2020-05-01

コロナ禍のモントリオール。

  僕が住むモントリオールはさすがカナダ!という感じで4月に入ってもがちらつく日もありましたが、ここ4,5日は春らしい気候になってきました。 現在もコロナの影響で街はかなり静まり返っていますが、日本とはだいぶ雰囲気が違うように思います。

 こちらは日本の外出自粛要請とほぼ同じですが、失業者や閉店を余儀なくされている商店などに対する経済的援助のスピードが段違いです。 そのため、日本のパチンコ店のように営業自粛要請があっても営業を続けるということはありません。 また、そのような商店には高額な罰金が課せられます。 モントリオール市はカナダの中でもコロナ感染率が高い都市なため、市が独自の緊急事態宣言を発令中で、5人以上の集まりは禁止です。 そんな中でもルールを守らない輩はいるもので、そういう者には警察が違反切符を切って罰金を課しています。 友人を呼んで自宅パーティーをしていた人たちに1人10万円以上の罰金が課せられたとか、不必要な外出(アイスクリーム屋にアイスを買いに出かけた)で罰金を受けた、なんて話も聞きます。 

 一方、外出は「なるべく自宅界隈を出ないように、買い物はご近所で」という曖昧な外出自粛要請のままになっています。 そのため、外出しても警察に咎められることはありません。 同じ住所に住む者同士であれば2メートルの距離をあける必要もありません。 逆に、他人同士であっても2メートル開いていれば外出は禁止されてはいません。 そのため、散歩に行くと普段ほどではないものの、一定数の人が通りを歩いていますし、観光スポットでも小規模ではありますが人混みを見かけます。 カナダ人でもマスクをする人が増えてはきましたが、それでもしない人のほうが大多数を占めている印象です。 そもそも北米には日本のようにマスクをする習慣がありません。 そのため、顔をマスクで塞がれることにかなりの違和感があるものと推測できますし、世間の目を気にする人もいるのかもしれません。 実際、コロナ禍の前まではカナダでマスクをしていたのはアジアからの旅行者のみという感じでした。 

 僕の日常の一大イベントはスーパーに行くことくらいでしょうか(笑)。 小池知事の指導にしたがっているわけではありませんが、買い物には3日に1回程度で行っています。 以前書いた通り、スーパーに入ると手を洗わされるのは今も同じですが、以前よりもちょっとテキトウになって来ている感があります。 一方、入店制限は今も続いていて、入り口には行列ができます↓↓↓

ちゃんと2メートルほどの距離を開けて並んでいます。

 スーパーは今でも品揃えは豊富でなにも困っていません。 以前書いたとおり小麦粉の品薄が続いていましたが、最近ではそれもだいぶ解消されているようで、陳列棚に並んでいる姿を見かけることが多くなってきました。 ただ、小麦粉の需要はかなり高まっているため、小麦粉業者の包装袋のストックが激減しているそうです。 そのため、いつもとは違うパッケージで販売していることもあります。 下がその一例です↓↓↓

「一時的に包装をドレスダウンしていますが、中身はおんなじです」とのこと。


 ちなみに、ケベック州全体でのコロナ感染者数は約27,000名、死者数は約1,800名、入院者数は約1,700名となっています(4月29日現在)。

 モントリオールには日本総領事館があるため、そちらから毎日コロナ情報がメールで送られて来ます。 首相の会見内容、ケベック州知事の会見内容などが詳細にかかれていてとても役立っています。 

 そんなモントリオール、近いうちに託児所や小学校を再開するそうです。 一定数のお店なども再開が許されるそうです。 少しずつ経済を回して行く政策が打ち出されて来ていて、不安がある一方、またこれで経済が上向きになっていくのではというささやかな期待感も生まれて来ています。 ただし、ケベック州知事は「もしパンデミックの波が再来すれば、直ちにすべてを再シャットダウンする用意がある」とも言っています。 しばらくは手探り状態が続くでしょう。 

 テレビを見ていると、アメリカではコロナウイルスに効果的な新薬が臨床検査に入り近いうちに認可するという話がありました。 また、PCRに代わる唾液検査方法が確立されるという話もありました。 これらが普及しはじめれば、また経済が回り始め、ロックダウンなどをしなくてもよい日がくるのではないかと思います。 

 航空業界ではドイツの大手航空会社が破産の危機に瀕しているという話も耳にするようになってきましたし、そろそろ経済活動を再開しないといよいよヤバいことになるような気がしてなりません。


(つづく)


 

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