2009-10-09

メンテナンス。



 いつもフライトに出かける前に僕が生徒さんに聞く質問がいくつかあります。 (1)燃料の量、(2)エンジンオイルの量、(3)次回のメンテナンスまでの残り時間、とこれらが主な質問です。 ほぼ毎回、誰であっても必ず聞きます。 返事がぱしっと戻ってこないときには僕が自分で確認しますが、信頼できる生徒さんの場合にはだいたい生徒さんが言っていることを信用します。

 (3)のメンテまでの時間というやつですが、個人所有の飛行機は1年に1回だけ点検をすればいいということに航空法で定められています。 ところが、フライングクラブの飛行機は事業用として登録されているので、それよりももっと頻繁に点検を受けなければいけません。 うちの場合は飛行機が空中にいた時間(エアタイムといいます)で50時間毎に点検があります。 これをやらないと違法ということになり、フライトできません。

 フライングクラブの飛行機の多くは70年代後半から80年代前半に製造された飛行機です。 型は古いがしけには強い♪なんて鳥羽一郎は歌っていますが、うちの飛行機も強いです。 事故につながるような大きなトラブルは皆無といっていいほどで、それはなにを隠そう、フライングクラブのメカニックの人達のおかげです。 うちの飛行機は頻繁に飛ぶので、頻繁にメンテを受けます。 このメリットは安全を保つ面ではとても大きいです。

 なんでこんなことを今日書いているかというと、自家用機で訓練を受けたいという人が時々いるということを書こうと思ったからです。 誰でも買おうと思えば買える価格で飛行機が売られている北米では、こういうことはよくあります。 ただ、そういう飛行機はあまりメンテがされていなかったり、たまにしか飛ばないので故障箇所が見つけにくかったりして、そういうことが事故につながることもあります。 つい最近、うちの教官の一人が離陸直後にエンジントラブルに見舞われて緊急着陸したそうです。 しかも夜だったのでかなり怖かったと言っていました。 その飛行機が自家用機。 たとえログブック等があるから飛行機の過去の修理やいきさつが分かるとはいえ、人は嘘をつきますからあまり当てになりません。 僕も近々自家用機で訓練をやる可能性があるので人ごとではありません。 過去にもやったことはあって問題なかったので、しっかり確認をすれば大丈夫だとは思うのですが・・・。 こういうことにあって初めてフライングクラブのメカニックの人達に感謝の気持ちがわいてきます。

 今日の飛行機はセスナ140で、尾輪式の個人所有機です。 メンテは大丈夫ですかね・・・(笑)。



(つづく)

4 件のコメント:

Tatsu さんのコメント...

自家用機でのトレーニング、僕も結構やりました、良い点は違う飛行機に乗れる事、悪い点はやっぱりメンテナンスですね~、1度だけ自家用機でのトレーニング断ったことがあります、ログブックチェックしたらA/Wじゃなかった・・・。

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

Tatsuさん

おっしゃるとおり、いろんな機体に乗れるのがいいですよね。 でも、ab-initioのトレーニングではだいたいがセスナかパイパーの定番を買ってくる人が多いみたいですね。 できればムーニーとか、ボナンザとか、そういうので訓練してくれるとうれしいんですが(笑)。

Corvallis さんのコメント...

メンテとは関係ありませんが、日本では個人所有のセスナが胴体着陸したそうです。「車輪を一度出したが、距離があったのでしまって、出し忘れた」そうな。。。

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

Corvallisさん

そうらしいですね。 日本では珍しいかもしれませんが、アメリカでは1日に1回はどこかでこういう事故が起きているそうです。 ちなみにセスナではなく、パイパーだったようですね。 セスナは固定式ギアなので、格納できません。