2008-03-19

ビクトリア519日目:久々のクロカンフライト。



 今日はフライトが4本ありました。 

 そのうちの1本で久しぶりにクロスカントリーフライト(他所の空港に行く野外飛行)に出かけました。 クロスカントリーフライトとはいっても行き先はいつもの訓練空域からすぐのナナイモ空港です。 今日の生徒はRecreational Pilot Permit(以下、"RPP")という免許を持っていて、PPLにアップグレードするための訓練をしています。 PPLとRPPの訓練のもっとも大きな違いはPPLにはソロクロスカントリーフライトの必須条件があることです。 PPL取得には合計150NM(約240km)のクロスカントリーフライトを一人で飛ばなければいけません。 さらに、そのフライトの途中で2つの空港で着陸しないといけません。 今日はその生徒を150NMのソロクロスカントリーフライトに送り出して大丈夫かどうかのチェックをしました。 

 正直なところ、僕がPPLをやっていたときにはなにをやっているのか自分でもはっきりと分からないままあれよあれよという間にクロスカントリーフライトに出かけてしまいました。 今でもはっきり覚えているのは、ソロクロスカントリーに出発した日に初めて、今まで一度も交信したことがない周波数に引き継がれたことです。 無線で言われるまま周波数を変えて話をしましたが、なにを言っているのかはっきりとは理解できないままコントロールゾーンを出たことを覚えています。 最初に立ち寄った空港では滑走路や誘導路上をいったりきたりしましたし、その次の空港では燃料の補給をしなければいけなかったのですが、自分でやったのは初めてで、燃料がタンクから溢れ出してきて焦ったことを覚えています。 帰り道はめちゃくちゃ揺れて、しかも真後ろに他の飛行機がいたりして、とにかく不安で、見覚えがあるエリアまで着た時は涙が出るほどうれしかったものです。 最後のほうはナビゲーションプランなんかほっぽりだしてとにかく最短距離でサスカトゥーン空港まで飛んだのを今でもはっきりと覚えています。 そんな僕が今では生徒をソロクロスカントリーフライトに送り出していいかどうかを判断する立場です。 世の中なにがどう転がるか分からないものですね(笑)。 

 今日もインド人の生徒と飛んだのですが、ストールの練習を何度かして、スピンの練習を始めようとしてスピンに入った途端、「僕は出来ない、you have control」と言われてしまいました。 どうやら彼は彼自身の操縦で酔ってしまったようで、その後すぐに僕が操縦を変わって空港まで戻ってきました。 

 今日もディスカバリーフライトを1本やりました。 旦那さんにプレゼントされてフライトをしにきた女性でした。 「空からクジラを見たことはある?」と聞かれました。 僕はないのですが、クジラを見たことがある教官はいます。 を見たという教官までいます。 クジラは信じますが、熊は嘘だと思います(笑)。

 明日はお休みです。 いろいろすることがあるので忙しくなりそうです。 サイクリングには行きたいと思っていますが、雨が心配です。

 今日の写真はFBOに停まっていたピラタスPC-12です。 この飛行機がランディングライトなどをすべてつけるととてもかっこいいんです。 翼が地面と水平ではなく、少し上に向かって上がっているのはdihedral(ダイヒードラル)というデザイン特性です。 この特性は飛行中に翼を水平に保つのに一役かってくれます。 セスナ152, 172にも同じ特性があります。

 ではまた明日。


(つづく)

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

初めて一人でキャンベルに行ったときはとにかく休憩時間で疲れが取れる気がしないので、コーヒー一杯をさっさと飲んですぐに出発したことくらいしか覚えてないです。。。
あと、コモックスの空域にちょろっとかすってしまってタワーのおっさんに軽くキレられたのも、同じフライトだった気がします。でもそこを飛んだお陰でお気に入りの写真が撮れました。笑

ナナイモに一人で行ったときのことは全~~~く覚えてないです。笑

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

ryukichi君

皆それぞれストーリーがあるもんだね。 それにしてもコモックスにキレられたってのが笑えるね。 なにはともあれ、安全にかえって来れればそれでよし。

昨晩の夢にryukichi君が出てきて、僕と二人でc-152でなぜか道路から離陸しようとしてました(笑)。 そして家の外壁と路上駐車している車にウィングティップを軽くこすりました(笑)。