2008-03-12

ビクトリア512日目:意味のあるフライト。



 今日はなんとか飛べる一日になりましたが、気圧の谷の通過に伴い、風が一日中強い日になりました。

 今日の最初のフライトはアメリカのフロリダでPPLを取得した子でした。 カナダの免許に書き換えるために計器飛行時間が1.2時間必要ということで、その1.2時間を消化すべく飛んできました。 出発の段階で風は20ktほど、さらにガストが30ktほど吹いていました。 離陸してからしばらくは特に問題はなかったのですが、トレーニングエリアにさしかかる前くらいからタービュランスがすごくなってきました。 今日はGFAを見るとmechanical turbulenceの予報が出ており、その予報通りのタービュランスが発生していました。 計器飛行のために外の視界を遮る帽子のつばの化け物のようなHood(フッド)と呼ばれるものを生徒に被らせるのですが、それをつけた中でタービュランスに揺られ続けるのはやはり堪えたようで、途中から気分が悪いといいだしました。 仕方ないので僕が操縦をとり、寒かったけど外の空気をたくさんコクピット内に入れ、気分がまぎれるように日常会話をしましたが、それでもやはり操縦を続けるまでは回復しなかったので、山を避けて空港に戻りました。 結局僕がそれから後の着陸までの操縦をすべてやりました。 今日は横風が強かったので、生徒にとっては横風着陸(crosswind landing)の練習が出来るせっかくのチャンスだったのですが、体調が優れないのでは仕方ありません。 辛かったでしょうが、生徒にとっては良い経験になったと思います。 この生徒は結構な悪天候でも「行けるでしょ?」的な態度だったので正直少し心配していました。 そういういわゆる「マッチョ」な性格のパイロットは天候が悪くても無理をして飛んで危険な状況に陥る可能性が高いです。 そういう生徒には今日のように少々辛い思いをしてもらって(言葉は悪いですが)、悪天候に飛ぶということがどういうことなのかを身を以て体験してもらうことはある程度効果的です。 気分が悪くなったたった一回の経験で今後無理をせず、命を危険にさらすことがなくなるのであれば、それはとても意味のあるフライトだと思います。

 2本目はCPLに向けて訓練をしている生徒で、この生徒とも計器飛行時間をやってきました。 タービュランスは幾分収まりましたが、それでもやっぱり揺れました。 どれくらい揺れたかというと、途中でなんども全体中がショルダーハーネスにかかり、お尻がシートから頻繁に浮くくらいです。 最初はあまり心地よくありませんが、慣れるとたいしたことはありません。 この生徒とも横風着陸の練習をしましたが、僕のサポートなしでは着陸が厳しい状態でした。 それもそのはず、滑走路から約50度外れた方角から約30ノットの風が吹いていました。 条件が悪い中で彼はしっかり頑張ったと思います。 今後に期待しています。

 3本目は女性の生徒と飛ぶ予定でしたが、まだ訓練を始めたばかりの方だったし、今日はストールやスピンという項目をやる日だったので、今日はフライトは取りやめてブリーフィングだけをやりました。 この女性はUniversity of Victoria(通称Uvic)で生物を教えている教授だそうです。

 そういえば、この前run-upで調子が悪かった飛行機はスパークプラグが2本壊れていたそうです。 飛ばなくてよかった〜思いました。

 やっと明日はお休みです。 天気は回復に向かっているようなので、長めのサイクリングでビクトリアまで行こうかと思っています。 あと、車のCVジョイントのブーツが破れているので、それを交換するのにいくらかかるかを修理屋に行って見積もりをもらってこようと思います。

 今日の写真はFBOに停まっていたプライベートジェットです。 リアジェットですかね? こういう飛行機はどれもよく似ているのでどれがどれなのかよほどの特徴が無い限りは僕にはわかりません。 マニアならすぐわかるんでしょうけどね。

 ではまた明日。


(つづく)

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

非常に個人的なことで申し訳ないですが・・・UVICの教授というのは、まさかルイーズだったりします?(研究方針がとても似ている人です)
ビクトリア周辺には、個人的なことでいろんな偶然が転がっているので、今度もまたそれだったら嬉しいなと思いました。

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

梶クン

いいえ、違いますよ。 クレアという女性教授です。 でも、バイオケミストリーがなんとかといっていたような気がします。

匿名 さんのコメント...

なんだ・・・
残念です。