電車に乗ってモナコに向かいました。 

(写真上:ニース駅)
 
 電車はたしか8ユーロほど。 券売機は英語表示もできるので割と簡単にチケットが買えます。 ニースからモナコまでは時間にして20分ほどだったかと思います。 海沿いに線路が走っています。 

 モナコにつくと、入国審査はありません。 ただし、プラットフォームの出口には入国審査官・警官のような人が立っていて抜き打ち検査をしていました。 止められているのは中東系の人のみ。 差別じゃない?とも思いますがそれはいろいろ大人の事情があるのでしょう・・・。 駅の外に出たときの第一印象は「さすがお金持ちが集まる市だけあり、とても綺麗」でした。 

(写真上:駅構内から見えたモナコ)

 モナコ市内はバスもあるようですが、徒歩で全然問題なく観光できます。 天気もよく、気温も比較的高く、心地よい観光ができました。 

(写真上:モナコといえばF1などでも有名なこのヘアピンカーブでしょう!)

(写真上:高級なカジノが多くあります。)

(写真上:高層マンションが多く建ち並びます。)

(写真上:マリーナには多くの高級クルーザーが。)


(写真上:丘の上には王家の宮殿があり、周りは旧市街地が広がっています。)

(写真上:白い砂浜がとても美しい。)

 モナコには数時間の滞在で、そのあとニース駅に戻り、荷物をピックアップしました。 そして今度は西のカンヌに向かいました。 電車で30分ほどです。 今回も電車は海沿いをひた走りました。 

 カンヌには3泊しました。 カンヌといえば国際映画祭が有名です。 それ以外は南仏のリゾート地という感じで、時間がゆったりと流れる雰囲気です。 セレブリティが多く訪れるせいもあり、海岸沿いには有名高級ブティックが並んでいます。 それ以外はこじんまりとした街という印象でした。






(写真上:黒澤明監督の手形)

(写真上:こちらが国際映画祭の会場)

 ここでも日中は気温が結構上がって、ジュネーブやトロントとは大違い。 冬の厳しい寒さを抜け出してこういうところでバカンスというのも悪くはないと思います。

(写真上:ニース空港) 


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 南仏に行く前にはフランス国内でウインタースポーツに興じました。 今回初めてソリ、スノーシュー、そしてクロスカントリースキーに挑戦しました。 




 スキーもやる予定だったのですが、ニースからジュネーブに戻ってくると天候があまりよくなく、大雪の予報が出ていたため、予定を繰り上げてカナダに戻って来ました。 また来月フランスに行く時にスキーに挑戦したいと思っています。



(つづく)

 

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