2007-08-06

ビクトリア294日目:フライト2回。



 昨晩は帰りが遅くなってしまいました。 ピザパーティーには知らない人もきていて、総勢12名くらいになりました。 カナダ人、ハーフの人、日本人の人などいろんなバラエティーの人がいました。 ピザはある日本人女性の彼氏(フランス人)のお手製でした。 おいしかったです。 大学を休学してワーホリでカナダに来ている青年とも知り合いになりました。 若いなりにしっかりとした考えを持っているようで感心しました。
 今日は午前10時半からインド人のバルテージとフライトに行ってきました。 11時前にクラブを出発したまではよかったのですが、ちょっとしたトラブルがありました。 離陸前にrun-upという、エンジンを暖める目的も兼ねた安全点検をするのですが、その項目の1つのマグニートのチェックで怪しい音が聞こえてきました(汗)。 マグニートというのは棒にワイヤーが巻き付けられているようなもので、それを磁石の間で回転させることによって電圧を生じさせます。 その電圧を利用してスパークプラグを発火させ、エンジンシリンダー内で燃料に点火するという仕組みです(かなり簡単に説明するとこんな感じです)。 セスナ172/152には安全のため右と左の2つのマグニートがついています。 通常はBothというポジションをセレクトして両方のマグニートを使ってフライトしますが、万が一どちらかが壊れてしまっても片方のマグニートだけでもエンジンを回転させつづけることができます。 離陸前には両方のマグニートがそれぞれちゃんと動いているかを確認するのですが、今日はそのときに異音が聞こえてきました。 結局、その状態で離陸するのは不安なので、出発を取りやめてクラブに戻ることにしました。 そしたら、今度は無線機がちゃんと動きません。 ビクトリアのグランドコントロール(121.9Mhz)にコンタクトしても一向に返事がありません。 仕方ないのでタワー(119.7Mhz)にコンタクトしてタクシー許可をもらい、クラブに戻りました。 やれやれという感じでオフィスに入り、たまたま違う152が空いていたのでそれで再度出発しました。 ローカルウエストではスティープターン、precautionary landing、スローフライトなどの練習に付き合いました。 ビクトリアに戻って来て、さ〜着陸するぞという時に、ちょうど僕たちの前に離陸したWestJetのBoeing 737のパイロットが、「ノーズギアに鳥が衝突しました」という報告をタワーにしてきました。 タワーは、「大丈夫ですか?」と聞いていましたが、パイロット達は「問題ないです」といってそのまま行ってしまいました。 僕たちはちょうどその後に着陸する予定だったのですが、タワーが、「鳥が落ちていないかを確認するから、着陸は取りやめてオーバーシュートしてください」と指示してきました。 結局は違う滑走路に無事に下りる事ができました。 それにしても鳥が衝突してくるなんて本当にあるんですね・・・(怖)。 Safety News Letterなどでは読んだ事はありましたが、実際のレポートを聞いたのは今日が初めてでした。 結局鳥は見つからなかったようなので、きっと死んだ鳥がシドニーにどこかにボトッ!と落ちていったに違いありません。 地上の人が怪我などしていなければ良いのですが。
 午後からはバイトでした。 今日も相変わらず忙しくしていました。 今日のバイト中、チーフインストラクターのグラムが近寄ってきて、「君にミッションを与える!」と言ってきました。 なんでも、クラブの172の1機のトランスポンダー(現在地や高度の情報をタワーに知らせるための送信機)の調子が悪かったらしく、メカニックが調整をしたから、そのテストフライトをして来てほしいということでした。 ということで、バイトはそっちのけで30分ほどだけサーキットを飛んできました。 途中でタワーに、「トランスポンダーの信号はちゃんと受信してもらってますか?」と聞いたら、「ちゃんと来てますよ〜」という返事が返ってきました。 一度タッチアンドゴーをしようと思ったら、後ろから来ていたCRJの速度が速すぎたので、タワーに「pick up and go around (ゴーアラウンドをしてください)」と言われ、結局タッチアンドゴーはせずに再度上昇しました。 ダウンウィンドでもう一度タワーにトランスポンダーが動いているかを確認してもらったら、今回も問題ないということでしたので、これで任務完了でした。 今日の着陸は久しぶりに満点の着陸でした(笑)。 フライト後、ジャーニーログブックに「Flight test satisfactory(フライトテスト完了、問題なし)」と記入してミッションコンプリートとなりました。 
 
 今日の写真は最近時々見るCanadian Northという航空会社のB-737-200です。 Canadian Northという航空会社はカルガリーとカナダの北部(ノーザンテリトリーなど)の都市の間を飛んでいる会社のようです。 この写真の737は古い機体のようで、古いジェットエンジンがついています。 前輪にはスキーのような装置がついています。 もしかしたら雪があるような滑走路に下りるときのためについているのかな〜とも思いますが、もしかしたらそもそもスキーなんかではなくて他の装置なのかも知れません。 ビクトリアへの乗り入れはないようなので、恐らくチャーター便だと思います。

 明日も午前中バイトです。 午後からはレッスンプランに取り組むつもりです。


 ではまた明日。


(つづく)

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。
再びcessnaです。

HALIFAX(NS)でもいろんな飛行機を見ました。
いつもこちらで見かけるJAZZのDASH-8、AIR-CANADAのB6や機種名不明機。
バラエティにとんでいて楽しかったです。
そうそうB3を飛ばすWEST-JETなる会社も有りましたが、こちらもカナダの飛行機なのでしょうか。

マグネートトラブル、私も何度か経験しています。
単純なプラグかぶりなら、教官によってはリーンギリギリで回して直す人もいました。ちょっと怖い感じもしますが(汗)

それからAFRは何も言ってないのにエンドースされました。カナダの免許は持っていないのにどういうことなのか不明です(笑)
もちろんログはDUALでの計上でした。

Unknown さんのコメント...

マグニートいわれても思いつくのはX-MENくらいっすね。

映画と違って、Rogue(?)のアニメの方の声はハスキーでファンキーです。

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

cessnaさん

WestJetはカナダの航空会社です。 主にカルガリーを中心として主要都市を結んでいるようです。 ビクトリアには頻繁に出入りしています。 ビクトリアではなぜかエアバス機はあまり見かけません。 最近になって時々エアカナダのエアバスが乗り入れるようになってきました。 
 マグニートはリーンで回すというのがセオリー通りですが、今日(295日目)の写真のようなものが付着していたら、そのくらいでは燃え尽きないのかも知れません。 
 フライトリビューはそれでFAA的には大丈夫なんですかね?(笑)。 とりあえずはラッキーでしたね! 

Youhavecontrol@gmail.com さんのコメント...

tkちゃん

言っていることが全くわからんわ。 いや、日本語は分かるよ。 ただ、アニオタの領域になるとさっぱりで・・・。 あれ、X-MENってアニメやったっけ? それとも映画? 無知でごめんちょ。