2020-08-22

目の検査。

  僕が持つパイロットライセンスはそれそのものには有効期限はないのですが、これ単体ではパイロットとして飛ばせないことになっています。パイロットライセンスの他にmedical certificate(航空身体検査証明)が必要で、この証明がパイロットライセンスを有効にせしめる(validate)という仕組みです。パイロットライセンスや年齢によっても違いますが、僕は年に一度身体検査を受けます。

 僕は毎年7月に身体検査を受けます。昔は自分で選んだ航空医師のところで検査を受けていましたが、今は会社本部にあるクリニックで医師の検査を受けます。今年は新型コロナウイルスの影響で、この身体検査は受けなくてもよいという決まりになりました。やはりパイロットと医師が密になって検査をするのは今の状況では安全ではないということになったようで、運輸局から通達が出ました。身体検査をする代わり、自己申告の書類に「過去1年間に身体状況に一切の変化がなかったことを証明します」というサインをして提出しました。そうしたらライセンスに貼り付ける新しいmedical certificateのステッカーが送られて来ました(↓↓↓)



 久しぶりに仕事鞄からライセンスを取り出し、ステッカーを所定の箇所に貼り付けました。「はい、これでまたいつでも飛べるなぁ」と思ってライセンスを閉じた瞬間、なにか違和感を感じました。「あれ?特記事項いつもと違うんじゃね?」って思ったんです。

 ステッカーの「Limitations/Restrictions」のところを見ると「Glasses must be worn(眼鏡を着用すること)」と書かれています。僕は普段はコンタクトレンズを装用していて、いつもであればこのステッカーには「Glasses or contact lenses must be worn(眼鏡またはコンタクトレンズを着用すること)」と書かれていたはずです。以前のステッカーを確認すると、やはりそれらにはコンタクトレンズの記載があります。これはおかしい・・・と思い、会社や運輸局にメールをしました。そうすると、会社のクリニックの人が運輸局にメールで問い合わせをしてくれたメールにCCされたものが届きました。それから2週間、うんともすんとも連絡がなく、しびれを切らして再度メールを送りました。すると、運輸局の人から直接電話がかかって来ました。

 「もう一度会社のクリニックで視力検査を受けてください」

 ということでした。いや、視力検査は去年ちゃんとしたんじゃ?と思ったのですが、それからすぐに会社からも電話があり、結局は昨年の検査の際にコンタクト装用時の視力検査の箇所が抜けていたからそれだけやり直す必要があるということでした。仕方なく昨日になって会社のクリニックに出向いて視力検査をしてきました。視力は両眼1.0以上ということで、問題なく検査は終わりました。今後新しいステッカーが送られてくるということですが、それまでは万が一フライトする場合にはメガネをしてね♡とお医者さんに念押しされました。まあ、飛ぶことはないとは思いますが・・・(苦笑)。

 久しぶりに会社の本部に行ったんですが、ものすごくがら〜んとしていました。いつもは多くの人が慌ただしく働いている本部ですが、今はレイオフやリモートワークなどの影響で人影がかなり少ないようです。外の駐機場にも大型機が数機駐機されていましたし、なんとも寂しいものです。


(つづく)

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