2007-06-29

ビクトリア256日目:初CPLフライト。



 今朝、バイトをしていたときのお話です: 給油が一段落したので、ちょっと一休みをしてからTQQ(C-172)を洗おうかと思って車輪止めを外し、タイダウンロープを外していたときのことです。 遠くからチーフインストラクターが僕のほうに向かって歩いてくるのが見えました。 彼は僕に、「お願いがあるんだけど」と言ってきました。 「なんだろう、飛行機を満タンに給油してほしいのかな?」と思って話を聞くと、「ZXPの無線の調子が悪くて、Victoria Avionics(業者)の人がテストフライトして無線が正常に動くかどうか確認したいらしいから、Avionicsの人とちょっとサーキットに行ってきてくれない?」ということでした。 な、なんと、こんな形で事業用パイロットとしての初フライトがやってきました! ということで、バイトはちょっと休止して、急いでYVR-CODEに電話をしてトランスポンダーコードを入手し、フライトに出かける用意をしました。 Avionicsの人はイギリスからの移民で、独特の英語をしゃべるジェフというおっちゃんでした。 燃料があるかどうかを確認するため飛行機の上に上がっていたら、突然僕の足を掴み、
「これはドクターマーチンのブーツじゃないか」と言い出す、少し変な人でした(笑)。 さて、エンジンをかけてクリアランスデリバリーとコンタクトを始めると、無線の受信は問題ないのですが、発信しているときの自分の声が聞こえません。 さらに、僕がしゃべっていることを隣にいるジェフは全く聞こえないという状態でした。 これでフライトをしても仕方ないということで、そのままエンジンを切ることになりました(汗)。 コマーシャルパイロットとしての初“フライト”は地上でエンジンを10分ほど回しただけで終わりました(笑)。 
 そしてまたバイトに復帰し、TQQのコクピット内に掃除機をかけようと思っていたら、「なにやってるんだ、出発の準備をしろ〜!」とメカニックから再度声がかかりました。 今度こそ飛ぶことになりました(笑)。 またコードを取って、準備をしました・・・。
 今日乗ったZXPという172を使うのは今日が2回目でした。 無線の切り替えスイッチの使い方が正直たどたどしかったですが、そこは隣にプロがいるので問題ありませんでした。 「万が一無線が壊れたらトランスポンダーは7600、管制塔からのライトガンに目を光らせて・・・」なんて、緊急事態の手順が一気に頭に戻ってきました(笑)。 セスナ172には大抵コミュニケーション用の無線機(通称「Comm」)が2つ備えられています。 フライト中はその両方を使いながら無線の動きを確認しました。 テストフライトの結果、無線には問題がないということが分かり、2回のタッチアンドゴーをして着陸となりました。 
 今日のフライト中、前回のグランドブリーフィングでチーフが言っていた話を思い出しました。 「今後君たちが乗せて飛ぶ乗客は、最初の着陸が上手か下手かでパイロットの技量を判断する」という内容の話です。 チーフはPPLを取った直後にお兄さんを乗せてフライトしたそうです。 その時の着陸で飛行機はバウンスするわ、タイヤが擦る音は聞こえるわ、接地後にドリフトするわで、それはそれはひどいランディングだったそうです。 それ以来、今でもお兄さんはチーフとフライトするのを拒むそうです(笑)。 半分冗談まじりの話ですが、あながち間違いでもないと思います。 こんなことを考えていたらかなり緊張してしまいました(笑)。 今日の僕の着陸は75点から85点の間くらいだったように思います(涙)。 CPLまで取ったのにこれじゃ〜な〜なんてちょっとだけブルーになりましたが、ラインパイロットでもときどき下手なランディングをする人もいるし、っと、ポジティブに考えるようにします(笑)。 これからも日々精進です。

 ということで、ライセンスは裏書きをしてもらったので晴れてCPL取得となりました。 正式な免許はまた後日送られてくるようです。

 明日もバイトです。 バイトの後は相も変わらずレッスンプランの作成とブリーフィングの練習をします。 

 今日の写真はポートハーディーへのフライトの途中で見かけた川です。 2つの川(「アダム川」と「イブ川」)が合流して海に流れ込んでいました。 なんともしゃれた名前の川だな〜と思って写真に収めてみました。 名前以外はなんてことはない、タダの川なんですけどね(笑)。

 ではまた明日。


(つづく)

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