2008-03-07

ビクトリア507日目:教官冥利。




 今日もなかなかよいお天気でした。 今日はフライトを3本飛びました。

 1本目はインド人の生徒。 水平飛行が上手に出来なかったので、より上級なレッスンに進む前に初歩のレッスンを再度やり直しました。 どうやらトリムの使い方でかなり戸惑っていたようで、トリムを一切使わずに飛行姿勢に注意してフライトをするように指示したらなんとか水平飛行がある程度できるようになりました。 今までできなかったことを生徒が出来るようになるのを見るのはとてもうれしいものです。 どうしたらできないことが出来るようになるのか、それを考えるのはなかなか楽しいものです。

 2本目は今度は別のインド人と飛びました。 若いながらも立派なヒゲを蓄えた若者です(笑)。 今日は彼とPower-on StallとSpinの練習をしました。 Power-on stallでは失速するとほぼ同時に翼の片方がもう一方よりも落ち込むという現象(wing dropと呼びます)が発生することが多いです。 その場合、操縦桿をひねるのではなく、床にあるラダーペダルを蹴って翼の落ち込みから回復しなければいけません。 ですが、人間のとっさの反応ではやはり操縦桿をひねってしまいます。 幸い(というか不幸にも)、セスナ152および172にはwash-outというデザイン特性があり、飛行機が失速した後でもエレロンがある程度有効なため、操縦桿をひねることで翼の落ち込みを防ぐことができます。 しかし、生徒が今後もずっとセスナを飛ばすとも限りませんから、やはりウィングドロップはラダーで回復するという習慣をつけさせねばなりません。 

 3本目はナイトフライトで、今日でこの生徒の5時間の計器飛行時間が終わりました。 あとは1時間ちょっとだけデュアルサーキットを夜間にやり、ナイトクロスカントリーフライトをやればナイトレーティングに推薦できます。 ナイトクロカンではアボツフォードに行き、バンクーバーハーバー上空を飛んでナナイモに抜け、ナナイモで着陸をしてビクトリアに戻ってくるというルートで飛ぶ予定にしています。

 明日はフライトが3本あります。 明日もナイトフライトがあるので帰りが遅くなりそうです。

 最近(というか、新居に越してきてから)、ネットの接続が不安定で、あまりうまくネットにつながらないときがあります。 ネット接続は大家のネットを使わせてもらっているので、なにかトラブルがあっても大家が解決してくれるまでまたねばなりません。 せっかちな僕にはそれが結構不快です。 自分用のネットを敷こうかなとも考えていますが、そうなるとまた出費が増えるので、じっと我慢すべきかとも思っています。

 今日の写真は昨日お昼御飯を食べた浜辺でふと下を見たら落ちていた飛行機のおもちゃの破片です。 こんなものが足下にあるだなんて、運命を感じました! よく見るとエアカナダの飛行機のおもちゃの胴体部分みたいです。 

 ではまた明日。


(つづく)

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

バンクーバーハーバーのナイトフライト…とても行きたかったです。。。
ビクトリア上空もキレイでしたがバンクーバーくらい大きい街並みの上空もいいなぁって思います。。。

ワーホリでカナダに行って飛ぶことも可能かぁとか思いました。笑

カナダが恋しい今日この頃です。。。

匿名 さんのコメント...

>wash-out

名前がついていたんですね!
いままで自分がのった飛行機はすべてwash-outでした(面白くないですよね)。
一度はエルロンの逆効きで遊んでみたいものです。

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

梶君

そう、名前はwash-outですよ。 逆に、翼の付け根のほうがA of A が大きくなるようになっているのはwash-inって呼ばれていると思います(違っていたらごめんなさい)。

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

ryukichiくん

バンクーバーはきれいだけど、航空管制がややこしいから僕はあんまり好きではないんです。 それでも、二人で飛ぶと一人で飛ぶよりは楽だろうし、楽しめると思います。

こらこら、ワーホリなんて楽な道を考えずに、しっかり日本で就職しなさい!

匿名 さんのコメント...

AOA・・・もしかしたらwash-outって、、、

って調べてみたら、日本語で「捻り下げ」とよばれている設計のことなんですね。
なら、背面飛行でガッツリ失速させたら、エルロンがしっかり逆効きしてくれるのかもとか考えて一人で興奮していましたが、今の自分には実験のしようがありません 笑
俺もカナダに行きたい・・・

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

梶クン

さすがは考えることがマニアックだ〜! なるほど、背面飛行をしていたら、って、想像もできません。

飛行機は普通の姿勢でものすごいスピードで飛ぶと、ある速度からエレロンの動きが逆の作用を起こすことがあるそうです。 つまり、右のエレロンが上がっているのに、右にロールはせず、左にロールするそうです。 面白いですね。

カナダ、ぜひ来てください。 Citabriaはないですけど・・・。