2020-09-09

畑岡奈紗さんと海外。

 畑岡奈紗さんというプロゴルファーのことを最近テレビで知りました。最近、イギリスでの女子プロゴルフトーナメントがあり、それに合わせて彼女のことを特集した報道番組に出演されていました。彼女は17才からアメリカをメインに活躍されているとのこと。そのときの映像も流れていましたが、英語がうまくできないからか日常生活もなんとかやれているという感じで初々しく見えました。でも、既に海外で挑戦を始めて数年が経っていて、今ではかなり貫禄を感じるから驚きです。

 僕がよく見るプロスポーツは主にサイクリングレースですが、海外で活躍している日本人選手は今回の畑岡さんのように若いときから海外に出ています。フランスでアマチュアチームに所属してプロに昇格し、今は世界三大ツールの出場経験がある日本人選手も数名います。サッカーでも最近は多くの日本人選手が海外のチームで活躍し、久保のような現地選手顔負けの選手も出て来ています。

 海外に出ることがそんなにすごいのかと言われれば、自分が海外経験があるからいうわけではありませんが、やっぱりすごいと思います。海外に出るにはお金やサポート、理解者が必要になります。誰でもできることではないのは分かっていますが、努力次第で達成できるとも思います。

 じゃあ、海外のなにがすごいかというと、やはり本場を経験することだと思います。日本は島国。そして残念ながらあまり多くのことで世界一の水準を誇っているものがないように思います。もちろん、自動車産業、IT関連、アニメや漫画などの文化の分野では世界一といっても過言でないことも多いので、そういう分野に興味がある方は日本で勉強すれば世界一の知識を身に付けることもできるでしょう。でも、前述のゴルフやサイクリングをはじめとするスポーツの分野においては少なくとも日本は世界水準よりは下級なのが現実だと思います。これは芸術の分野でも同じのように感じます。だから、技術向上を目指す人の多くは日本を出て海外で挑戦しようとするのだと思います。また、仮に日本のほうが優れている分野で勉強や研究をしている方でも、海外に出てみるとなぜ日本がすごいのかが体感できるはずです。口で言われるのと、自分の肌で直接体験するのは全くの別物です。

 そして海外に出ると今までわからなかったことや考えもしなかったことに目が向くようになることは多くの人が経験することのようです。こういう経験はなくても生きてはいけるけど、人生を豊かにするという意味ではとても大きなインパクトを残す経験です。少なくとも一度は経験しておいて損はしません。保証します。

 プロの自転車選手は、以前であればトレーニングはとにかく自転車を漕ぐこと、距離を乗ることがメインだったそうです。「自転車に強くなるのは自転車(サドル)の上」という考えが根強くあったからです。プロ選手の中には自転車に強くなるために自転車以外の運動を極力さける選手も多かったそうです。極端な例では、歩くのもいやだという人がいて、エスカレーターに乗ることがあるとその場で腰をかけるプロ選手もいたという話です。歩くことで脚に付く筋肉がペダルを漕ぐために必要な筋肉とは異なるから、という理由だそうです。極端ですよね。

 ところがどうでしょう。近代のスポーツ科学では運動能力を上げるためにクロストレーニングが役立つという考えに変わってきました。クロストレーニングとは他種スポーツの訓練を取り入れること(例えばマラソンランナーがウェイトトレーニングをするような)で、能力のポテンシャルを上げる目的があります。実際、水泳選手やスキー選手の中には心配能力を上げる目的もかねて冬季間に自転車に乗る選手も多いそうです。そして、中には本業以外でも能力を開花させる人もいます。


 なにが言いたいかというと、経験は人生を豊かにするということです。

 今の歳になり、これまでのキャリアや人生を振り返って見ると、やはり海外に出て来たというのが僕の人生のコアになっているように思います。アメリカに1年間留学させてもらえたのが特に影響力が強かったです。大学の交換留学制度に申し込むために毎月必死にTOEFLの点数を上げるために英語の勉強をしました。外国人教授に授業を教えてもらうための特進コースにも志願しました。それでもアメリカに行ってみるとわからないことだらけであたふたもしました。でも、その経験があったおかげで不思議と自信がつきました。「自分は偉い」という自信ではなく、とりあえず外国に行ってもなんとかやっていける、生きていけるという自信です。それが今の生活に直結しています。

 またいつもどおり長々と書いてしまいましたが、つまり言いたいことは「海外を経験したほうが良い」ということです。それも可能なら長期間。1~2ヶ月の短期研修などでもやらないよりはマシだとは思いますが、やっぱり最低1年は腰を据えて取り組まないと日本と海外の違いを理解し、人生にインパクトを与えるような影響力はないと思います。このブログを読んでくださっている皆さん方にもしお子さんがいらっしゃるようであれば、いずれはお子さんに海外経験をさせてあげてください。おすすめはアメリカ以外の国です。日本人は海外というとすぐにアメリカを思い出しますが、アメリカ以外にも良い国や文化圏はいくらでもあります。むしろそういう主流でないところで経験できることのほうが意味があるように最近では思うようになりました。

モントリオールは秋めいて来ました。



(つづく)
 

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