2011-07-14

雲の上。



 ここ最近、マウンテンフライトを良く行っています。 つい先日も日本人の生徒さんと山岳フライトに出かけてきました。 天気もまずまずで快適なフライトでした。 

 山にはいろんな危険が潜んでいます。 つい先日、メインランドにあるフライトスクールの訓練機(C-152型機)が山岳フライト中に墜落。 乗っていた生徒と教官のどちらもが命を落としたそうです。 なにが起こったかのかはまだ不明ですが、比較的非力な機材での山岳フライトだったようで、もしかしたら下降気流に捕まってしまったのではという話しです。

 飛行機はエンジンの最大出力が決まっているので、そのパワーをいかに使うかという「パワーマネジメント」が必要です。 車に例えると、最大積載量まで積んで、エアコンをガンガンにかけながら急で長い上り坂を延々と登るというのは無謀なことでしょう。 そういうときには荷物を少なめにし、角度がゆるい道を利用するなどといったことも考えないといけません。 飛行機もおんなじです。 燃料を満タンにするのは簡単ですが、その燃料の重さがフライト中に問題になることも考えられなくもありません。 また、セスナ172の場合にはエンジンに過給器(ターボ)などが付いていないため、空気の濃さ・薄さや空気圧の変化でエンジン性能が大きく変わってきます。 山岳飛行のときにはこういったことにも注意を払います。

 また来週に山岳飛行を行います。 また無事に返ってこれるように注意を払って安全飛行をしたいと思います。

 今日の写真はIFR訓練で使っているパイパー社のセミノールです。 セスナ172のエンジンと同等のサイズのものが2基搭載されています。 時速300キロ近い速度で飛行することができます。 僕が初めてビクトリアに来たころは、この飛行機を飛ばす生徒さんたちを憧れのまなざしで見ていたことを覚えています。 ましてやIFRを教える教官なんて文字通り雲の上の存在のような感じでした。 まさか自分がそのポジションにつかせてもらえるようになるなんて。 本当にありがたいお話です。




(つづく)

1 件のコメント:

ゆきよ さんのコメント...

飛行機って安全な乗り物だと思ってたけど、
墜落って聞くと怖いね。
元気に地上に降りてきて下さい。

お陰さまでエアコンはとりあえず動きました。でも、まだ修理中です。
いつ止まるか分からないので、エンジニア
二人付き添いしてます。

私も「雲の上」に現実逃避したい。
暑すぎる~。