ラベル カナダで働く の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル カナダで働く の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2008-02-18

ビクトリア489日目:Over-the-top。



 今日はフライト3本の予定でしたが、最初の1本目は低い雲の影響でキャンセルせざるを得ませんでした。 そのかわり、その生徒とは次回のレッスンのブリーフィングをやり、無線会話についてのブリーフィングをやりました。 だいぶできるようになってきているみたいなので、次回からは無線で話す機会をもっと増やしてあげようと思っています。
 
 驚かれる方もいるかも知れませんが、英語のネイティブスピーカーであっても航空無線で手こずる生徒は多いようです。 他の教官と話をしても、「○○君は腕は悪くないんだけど、無線がね〜」ということをよく耳にします。 ネイティブなんだから、最悪の場合は普通に会話すればいいんじゃないの?とも思いますが、そういうわけにもいきません(笑)。

 2本目はCPL訓練を最近始めた生徒と飛びました。 この生徒、とにかくよくしゃべります(笑)。 彼と飛ぶのは今日が2回目だったのですが、ユーモラスなのは悪くないですが、しゃべり過ぎは困ります。 かといって黙れというのも悪いので、なんとな〜く、「それじゃレッスンに集中して」といって話をさせないようにしています(笑)。 今日は空港上空には低い雲があったのですが、ローカルウエストは悪くないという話を他の教官から聞いたのでいつもの訓練空域に向かいました。 最初は1000ftで飛んでいましたが、雲の切れ間を見つけて2500ftまで上がりました。 今日は雲の上に出て計器飛行の練習をしました。 CPL免許を取得すると自動的にVFR Over-the-topという、ある一定の条件をクリアすれば雲の上を飛ぶことができる権限が与えられます。 今日はまさにそういう感じでフライトをしました。 今日はちょっと長めのフライトになりました。 計器飛行の練習が終わってからスピン(きりもみ落下)からのリカバリーの練習を数回しました。 生徒は楽しんでやっていましたが、あくまでも安全のためという名目でやっています。 訓練ではいろんなマニューバーをやりますが、その中でもスピンリカバリーは一番ドラマチックな動きをするのでスピンを楽しむ生徒は多いです。 しかし、一歩間違えば命を落としかねない危険なマニューバーです。 遊びのためにやるのではなく、あくまでも安全のため、万が一のために備えてやるということをよく理解しておかなければいけません。 楽しいのはよく分かりますけどね(笑)。

 3本目はディスカバリーフライトでした。 今までに2回フライトを延期してきた雨男な人でしたが、今日はようやく晴天に恵まれました。 ビクトリアの上空を2周回ほどしてもどってきました。 「初めてのフライトなんだから僕がやることを見ながら、あとは外の景色を楽しんでいいよ」といったのですが、飛行機の操縦やシステムにかなり興味があるのか、あれこれと質問をしてきました。 質問は大いに結構なのですが、フライトの一番忙しい時(無線会話をしているときやアプローチを開始するとき)に話し始められたのでちょっと困りました(笑)。 この人は今日から僕の生徒になり、火曜日からフライトトレーニングを開始します。 また生徒が増えました。 うれしいことです。

 明日も3本フライトの予定です。 良いペースで飛べているのでうれしいです。 明日も天気はいいようなので楽しみです。

 今日は天気が良く、気温もそこそこ上がってきて、街では半袖の人がいたり、オープンカーは幌やトップカバーを外して気持ち良さそうに走っていました。 それを見ていたらどうしても自転車に乗らなければいけない!という強迫観念に襲われ、仕事の後に1時間だけサイクリングに出かけました。 

 今日の写真はビクトリア空港にあるヘリコプター運行会社VIHのエプロンで見かけたヘリです。 登録番号を調べてみたらアメリカのポートランドにある病院が運行しているヘリのようです。 どおりで機体の横側には「Life Flight Network」とペイントされているわけです。 患者でも運んできたのか、それともメンテナンスのためにビクトリアまで来たのかはわかりません。 ビクトリア空港にはヘリコプターもよく飛んできます。 このヘリの垂直尾翼にはかわいいバラの絵がペイントされていました。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-17

ビクトリア488日目:「体で感じろ!」。



 今日は天気もなんとかもってくれて、朝10時からフライトを4本こなしました。 

 1本目と3本目はカナダ人の男の子で、今日はストール(失速)からの回復の練習を主にやりました。 この生徒は頭が結構いいようなのですが、いつも理屈ばかりで考えようとします。 飛行機の操縦は理屈も大事ですが、それ以上に飛行機がどういう動きをしているかを体で感じることも大切です。 僕がPPLの訓練を受けていたときには、「Don't think, feel it(頭で考えるな、体で感じろ)!」とよく教官に言われたものです。 今になってその言葉の意味がよく分かるようになりました。 僕の生徒にも体で飛行機の動きを感じとれるようになってもらいたいものです。

 2本目はディスカバリーフライトで、見た目でだいたい30代最初か半ばくらいの男性でした。 今日の写真の手前に写っているGYRN(無線交信では「ゴルフ、ヤンキー、ロミオ、ノーベンバー」と発音します)という赤いセスナ152でビクトリア上空までお連れしました。 僕が日本から来たという話をしたら、袖をめくって立派な龍と鯉の入れ墨を見せてくれました。 なんでも名古屋までいってわざわざ彫ってもらったそうです。 カラフルできれいなタトゥーでした。 このGYRNは最近クラブが追加したセスナ152です。 コクピットの中まで真っ赤で、いかにも70年代製という感じのインテリアです(笑)。 今日初めて飛ばしましたが、しっかりと整備されていてタイトな感じのコントロール感が印象的でしたが、どうも右にロールする傾向にあるように感じました。 もちろん燃料や乗客の体重などによって飛行機のバランスはかわりますが、どうもそれとは違う理由があるように感じました。 それにしてもこの飛行機の登録番号、発音しにくくて仕方ありません! どうやら母音が多いからだそうです。 ネイティブでも言いにくいそうです。

 4本目はナイトレーティングの生徒でした。 ブリーフィングをして、薄暗くなってきてから出発しました。 フライトの前に電話がかかってきて、「乗客をつれていってもいい?」と聞かれたのでOKしました。 彼はもうPPLを持っていますし、今日は初めてのナイトフライトでビクトリアの上空を飛ぶ予定だったので乗客がいても問題ないと判断しました。 生徒が連れてきた彼女と思われるその女性は小型機に乗るのは今回が初めてということでしたが、今夜は気流も穏やかで、生徒の操縦テクニックもまずまずだったので楽しんでもらえたようです。 フライトの途中でGPSや無線機をいじっていたら、触れてはいけないスイッチを入れてしまったようで、しばらく無線が使えなくなってちょっと驚きましたが、無事にビクトリアに戻ってきました。

 今日は教官を始めてから初めてとなる1日4本のフライトをこなしました。 飛行時間はぐんぐん伸びていますのでとても嬉しいのですが、一方で教官になると自分で操縦をすることが殆どなくなります。 教官は飛行機を飛ばすのが仕事ではなく、生徒が操縦できる時間を最大限に作ってあげるのが仕事だそうです。 僕が操縦をするのを見て学ぶよりは、実際に生徒が操縦桿を握り、体を使って覚えるほうが効率は良いそうです。 Flight Instructor Guideによれば、このプロセスは原始人が子供に石斧の作り方を教えたやり方と同じだそうです。 まずは親が自分で斧を作ってみせ、それから指示を与えながら子供に作らせ、次は指示なしで子供が作るのを監督し、最終的には子供が一人で斧を作れるようになります。 


 明日はフライトは3本あります。 うち、1本は先週飛べなかったディスカバリーフライトの男性なので、明日はきっと楽しんでもらえると思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-15

ビクトリア486日目:またまたナイトフライト。



 今日は朝7時から3時間だけラインクルーの手伝いをしてきました。 最近になって新しいラインクルーが数名入り、ようやく彼らのライントレーニングが終了して一人で働けるまでになりました。 そのおかげで僕がラインクルーとして働いたり手伝いをしたりするのは今日でとりあえず最後になるようです。 ラインクルーの仕事を通していろんなことを学べたのでよかったですが、これからは寒い日の朝早くから肉体労働をしなくて済むのでちょっとだけ安心しています(笑)。

 10時からフライトを3本やりました。 1本目はこの前も2回ほど一緒に飛んだ、他の教官の生徒です。 今日はスローフライトを練習し、ストールのデモをやってもどってきました。 2本目はナイトレーティングをやっている生徒でした。 他のスクールで免許を取った生徒で、いろいろとクラブでは教えないやり方をやったり、手抜きをしている部分がありました。 僕はあんまりガミガミと注意をするのは好きではないのですが、「フライトテストに合格するためだから」と断りを入れていろいろ注意をしました。 ちゃんと聞いてくれる感じの良い若者なので飛んでいて気持ちがいいです。 3本目はこれまたナイトレーティングの生徒。 今日は彼にとって初めてのナイトフライトでした。 いつもあまり感情を表さない生徒ですが、それでもにわかに興奮していたようです。 最初は緊張したと言っていたものの、ビクトリアの夜景を楽しんでいたようですし、夜間の離着陸の感じ方の違いにもさほど戸惑っていないようだったので今後もスムーズに訓練を進めることができると思います。 もう少ししたらナイトクロスカントリーを数本立て続けにやると思います。 おそらく、ビクトリアーアボツフォードーバンクーバーハーバー経由ーナナイモービクトリアのコースを飛ぶと思います。 GPS, VOR, ADFをフル活用したナビゲーションにしたいと思います。 ナビゲーションエイドを使ってのフライトを通して生徒はいろんなことを学習できますし、僕自身にとっても良い経験になると思います。 

 今日の写真はクラブのオフィスです。 飛んでいないときはこんなオフィスに詰めています。 写真真ん中の椅子と机が若手教官の共有デスクです。

 明日もフライトが3本ありますが、天気は下り坂で雨が予報されているので、キャンセルになるかもしれません。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-13

ビクトリア484日目:ムーディー。



 今日はなんとか飛べる一日になりました。 今日はフライトを3本やりました。 

 1本目はインド人の生徒でした。 最初は集中力があるのか上手に飛んでいたのですが、30分もすると最初はできていたことができなくなったりします。 生徒を観察するのはとても面白いですが、教官である以上、「面白い」では済ませられません。 この生徒はCPLの筆記試験を受験するために勉強をしたいそうで、向こう10日ほどはフライトは控えることになりました。 無事に合格してくれることを祈っています。

 今日、この生徒と飛んでいたら、管制官がとても機嫌が悪く、「あと何回タッチアンドゴーするつもり?」と言ってきたり、タッチアンドゴーをリクエストしているのに着陸(タッチアンドゴーではなくフルストップ着陸)の許可を出してきたりしました。 この、特定の管制官はいつも機嫌が悪いですが、今日は特に悪かったです。 気分屋なのはかまいませんが、生徒や他のパイロットに非がないのに自分のムードで勝手に態度を悪くされたりするのではたまりません。 いずれ会う機会があったら一度びしっと言ってやろうと思います。 嘘です。

 2本目はカナダ人の生徒。 風が強かったのでフライトはちょっと早めに切り上げ、forced landingのブリーフィングをしました。 この生徒、どうも独特のユーモアのセンスがあるようで、僕の冗談は伝わらず、彼の冗談を僕はなかなか理解できません(笑)。 日本人でももちろんそうですが、カナダ人にもいろんなタイプの人がいます。 おもしろいですね。

 3本目は今日から一緒に飛ぶことになった生徒でした。 なんでも空から地上の写真を撮って地図を作ったりする仕事をしている男性だそうです。 VFCではなくバウンダリーベイのスクールで免許を取ったそうで、クラブの飛行機を飛ばすのは今日が初めてでした。 いくつか僕が教える方法とは違う方法で飛んでいましたが、それでも安全だったので問題はないと思います。 今日からナイトレーティングを始め、CPLまでやる予定です。 今日は彼と計器飛行を1時間やりました。 日の入り直前に離陸したので、フライトの終わりのほうはナイトフライトになりました。 途中でライトをつけた飛行機がこちらに向かってダイブしてくる〜!と思ってみていたら、実は流れ星でした(笑)。 今日はフライト中に流れ星が2つ見えました。 良いことが起きてほしいものです(笑)。

 今日の写真はセスナ172/152のスパークプラグです。 エンジンから取り外すとすぐに錆びます。 なので、サンドブラスターという細かい砂を吹き付ける機械で錆びを落とします。 結構楽しい作業です。

 明日はお休みです。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-12

ビクトリア483日目:ナイロン袋はもう結構。



 海外(主に北米)でスーパーマーケットに行ったことがある方ならご存知だと思いますが、こちらのスーパーでは殆どの場合は店員さんが買い物袋に買った商品を詰めてくれます。 場所によっては「plastic or paper?」というように、買い物袋はポリ製(plastic)か紙製かどちらが良いかを聞いてくれます。 聞かれなくても、「Paper please」と言えば紙袋を出して来てくれます。 何も言わないと殆どの場合はポリ袋です。 問題なのは、ポリ袋がとても薄くて耐久性が極端に低いので、重いものを入れるときは2枚重ねにしますし、軽いものでもなるべく重くならないように多数の袋に商品を分散して入れられます。 一人暮らしの量しか買わない僕なのに、普通の買い物をするとナイロン袋を3、4個ぶら下げて帰ってくることになります。 このおかげで家にあるナイロン袋の数が尋常じゃない状況に陥ります。 スーパーではレジ袋のリサイクル回収をしていますが、はっきり言って持って行くのが面倒です。 そこで今日からは写真のような何度も使える買い物袋(エコバッグ)を買って使うことにしました。 1つ100円程度です。 これがあればレジ袋はもらわなくて済むし、家の棚がレジ袋でいっぱいになることもないし、環境にはやさしいし、車に買い物した物を積むときも崩れないし、と良いこと尽くめです。 もっと早く買えば良かったとちょっと後悔しています。 とりあえずこれでエコ人間にまた1歩近づきました(笑)。
 
 今日はフライトが3本入っていましたが、霧雨による悪天候のためすべてキャンセルになりました。 ただ、そのうち一人の生徒とだけはグランドブリーフィングだけを1時間やりました。 昨日の悪天候の中を一緒に飛んだ男の子ですが、今日はすっかり元気になっていました。 おとなしい感じの子ですが、しっかり言うことに耳を傾けてくれるし、教えやすい良い生徒だと感じています。 ただ、彼は僕の生徒ではないので、これからは一緒に飛ぶことは殆どないと思います。 ちょっとだけ残念ですが仕方ありません。

 今、航空無線の手順をまとめた簡単な書類を作成しています。 英語で作っているので、クラブのディスパッチのブライアンにいろいろ訂正してもらっています。 彼もいずれは教官になる予定なので、共同でいろんなマテリアルを作っていこうという話になりました。 彼はデザインやウェブサイト作成もできるみたいなので、これから強力な味方になってくれそうです。

 今年の正月にYさんのお宅で年越しをさせてもらったとき、YさんとN君と僕とで飛行機DVDをたくさん見ていたのですが、そのときにちょっと話題になった、「コクピット内の警告音が鳴る目覚まし時計があったら面白いのにな〜」というアイデアを今日、実行に移してみました(笑)。 いろいろ探してみたところ、このサイトで警告音のmp3を発見しました。 残念ながら僕の携帯のアラーム機能の音には使えなかったのですが、マックのメール受信時の着信音に設定してみました。 メールを受け取ると、「ブオ〜ブオ〜ブオ〜」というオートパイロットを解除したときの音が流れるようになりました(笑)。 飛行機好きで暇がある方はぜひお試しください。

 明日もフライトが3本ですが、今週はずっと天気が悪いみたいです。 せめて1本だけでも飛べればいいんですが。 これから時間があるときには航空無線の音声ファイルの編集をちょこちょことやっていくつもりです。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-11

ビクトリア482日目:ウィンドシェア。



 今日はフライトの予約が朝から5本入っていたので大忙しの1日になりました。 天気は昨日よりはマシですが、それでもやはり風は強めでした。

 1本目はPPLの生徒。 僕が一から教えている生徒です。 今日はスローフライトの練習をしました。 訓練空域は山を超えて吹き下ろしてくる風によって荒れ気味でした。 それでもなんとか飛べる感じのコンディションだったので訓練をしました。 生徒にやらせることを少しずつ少しずつ増やしていっています。 ウォークアラウンドも一人でやらせるようになりました。 まだ慣れていないのか、それとも単純にスローな子なのかわかりませんが、ウォークアラウンドに30分近くもかかっている状態です(CPLの生徒なら念入りにやっても10分もかからないはずです)。 近くにいると甘えてしまうだろうし、僕もすぐに手を貸してしまいそうなので、なるべく遠くから見守っていました。 少しずつ慣れていってもらえればうれしいところです。

 2本目もPPLの生徒。 今度は他の教官の代わりのレッスンでした。 この辺りから風が急に酷くなり、タービュランスがものすごくなりました。 今日は上昇・下降の練習でしたが、高度やエアスピードを保つのが難しいほど揺れました。 途中で生徒が「酔ったみたい・・・」というので、即刻訓練を中止して、僕の操縦で空港に戻りました。 すぐに空気孔を開け、冷たい風を取り込み、なるべく揺れないように慎重に操縦しました。 なるべく気分が悪いことを忘れるように、「んで、どこに住んでるの?」とか、「大学ではなにを勉強しているの?」という話をして気を紛らわせました。 ヒーターを切っているので僕は寒くて寒くて仕方なかったのですが、吐かれるよりはマシかなと思って我慢しました(笑)。 念のためエチケット袋も渡しておきましたが、幸い出番はありませんでした。

 このフライトからの帰り道、滑走路09にアプローチしようとしたのですが、上昇気流がものすごく、全然降下できませんでした。 エンジンはアイドル、フラップ10度、エアスピードは70ktとごくごく普通の降下の手順なのですが、これではどんどん上昇してしまいます。 スリップを思いっきり入れてもだめ。 結局オーバーシュート(着陸やり直し)しました。 ちょうどそのときサーキットにはチーフフライトインストラクターのグラムがクラブの新しいセスナ152のテストフライトのために飛んでいました。 グラムが滑走路の変更をリクエストし、僕はグラムに続く形で空港上空を通過して滑走路27のダウンウィンドに入りました。 ファイナルアプローチを開始する直前、シドニーの町の上にさしかかったあたりでウィンドシェア・タービュランスに遭いました。 ウィンドシェアというのは、突然風向きが変わったりする現象のことです。 水平に飛んでいたのに、ほんの一瞬の間に60度のバンク、急激なノーズダウンの姿勢に陥りました(汗)。 すぐに姿勢を戻し、パワーを足してことなきを得ましたが、あんなに酷いウィンドシェアに1000ft以下で遭うとは予想もしていなかったので、かなり焦りました(笑)。 結局、風向きはめまぐるしく変わり、テールウィンドの中をいつもより速めのエアスピードで進入し、無事着陸しました。 この着陸が今まで飛んで来た中で一番難しい着陸だったように思います。 安全に戻って来れて安心しました。

 3本目と4本目はどちらもPPLの生徒で、風が収まらなかったのでどちらもキャンセルになりました。 チーフの指示で風が収まるまではクラブ機のフライトは一時禁止になりました。

 夜になって5本目のフライトにいきました。 風は収まっていたので問題ありませんでした。 今日もインド人の生徒と飛びました。 天気は問題なかったのですが、生徒のパフォーマンスが今ひとつでした。 根気強くつき合うしかないと思っています。

 今日はフライトがキャンセルになって時間ができたときにセスナ172に搭載されているGPSを取り外し、ドッキングステーションにつなげてGPSの使い方の基礎を勉強しました。 今日の写真はそのGPSです。 約10年ほど前のモデルらしいのですが、基本的な使い方はどれも同じです。 マニュアルを読むだけではやはり使い方をマスターできないので、今日は実際にGPSを触ってルートの作成やwaypointの追加・削除、Direct-to機能、フライトプランの作成などの手順を勉強しました。 これでようやく生徒に教えるのに必要な基礎知識ができたと思います。 

 フライトの合間に時間があったので、昨日ウェブで見つけたベースメントスイートを見に行ってきました。 僕が住んでいる半島の最北端にあるベースメントスイートで、オーシャンビューで素敵でしたが、料理をちゃんとできるキッチンがなく、洗濯設備もなかったので諦めました。 場所、大家さん、そして家賃はよかったんですけどね〜。 部屋探しはまだまだ続きます(笑)。

 明日は3本のフライトがあります。 明日こそは穏やかな気流になってもらいたいものです。 そうでないとPPLの生徒には厳しいコンディションになってしまいますので。

 ではまた明日。


(つづく) 

2008-02-10

ビクトリア481日目:天気予報。



 今日は朝から1000フィート以下に雲が多く存在していて、霧雨や霧の影響もあってフライトできるコンディションではありませんでした。 そのため、朝のフライトをまずキャンセルしました。 その後天気は幾分回復しましたが、今日のフライトのうちの2本はビクトリア上空を飛ぶディスカバリーフライトで、そのために必要な高度が稼げないような天気だったのでそれらは来週に延期しました。 最後の1本も天気予報とかなり長い間にらめっこをした結果キャンセルしました。 結局今日はフライトはなしの1日になりました。 その代わり、無線の練習のために必要な資料を作ったり、GPSの使い方を教えるためのインストラクターガイドと呼ばれる運輸省が発行している書類に目を通したりしました。 

 ここ数日天気はあまり良くなく、天気予報を解読したり天気の移り変わりのトレンドを読み取るのがとても難しい日が続いています。 ビクトリアでのフライトには通常ビクトリア(CYYJ)、ナナイモ(CYCD)、ビクトリアハーバー(CYWH)のMETAR(メター)と呼ばれる航空天気観測やTAF(タフ)という航空天気予報を見て訓練空域の天気を判断します。 天気はこの地域では殆どの場合が南西の方角から山を超えてビクトリア方面に流れ込んできますので、ナナイモ(ビクトリアの西)の天気を見れば訓練空域の天気はだいたい想像がつきます。 もし同日の早い時間に他の教官やパイロットが訓練空域に出かけていた場合にはそういうった人たちに直接天気の具合を聞いて参考にします。 今日のように低い高度のいたるところに雲が点在していて、さらに一時的にVFR以下の天気が予報されているときのような場合にはとても気を使います。 僕が一人で飛んでいるのであれば、最悪の場合は海面すれすれで飛んで帰って来てもいいでしょうし、他の空港に着陸して天気の回復を待ってもいいと思います。 しかし、生徒をつれて飛んでいる場合にはなるべくそういうことはしたくないですし、悪い手本を示すのも避けたいところです。 こんな理由から天気に関してはかなり保守的な見方になってしまっているように思います。 これからいろんな天気での訓練フライトを経験すればもう少し天気を読む力も養われるんではないかとは思います。 あと、フライトするかどうかの判断は一緒に飛ぶ生徒の訓練の進み具合にも左右されます。 もうすぐCPLのフライトテストというような生徒であればよほどのことが無い限り飛んで行くと思います。 でも、PPLを始めたばかりの生徒は悪天候の中でのフライトに慣れていないですし、そういうコンディションで飛ぶとすぐに集中力を欠いてしまう傾向にあるようです。 ですので、やっぱりある程度天気が良いときに飛ばないと効率のよい訓練はできないと考えています。 クラブにいるときにはベテランの教官達に天気のことなどいろんなことについて質問しています。 いろんな話を聞いて自分の経験値の足しにできればと思っています。

 明日は初めて1日に5本のフライトをこなすことになっています。 帰ってくるころにはふらふらになっていると思います(笑)。

 今日の写真はトリムホイールです。 飛行中に飛行姿勢を保つために操縦桿をひっぱったり、時には押したりしますが、そういう操縦桿の圧力を軽減するためにこの車輪を回します。 これを回すと水平尾翼についた板が上がったり下がったりして、飛行機の姿勢を保つ手助けをしてくれます。 これをしないと水平飛行をするのは難しいですし、ずっと圧力と戦うことになるので腕が疲れてしまいます。 怠け者の味方、それがこのトリムです(笑)。 訓練を始めたばかりの生徒が苦戦するのがこのトリムホイールの使い方です。 中にはこれを全然使わずに飛ぼうとする生徒もいます。 これをちゃんと使えるようにならないといつまでたっても一定の高度とスピードで飛行機をコントロールすることができません。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-09

ビクトリア480日目:初任給。



 タイトルのとおり、今日は教官として初めてのお給料をもらいました。 たいした額ではないのですが、初めてということでうれしいのと、とりあえず家賃くらいは出せるお金を稼ぐことができたのでうれしいです。 以前にも書きましたが、こちらでは2週間に1度給料日があります。 そのせいもあってか、額が細分化されるので、しっかり稼いだ!という感覚はいっさいありません(もともと大して稼いでいないことも原因の一つです・・・笑)。 

 今日もフライトが3本ありました。 今日も天気があまりよくなく、ローカルエリアにいったパイロットからはかなり揺れたという報告がありました。 今日はたまたま一緒に飛ぶ生徒達が全員サーキットをしないといけない日だったので、ひたすらサーキットを飛びました。 一人の生徒で10回前後はタッチアンドゴーをしますので、今日は30回くらいは着陸したと思います。 空港周辺は天気はまずまずだったので、良い練習ができたと思います。

 午後5時からはCPLのグランドスクールを教えました。 今回はPPLのグランドスクールに比べると出席人数が少なく、10人以下の小さなクラスになりました。 今日がCPLグランドスクールの今年最初のセッションの初日でした。 まずはみんなに自己紹介をしてもらいました。 既に知っている顔が多かったこともあって、かなりアットホームな感じで授業を進めることができました。 クイズもちゃんと解いてくれたし、満足の行く内容でした。 やっぱり2回目ともなるとかなり落ち着いてクラスを進めることができました。

 明日はフライトが4本あります。 そのうちディスカバリーフライトが2本です。 あとの2本は一人の生徒と飛びます。 既に免許を持っている生徒と飛ぶのも楽しいですが、現在PPLをやっている生徒と飛ぶのもやりがいがあって楽しいものです。

 今日の写真はクラブのブリーフィングルームです。 壁にはコクピットの写真があって、あとは飛行機の写真やら、飛行機に関する新聞記事などが掛けてあったりします。 いたるところに飛行機があります。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-08

ビクトリア479日目:揺れ。



 今朝はラインクルーの手伝いで朝7時からクラブに行きました。 今日は天気は悪くはないのですが、強風警報がまたまた発令されていて、風がとても強い一日でした。 朝8時からフライトが数本予約されていましたが、殆どが出発を遅らせたかキャンセルしていました。

 午前10時から僕の今日のフライトが始まりました。 1本目はインド人の学生。 VORを使ってのナビゲーションの最終段階をやりました。 タービュランスの影響で高度を保つのがなかなか大変な中、そこそこ上手にできていたと思います。 今日はいつもとは違ってソルトスプリング島のガンジース周辺を飛び、そこから空港に戻ってきました。 いつもとは違うアライバルポイントを飛ぶのも良い経験になると思ってそうしました。

 1本目のフライトの後、昨日作っておいたおにぎりを食べました。 今日はお昼休みがちゃんとありました。

 2本目のフライトもインド人の学生。 彼はもう間もなくCPLのフライトテストなのでアッパーエアワークを中心に練習したいということでしたが、風とタービュランスの影響で高度を下げる練習は今日は危険と判断したので、代わりにサーキットをやりました。 Power-off 180 accuracyというエクササイズです。 風が最高30ノットまで出ていて、サーキット内でもかなりのタービュランスがあって大変でしたが、上手にコントロールできていたと思います。 向かい風が強いと下降する角度が普段よりも急になり、そのおかげで飛行機が地上のどこに到達するかを判断するのが難しくなります(通常よりも滑空距離が短くなります)。 また、風が強いとフラップの使用を制限せざるを得ないので、高度を落とすのは主にスリップというテクニックを使うことになります。 今日はその他の高度を落とす隠れテクニックをいくつか教え、サーキットを1.5時間やりました。 最初はタービュランスで飛行機が振り回されていて少し心地悪い感じではありましたが、10分もすると体がなれ、今度はタービュランスがないと退屈してしまいます(笑)。 慣れってすごいですね。

 3本目のフライトはPPLに取り組んでいる学生。 風が強かったのでIllusion created by drift(風に飛行機が押し流されることによって生じる幻覚)というエクササイズをやりました。 ところが、この学生は揺れなどに遭遇するとすぐに集中力を失ってしまうようです。 普段のスムーズなコンディションであればちゃんとできていることも少しの揺れに遭遇するとできなくなってしまいます。 まだ飛行時間が20時間程度と少ないので仕方ないようには思いますが、これには彼の性格も少なからず影響しているように思います。 これからもしっかりモニターしていかないといけないなぁと思っています。 無線の手順もぎこちなく、いわなければいけないことをしっかりと理解していないようです。 彼のために今夜、無線の手順をまとめたプリントを完成させました。 以前から取り組んでいたものですが、ようやくまとめました。 これを彼に渡してしっかりと自習してもらおうと思います。 

 明日もフライトが3本入っています。 忙しいのはありがたいことです。 夕方からはCPLのグランドスクールで航空法を教えます。 今期のCPLグランドスクールは明日から、僕のレクチャーから始まります。 僕なんかのレクチャーで始まるのがなんとなく申し訳ないです(笑)。 クイズもスライドも準備万端です。 なんとか間に合いました(汗)。

 今日の写真はクラブの横のトランスポートカナダのオフィス前の旗です。 風が強かったのがわかるかと思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-06

ビクトリア477日目:強風。



 今日は朝から風が強い一日で、大荒れの天気になりました。 一日中強風警報が発令されたままでした。 先ほど午後10時前になってようやく解除されました。 

 今日はフライトが3本入っていましたが、天気はよくないし、レッスンの内容的にも今日のようなコンディションでは有益な練習ができるとは思えなかったので、すべてのフライトをキャンセルしました。 今日はPIREP(Pilot Report)を見ると至る所でタービュランスやウィンドシェアの報告があったようでした。 B737やBeech1900といった飛行機がmoderate turbulence(中度のタービュランス)を報告してくるようでは、我々が172や152でどんなに頑張っても風に振り回されるだけです(笑)。 以前、ちょうど今日のような天気の日に教官証明のフライトテスト前の練習フライトしたことがあります。 ちょうどボーイング737がビクトリアに着陸する寸前に、「ウィンドシェアに遭った」とタワーに報告していたのを無線で聞きました。 それを聞いて数分後、僕もものすごいウィンドシェアに振り回されたことがあります。 エアスピードは保てないし、高度を保つのも困難。 なにより飛行機の姿勢を保つこともままならない状態になって、かなり焦りました(汗)。 その日は目的地を変え、ビクトリアのはずれの洋上で練習をしましたが、あまり集中できなかった覚えがあります。 CPLフライトテスト直前くらいの生徒ならまだしも、PPL取りたての生徒には今日の状態はあまりにも酷だったでしょう。 こういう日はおとなしくしておくに限ります!

 ということで、今日はできた時間を利用してグランドスクールで生徒達に取り組んでもらうクイズを完成させました。 過去にAir Lawを教えた教官が作った問題があったので、それを参考に(というか、殆ど真似)させてもらってつくりました。 CPLの筆記試験は問題の出し方が素直ではありません。 PPLの筆記試験は丸暗記で解けるものが殆どですが、CPLになると問題の出し方をひねって、受験者の本当の知識を問うような出題形式が多くなります。 今日は問題を作りながら、選択肢をなるべく似かよらせ、なるべく生徒達を迷わせるような感じにしました。 自分が答えるのではないので、こういうのはとても楽しい作業です(笑)。 

 今日、チーフと話をして、正式に毎週水曜日か木曜日を僕の休日にしてよいという許可をもらいました。 週末は一番忙しい時期なので休みは取れません。 その代わり、週の真ん中の水曜日、もしくは木曜日に休みを入れることにしましました。 教官の中には週2日休む人もいますが、ほとんどの教官は週1日休みのようです。 週2休む人は他の5日はフライトを5本こなしたりして忙しくしています。 僕ももっと忙しくなったら週休二日にするかも知れません。 とりあえずは様子見って感じです。

 明日はその水曜日。 本当は丸一日休みにするか、次の木曜を休みにするつもりだったのですが、明日は午前中に遊覧飛行(ディスカバリーフライト)が入っているし、明後日木曜日は午前中にまたラインクルーの手伝いをしなければいけないので、結局明日の午前のフライトが終わってから休むことにしました。 明日はアイロンを買いに行こうかと思っています。 天気がよかったら久しぶりに自転車に乗ってみようかとも思います。 今年になってまだ一度もサドルにまたがっていません・・・(反省)。

 今日の写真は、今日の悪天候の合間に見えた虹です。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-05

ビクトリア476日目:ベテランパイロット。



 今朝はラインクルーの真似事で朝7時から12時まで手伝いをしてきました。 12時からフライトに出かけ、さらにその後すぐにフライトに出かけたので、結局今日もお昼ご飯を食べる時間がありませんでした。 でも、4時過ぎから5時半くらいまでの間に小休憩が取れたので、その時間にお昼ご飯を食べました。 

 今日は雪がぱらつく天気で、朝7時の段階で気温はマイナス2度でした。 de-iceしないといけない飛行機が4機ほどあって、さらにメンテに入る飛行機があったり、メンテが終わった飛行機があったおかげで、飛行機を頻繁にハンガーに入れたり出したりしていました。 タイヤが付いているとはいえ、セスナ172で1トンほどの重さがあります。 そんな機体を小柄な僕が押したり引っ張ったりするのはなかなか体力が要ります。 しかもエプロンエリアは地面が完全に水平ではなく、ちょっと上り坂があったりするともう大変です(笑)。 今日はたくさん飛行機を押したり引っ張ったりしたせいで太ももの前の筋肉が疲れてしまいました。 最近自転車に乗っていないので、足の筋肉が落ちているように思います。 また乗らないと・・・。

 今日も3本フライトしました。 今日はローカルエリアにはいかず、ずっとサーキットをしていました。 天気があまりよくなく、雲が低かったのが主な理由です。 サーキットを飛んでいても雲がところどころに点在していて、避けながらフライトをつづけました。 1本目は日中のサーキット。 ファーストソロにもう少しで送り出す予定の生徒です。 無線通話やサーキットの飛び方がもうちょっと落ち着いて来たらソロに出せると思います。 3本目はナイトサーキット。 今日も暗闇の中を飛びましたが、やっぱり着陸が難しいようでうまくいきません。 着陸がちゃんとできるようにならないとこちらもソロには出せませんから、次は日中にサーキットをして、着陸がちゃんとできるようになるまで夜のフライトはお預けにしようかと思います。 

 今日の2本目のフライトは172Rのチェックライドだったのですが、今日の生徒さんはPilatus PC-12というタービン機を飛ばしている機長さんでした。 免許を見せてもらったら、取得可能な免許やレーティングはほぼすべて持っているという感じの方でした。 書類を見て、「もしかして自信満々で気が強くてクセのある人(ベテランパイロットに多いタイプ)じゃないかな〜」と不安に思っていたのですが、実際会ってみたらなんとも穏やかで親切そうな人で安心しました。 チーフが既に良く知っている方らしかったので、チェックライドとはいえ、サーキットを3回やっただけで終わりました。 腕前はもちろん完璧(笑)。 チェックリストなどもちゃんと注意深く確認しながらやっていたし、僕のいうことにも耳を傾けてくれていたし、なにより操縦の腕がよく、僕が指摘すべきことなど一切ありませんでした。 フライトの途中でピラタスの話やご家族の話をしてもらうことができました。 息子さんもPC-12の副機長をしているそうです。 今度ピラタスでビクトリアに来る予定があるらしく、そのときは飛行機の中を見せてくれるといっていました。 ATPLを持っている経験豊富なベテランパイロットでも夜の山岳地帯を飛ぶときは怖いと感じることがあるといいます。 我々が小型機で行っているようなタクシー中の計器チェックなども同じようにピラタスでもやっているそうです。 サイズは違っても、飛び方の基礎やパイロットの気持ちはやっぱり同じみたいです。

 明日はちょっと遅く11時からフライトが3本連続であります。 明日も頑張ろうと思います。 でも、恐怖警報が出ているので、フライトできないんじゃないかとちょっと心配しています。 先週もそうでしたが、数日飛べる日が続くと、すぐにまた飛べない日が入ってきます。 天気相手の商売なので仕方ないといえば仕方ないんですけどね。

 今日の写真は引き続きバンケットの写真です。 食事会が始まる前のカクテルパーティーです。 正直なところ、僕はこういう社交の場はあんまり得意ではありません。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-04

ビクトリア475日目:久しぶりのナイトフライト。



 まずは昨日撮った写真の1枚を紹介します。 一番右がマイク。 その隣が僕(あいにく目が半開きです・・・笑)。 そして真ん中がチーフフライトインストラクターのグラム。 その横がジェフ。 そして一番左がエミリーです。 これが2007年度にビクトリアフライングクラブで教官証明を取得した新任教官連中です。 マイクと僕は同じ時期に訓練を始めましたが、マイクは先に教官になりました。 ジェフは僕よりも後に始めましたが、僕がワークパーミットの発行を待っている間に訓練を進め、僕が日本から帰国する直前に教官になりました。 エミリーは夏の前に教官になったので、この中では一番教官歴が長い教官です(当然ながらグラムはのぞきます)。 皆フレンドリーで親切で、とてもいい仲間です。 昨日のバンケットの後で新任教官でグラムを囲んで撮った写真です。 とても良い思い出になりました。 今まではこのブログで僕自身をはじめ、人が写っている写真はあまり紹介してきませんでしたが、これからはそういうのも少しずつ出していこうかと思います。

 今日は午前10時からフライトでした。 今日もカナダ人の高校生のクリスと飛びました。 今日は天気がよかったのでビクトリア市の上空を飛び、上昇・下降の練習などを主にやりました。 午後からまた同じ生徒と飛びました。 今度はローカルウェストの海の上でフライトをしました。 午後も天気がよかったので気持ちよく飛ぶことができました。

 夕方からはインド人の生徒とナイトフライトにいきました。 僕自身、夜飛ぶのはかなり久しぶりでした。 最初に30分ほどのブリーフィングをして、暗くなるのを待って出かけました。 初めて暗闇の中で飛ぶと自分の位置がわからなかったり、着陸のタイミングがうまく取れなかったりするものです。 今日の生徒も自分の位置が全然わかっていなかったし、着陸も僕がアシストしなかったらそのまま滑走路に突っ込んでいたと思います(笑)。 でも、最初は皆そういう感じなはずです。 これからの成長に期待しています。 天気がよければまた明日ナイトフライトをする予定です。 

 最近よく、「んで、教官になってみてどう?」と聞かれます。 答えは簡単で、「楽しい・達成感がすごい」と毎回答えます。 1日に3本ほどのフライトを終えて帰路につくと、心理的にも体力的にも結構疲れています。 他のベテラン教官は1日に5本以上のフライトをこなします。 今の僕では3本が限界です。 それでも教えていて楽しいし、生徒が成長していくのがすぐにわかるのでものすごい達成感があります。 本当に教官になってよかったな〜と毎日思います。 その一方、自分でお金を払って飛ぶのと、お金を払ってもらって教官として飛ぶのとでは責任の重さが全く違います。 楽しい反面、生徒の命を預かって飛ぶということの責任の重さを毎日痛感しています。 

 明日は午前中はラインクルーの真似事をまたするように頼まれているので、朝7時からクラブに行きます。 そしてその後はフライトが3本あります。 明日も忙しい1日になりそうです。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-02

ビクトリア473日目:朝の電話。



 昨晩、日本にいる家族全員で海外旅行に行くという夢を見ました。 日本に戻るフライトに僕だけ遅れそうになって焦っているという夢でした。 飛行機には母と兄のお嫁さんだけが乗り込んで先に出発していて、兄が僕を待っていてくれました。 そこにはなぜか僕の高校時代の同級生たちも来ていて、一緒に海外でふざけあっているというなんとも奇妙な夢でした。 心理学的に分析したらなにか意味があるのかも知れません・・・。

 今朝は朝から2本電話がかかってきました。 それも、僕がまだ寝ている時間に(笑)。 1本目はR君。 「朝日を見に(飛びに)行きませんか?」という誘いだったのですが、今日は午前中に今日のフライト(仕事)のための準備をするつもりでいたので、行きたかったのは山々でしたがお断りしました。 それからまだ眠かったし、時間が少しだけあったのでもう一度寝ようと思ってベッドに入ったら、今度はクラブから電話が。 「10時からのフライトに行ってくれない?」という電話だったのですが、YESマンの僕が勇気を出してNOと言いました(笑)。 朝のリズムが狂うとどうも一日中リズムが狂ったままになってしまいそうだったので、心を鬼にして自分の予定通りに物事を進めることにしました。 本当は飛びに行きたかったんですけど。
 
 朝、携帯がなって起こされるというのはあまり好きではないので、これから朝の寝ている時間は携帯を切っておこうかななんて思います。 携帯の音の設定がでかすぎるんだと思いますが、朝、携帯がなるとびっくりして心臓がばくばくしてしまいます。

 今日はフライトを2本こなしました。 1本目はカナダ人の生徒。 今日は上昇と下降、そして旋回の練習をしました。 パワーのコントロールがかなり慎重なのはいいのですが、レスポンスが遅すぎるかなという気もします。 地上でのタクシーのときのコントロールもまだまだ不慣れなので、その辺りをまた練習してもらおうと思っています。 

 1本目のフライトから帰って来たところでちょうどバンクーバーのPro VFR/IFRからJaviatorさんがクロカンフライトで生徒さんと一緒にビクトリアにこられました。 今回も短い再会でしたが、お元気そうでなによりです。 また次回お会いしてお話できるのを楽しみにしています。

 2本目のフライトはインド人の学生。 今日はVORナビゲーションのやり方を教えました。 バンクーバーVORとビクトリアVORを使って現在位置を探したり、VORに向かって飛んで行ったりする初歩の練習です。 次回はVORインターセプトをやり、いよいよナイトフライトを始めようと思います。 もう少ししたらセスナ172を使ってGPSの簡単な使い方も教えようと思います。

 今夜はR君の送別会パーティーにお邪魔しました。 たくさん日本人のお友達が招待されていました。 皆さん若い方々ばかりで、おっさんの僕はなかなか馴染めませんでした(笑)。 R君の人脈には驚かされます。 僕にはない才能を持っていると思います。 明日はフライトが朝8時からあるので、宴もたけなわなところで失礼しました。 さよならをいおうと思ったのですが、ちょうど盛り上がりが頂点になっているところで主役のR君は忙しそうだったので、お礼も言わずに帰って来てしまいました。 R君、ごちそうさまでした。 また明日のバンケットで会いましょう。 ピックアップよろしくお願いします(電話します)。

 ということで、明日は朝からフライトが3本あり、夕方にはウィングズバンケットというクラブ主催のパーティーに出席します。 デジカメで写真をばんばん撮ろうかと思います。 チーフやマネージャー、お世話になった教官のMさんと写真を撮りたいと思っています。 なかなか人と写真を撮る機会はないので、こういうときに撮っておきたいものです。

 今日の写真はこの前ビクトリアに行ったときにFujiyaで買ったカリフォルニアロールです。 このボリュームで3ドルを切るのはお手頃だと思います。
 

 ではまた明日。 今夜は早く寝ます。


(つづく)

2008-02-01

ビクトリア472日目:121.9MHz。



 今日はフライトがない予定だったので、午前中にクラブに行って、明日以降のフライトのための勉強をしました。 これからすぐにナイトフライトをやる生徒が一人いるので、そのために必要な訓練の内容をリビューしました。 あと、訓練を始めたばかりの生徒の訓練の進め方や、次にやらなければいけない内容を確認しました。 ラウンジで勉強をしていたら、「もう教官の資格を取ったんだろ? まだ勉強するのか?」と冷やかされました。 まだまだ勉強しますよ〜〜! 勉強していないと不安になりますから(笑)。

 明日のフライトの準備もできたし、家に戻って昼ご飯を食べてグランドスクールの準備をしようと思ったら携帯がなりました。 電話の相手は同僚の教官マイク。 ラウンジから外を見ながら電話をしていたら、電話をかけているマイクがすぐ外にいました。 「今から生徒と飛びに行かなきゃいけないんだけど、次のフライトまでに戻れそうにないから、代わりに次のフライトを飛んで来てくれない?」と頼まれました。 もちろん答えはYESで、すぐにその生徒のPTRを見て、今までなにをしてきたかを確認しました。 ソロに出る直前のようで、サーキットの練習をしてほしいということでした。 フライトまでは1時間ほどあったので、家に戻ってサンドイッチを食べ、またクラブに戻りました。

 今日の生徒はケベックのフランス語圏から来た生徒でした。 英語を聞いているとフランス人の英語のように独特のアクセントがあります。 一番わかりやすい特徴は「H」の音を発音しないことでしょう。 「Holding short(ホールディングショート)」が「Olding short(オールディングショート)」となっていました。 面白いですね。 

 フライトの準備をし、簡単にブリーフィングをして飛行機に乗り込みました。 タクシー許可をもらうためにいつもならクリアランスデリバリーという周波数に無線で呼びかけますが、今日はクリアランスは閉じていたので、代わりにグランド(121.9MHz)にコールしました。 ところが、何度コールしても返答がありません。 「無線機の故障か?」と思い、とりあえずフライングクラブの周波数にコールして無線の聞こえ方チェックをお願いしました。 すると「ちゃんと聞こえるよ」という返事が。 ATISもちゃんと聞こえているし、おかしいな〜と思い、あえて閉じているクリアランスデリバリーにコールしてみました。 すると、「今グランドの周波数がブロックされているから、このままこの周波数で交信してください」と言われました。 管制官の話では、管制塔の下あたりで作業していた飛行機からの電波が121.9MHzを妨害しているようだということでした。 おかげで地上にいる飛行機はすべて停まったまま(移動許可がもらえないから)。 燃料トラックも停まったまま。 着陸してきたエアカナダジャズのCRJも誘導路で停まったままでした。 そのときタクシーで来ていたのは僕たちだけ(笑)。 おかげですいすいと楽にタクシーさせてもらいました。

 フライトそのものは上手に飛んでいました。 高度が上下したり、サーキットがきれいな長方形を描けていなかったりしましたが、どうしてそうなるかの理由がちゃんとわかったので、それを指摘したらかなりマシになりました。 今日は風が18ktと結構強めでしたが、風向は問題なかったのでちゃんとした訓練ができました。 この生徒は僕の教え方とは違う教え方を受けていたようで、タッチアンドゴーの際の手順がちょっと違っていました。 それは後から彼の担当教官と話をしてわかりました。 教官によって教え方が微妙に違うので、できれば一人の教官とずっと飛んだ方が効率は良いように思います。 いつもそういうわけにはいきませんけどね。

 今日の写真は昨日買った水筒(左)と今まで使っていたプラスチック製の水筒(右)です。 今日クラブに持って行ったら教官連中の注目の的になりました。 チーフが冗談で、「赤ちゃんの哺乳瓶みたいな飲み口にできたらかっこいいのになぁ〜!」と言っていましたが、実はこのボトルのメーカーはオプションのアクセサリーでそういうのを作っているみたいです(笑)。 

 明日はフライトが2本入っています。 明日も頑張るぞ〜。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-30

ビクトリア470日目:クリス。



 今日は午前中にずっと前からやろうやろうと思って来てなかなか時間が見つけられずにいたMSPという国民健康保険の加入手続きを済ませました。 以前はこの保険に入っていたんですが、学生ビザが切れてから、カナダに滞在する根拠となる書類がなかったので、延長手続きができずにいました。 おそらく説明をすれば延長はできていたんでしょうが、そもそもワークパーミットがとれるかどうかもわからないのに保険料を支払うのもあほらしかったし、どうせ一時帰国も近かったので手続きを引き延ばしていました。 僕が大学で働いていたときは留学する学生全員に「ちゃんと保険に加入するように」、「未加入の期間がないようにしなさい!」と厳しく指導していたんですが・・・(笑)。 それもこれも悪いのは僕ではなくてカナダ政府です、と他人のせいにしてみました(笑)。

 今日は午後1時から昨日と同じくラインクルーの真似事でクラブに手伝いをしにいってきました。 今日から新しい、「本物」のラインクルーが入りました。 名前はクリス。 とてもごつい男です。 お父さんがエアカナダジャズでDash-8のキャプテンをしているそうです。 彼はクラブでPPL訓練を間もなく終えるという感じの若者です。 なんでも飲み込みがよく、しっかりしていそうでラインの仕事を教えるのはとても楽でした。 ここ最近になって新しいラインクルーが2名入りました。 僕をはじめ、最近教官になったジェフ、他にも現在ラインクルーをしている連中もどんどんラインの仕事を辞めていくので、新しいラインクルーを育成していくところです。 それにしてもカナダの若者には「クリス」という名前の男が異常に多いです! 今日入ったラインクルーもクリス、前からラインクルーをやっているのもクリス、先日初フライトをした生徒もクリス、この前一緒にフライトに行った人もクリス。 こんなに同じファーストネームがたくさんいたら日常会話でこんがらがらないのか不思議でなりません。

 そういえば、今日外でセスナ172に燃料を給油していたら、カナダ軍の空母艦載機が1機、突然現れました。 昨年の夏にアメリカやカナダの合同訓練があったときによく目にしたバイキングという飛行機にそっくりでしたが、クリス曰く、バイキングとはすこし違った飛行機だそうです(名前は忘れました)。 滑走路の100 ftほど上空を高速で飛びながら左右に90度機体をロールさせてかっとんで行きました。 「えらいすごい角度で侵入してくるな〜」と思ってみていたら軍の飛行機でした。 あれがもしクラブのPPL生徒の飛び方だったら、チーフから即フライト禁止令がでると思います(笑)。

 明日はやっと1日お休みです。 ビクトリアにちょっと買い物をしに行く予定です。 それが終わったらグランドスクールの準備をするつもりです。 普段は日中はフライトなどで忙しくて、家に帰って来てからグランドスクールの準備をする余裕はまったくないので、時間があるときに準備をやってしまおうと思っています。

 今日の写真は福井を出る電車の中で食べたソースカツ丼です。 駅前の小川家というところで買いました。 買ってからしばらくしてから食べたので汗をかいてしまっていましたが、それでもおいしかったです。 あ〜、また食べたいです。


 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-29

ビクトリア469日目:ラインクルーの真似ごと。



 タイトルのとおり、今日はラインクルーの真似事をやってきました。 昨晩は久しぶりに深夜12時までリラックスした時間を過ごして、今朝はだらだらと寝るつもりだったのですが、今日もまたクラブからの電話で目が覚めました。 本当は正午からラインクルーの手伝いをしに来てほしいといわれていたのですが、今日の午前中にラインクルーとして働いていた教官・ジェフが急遽ディスカバリーフライトに出かけないといけなくなったので、それで僕に予定より早く来てラインクルーの仕事を代わってほしいといわれ、イエスマンの僕は今日もNOとは言えず、結局ばたばたと支度をして家を出かけることになりました・・・。 とはいえ、今までよりはぐっすりと眠ることができたので体力はばっちり回復してきましたので問題ありませんでした。

 ラインクルーの仕事は久しぶりだったので、やらなければいけないことを忘れてしまっているかな?とも思いましたが、意外とすんなりとやれました。 ただ、小さな問題が一つ。 僕は教官としてワークパーミットを取得しているので、ラインクルーとしてはお給料がもらえません。 ということで、言ってみればただ働き(?)のような感じになってしまいました。 まあ、仕方ないでしょう。 お世話になっているのでそのくらいは当然かなと思います。 ラインクルーのお給料をもらえるかどうかをマネージャーがCICカナダの人に確認してくれています。 もしOKならラッキー、NGならすんなりあきらめるつもりです。 どうせ他にすることもないし、ジムで筋トレをしていると思えばいいかなと気楽に考えています。 約1トンもあるウェイト(セスナ172の場合)を使って、しかも無料で筋トレできるんだからある意味ラッキーです(笑)。 

 今日はチーフに、日本から飛行訓練に来る生徒がいる場合の扱いについていくつか質問しました。 特に気になっていたのが言語能力(Language Proficiency)証明テストについてです。 今度の3月から、世界民間航空機構(ICAO)の決定に基づいた言語能力証明試験がパイロットに課せられるようになります。 これは過去にパイロットの英語能力不足が原因で起きた航空事故がかなりあるそうで、今後の空の安全を考えて主に国際線を飛ばすパイロットには英語の能力があることを証明するためのテストを受けさせた方がよいのでは?ということになったそうです。 カナダではすべてのパイロットにこの言語能力証明試験が課せられます(ネイティブスピーカーにもこの試験が課せられるという話です)。 詳しい内容については近日リニューアル公開予定のYouHaveControl.netのサイトに掲載するつもりですので、興味がある方はそちらを参考にしてください。 近日中にビクトリアフライングクラブで訓練を開始する予定の方には僕の方から直接メールにて案内させてもらうつもりです。 
 
 今日の写真は携帯のカメラで撮ったので恐ろしい画質ですが、これはPTRの写真です。 VFCでは、担当教官ごとに写真のように色がついたテープを貼ります。 今日、僕の色が決まりました。 僕の色は「青・緑」です。 僕が担当する生徒のPTRにはこの色のテープが貼付けられます。 今はまだ3名ほどしかいませんが、近いうちにもっと多くなっていくようです。 楽しみなような、怖いような・・・(笑)。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-28

ビクトリア468日目:初レッスンプラン。



 ここ最近は朝の気温が氷点下に下がることが多くて、朝は車の窓ガラスなんかはバリバリに凍っています。 最近になって、窓ガラスをほんのちょっとだけ開けておくと僕の車の内側の窓ガラスは凍らないということに気がつきました。 きっとどこかから水分が入り込んでいるんでしょうが、こうやって外気温と車内温度を一緒にすることで結露は起きず、氷も張りません。 貧乏人の知恵です(笑)。

 さて、今朝は朝8時から1本目のフライトに出かけました。 まずは、昨日も飛んだ、CPLのフライトテスト前の生徒です。 昨日うまく行かなかったprecautionary landingやforced landingなどを主に練習しました。 昨日のアドバイスが効いた(?)のか、今日は見違えるほど上手にできていました。 こういうのが教官冥利に尽きるというやつかも知れません。 彼とあと何回飛ぶかわかりませんが、きっと問題ないと思います。

 今日は1本目と2本目のフライトの間に2時間ほどの空きがあったので、家に戻って来て4日ぶりに昼ご飯を食べました(笑)。 食事の後は少しだけくつろいで、それからまたすぐにクラブに戻りました。

 2本目のフライトはまだ10代の男の子とのフライトで、彼は今日が初めての訓練でした。 でも、既にグライダーを飛ばしているようで、知識はかなりある様子。 僕にとっては初めてレッスンプランを実際に使って行うブリーフィングだったのですが、この生徒は僕が1尋ねると10答えてくれるような感じの子で、ブリーフィングはあっという間に終わってしまいました(笑)。 ウォークアラウンドやウェイトアンドバランス、ディスパッチシートやジャーニーログブックの記入の仕方なんかをじっくり説明して、1時間ほどのフライトに出かけました。 ちょっと緊張はしたものの、訓練で教わったとおり教えることができたと思います。 生徒の飲み込みも早いし、今後が楽しみです。 唯一の不安は、心配性そうな母親が訓練にくっついてきていることです(笑)。 

 そして3本目はインド人の生徒と飛んできました。 彼はPPLをつい数日前に終えたばかりの生徒で、今日から僕と飛ぶことになりました。 ナイトレーティングのための計器飛行をちょっとと、あとはCPL訓練をかねてForced landingやslow flightなどのおさらいをしました。 いくつか問題はあったものの、そんなに大変そうでもないので安心しました。 なにより、安全に飛べていたことがよかったです。 やっぱり安全が一番ですから。 

 今日も3本のフライトをこなし、午後5時過ぎに帰宅しました。 家にいるのは朝と晩だけなのが昔の仕事をしていたときと同じなので、やっと働いているという実感が湧いてきました(笑)。

 明日は久しぶりにラインクルーのまねごとみたいなことをやるようにアシスタントチーフから指示されているので、それを主にやる予定で、特に今のところは飛ぶ予定は入っていません。 正午まで出勤しなくていいので、久しぶりに今夜はだらだらとして、明日は遅くまで寝てやろうかと思います。 

 他の教官と話をすると、「教官になってから50時間くらい飛ぶと体がペースに慣れてくる」とか、「すべてのレッスンプランを一通りやるとだいぶ落ち着く」とか、「最初の1ヶ月は大変」とかという話を聞きます。 今はまだなにもわからず、手探り状態なので、体力をかなり消耗してしまっているように感じます。


 今日の写真は昨日の丸岡城がある公園から見た地元の山側の風景です。 この辺りを子供の頃は自転車で毎日のように飛び回っていました。 実家に戻ったときはほぼ毎回この公園に出向いています。 この公園でもたくさん遊んだので懐かしいです。

 既にお気づきの方も多いでしょうが、しばらくはたいした写真はありませんのでご勘弁ください(笑)。 せっかく新しいデジカメをゲットしたのですが、教官になってしまうとあんまりふらふらとフライト中に写真を撮ってばかりいるわけにもいきませんし、そもそも写真を撮っている時間があまりないもので(笑)。 もうしばらくしたら文字だけのブログになってしまうんじゃないかと思っています。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-27

ビクトリア467日目:フライト3本。



 
 昨晩になって時差ぼけの影響が出てきたのか、なかなか寝つくことができませんでした。 そのせいで夜中に空腹になってしまって、それでますます寝れないような状態になりました。 今年はやめようと心に誓っていた「寝る前ポテチ」をかなり悩んだ末にまたやってしまいました。 後悔の念から、残ったポテチは捨てました(笑)。

 今日はお昼からフライトの予定が入っていたので、朝は久しぶりにゆっくり起きようと思っていたら、8時前にクラブからの電話で叩き起こされました。 「今日の10時から生徒と飛ぶ予定だったインストラクターが体調不良で飛べないから、替わりに飛んでくれないか」ということでした。 NOという言葉を知らない僕は少し戸惑いましたが、あっさりとYESと答えました(笑)。 それからすぐに支度をし、急遽やらなければいけなくなったレッスンプランの見直しをし、すぐにクラブに向かいました。

 朝1本目のフライトはまだまだあどけない感じの10代の男の子とのフライトでした。 今日はストールの練習をする日だったので、グランドインストラクションを30分ほどやり、ウォークアラウンドを一緒にやり、1時間ちょっとのフライトをしてきました。 正式にレッスンプランをやったのは今日が初めてだったのですが、やや緊張はしたものの、重要な点はしっかり押さえることができたように思います。 フライト自体はまずまずでした。 

 2本目はその後すぐで、今度はおじいさんパイロットのannual check(1年に1回クラブメンバーがやらなければいけないチェックフライト)でした。 結構荒かったですが、まあまあ悪くない感じでした。 いくつか気になる点があったのでアシスタントチーフに相談したら、「それならsatisfactory(満足)という決定にしてよい」ということだったので、再チェックなどはなしで一発合格にしました。 

 3本目はCPLフライトテスト間近の生徒と飛びました。 天気がだいぶ悪くなってきて、視界が悪い中でのフライトでしたが、問題なく安全に飛べました。 雪が降っていたようで、雲底もかなり低くなってきてはいましたが、とりあえずはVFRだったように思います。 このフライトで空港を離陸して、高度300mくらいまで上がって来たところで、緑色の、糸がついた風船が飛んでいるのを発見しました。 鳥はよく見ますが、風船を見たのは初めてです。

 今日も昼ご飯を食べる時間がありませんでした・・・。 これからは昼の時間は予約を入れられないように工夫しようかと思います。 これでは体が持ちません。 こちらに戻って来てからばたばたとしているのでここらでちょっと休憩をしたいのですが、月曜まで予定が入っているので、休みにできそうなのは早くて火曜日になりそうです。 休みにしても、結局はグランドスクールの準備で一日終わるとは思うのですが。 インストラクターは予定をある程度自由に決めれるので、その点はサラリーマンや他の仕事の人よりも融通が効くのでいいかなと思います。 その代わり、週末は休めないのが難点です。

 
 今日の写真は地元福井の丸岡城です。 日本最古の天守閣ですが、知っている人はあんまりいないと思います。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-26

ビクトリア466日目:チェックアウトフライト。



 今日は僕の教官人生二人目の生徒さんとフライトしてきました。 生徒とはいっても、以前クラブで訓練を受けていたR君で、久しぶりにカナダに来て、172Rを飛ばしたいということで今日は彼のチェックアウトをやってきました。 既に腕前を知っているし、安全に飛ばせるパイロットということを理解しているので、楽しいフライトになりました。 

 まったく飛んだことがない人と飛ぶときはやっぱり少しだけ身構えてしまいます。 他の教官がとある生徒のPTR(Pilot Training Recordという訓練記録日誌)に書いてあるコメントを読んでいたら、「失速からの回復で機首を60度落とした」と書かれていました。 60度ということは、感覚的にはほぼ垂直に落下するくらい飛行機の機首を落としたことになると思います。 人は時として想像しがたいことをするものです。 こう書いている僕自身、生徒として飛んでいたころにはいろんなことをして教官を驚かせました(笑)。 でも、飛行機の操縦はそうやって学んでいくものだと思いますし、そういうときのために教官が隣にいるんだから、生徒は間違いを恐れずにどんどん練習すればいいと思います。 ただし、同じことを2度,3度と繰り返してはいけませんけどね。

 教官としてフライトすると、PTRやチェックアウトレポートなどの書類にコメントを書いたりすることがありますが、それにどうやって書けばいいのか少し戸惑ってしまいます。 手書きだから汚い筆跡がばれてしまうし、英語でどうやって表現したら良いかがわからないときが時々あって、ひやひやものです(笑)。 これから何回も書いていけばよく書くコメントのパターンは覚えるんだと思いますが、今はまだまだ勝手がつかめません。 

 そんなこんなで1日はあっという間に終わり、家に帰ってくるとぐったりとしてしまいます。 時差ぼけが関係しているせいもあるとは思います。 ここ二日とも昼ご飯を食べる時間がなくて、食事を抜いてしまっています。 「パイロットは食事をスキップ(抜く)ことで有名」という話をよく聞きますが、本当にそうなんだなと実感しています。 

 日本にいた間は食事はいつも外食か、実家では母親の手料理を食べていたので、自分で料理をする習慣がすっかり抜けてしまって、かなりずぼらになってしまって困っています。 料理をする気がまったく起きません・・・(苦笑)。 パン、ピザ生地、チーズケーキなんかを毎日焼いていた頃の僕のやる気はどこへ行ってしまったのやら。 自炊を本格的に開始するにはもう少し時間が必要だと思います。 まずは仕事のリズムに慣れないといけないと思います。


 今日の写真は先日行った温泉のもう1枚の写真です。 こちらは屋内の湯船です。 海がどのくらい近いかに注目してください!


 それではまた明日。


(つづく)

2008-01-25

ビクトリア465日目:教官としての初フライト。



 昨晩は、夜中になんどか目覚めはしたものの、しっかりと睡眠をとれました。 

 今日は朝からクラブに行きました。 久しぶりのクラブでしたが、そんなに変化もなかったようでした。 みんなに暖かく迎えてもらいました。 帰国の日に関空まで見送りに来てくれた後輩の子と一緒に行った関西空港の展望台にあったパイロットグッズを集めたお土産屋さんでマネージャーやチーフにお土産を買って来てあったので、それを渡したらとても喜んでもらえました。 他の教官達には関空オリジナルのクッキーを買って来たのですが、そのクッキーにプリント(?)されていた飛行機の絵が見本の絵のようにきれいではなく、とても不細工だったのにはかなりがっかりしました(笑)。
 
 今日は特に飛ぶ予定は入れられていなかったので、クラブのオフィス内のキャビネットを開けて、書類などの場所を確認したり、どんな書類があるのかを確認したりしました。 それにしてもいろんな書類があります。 すべてを覚えるのには少し時間がかかりそうです。

 クラブのオフィス内は教官用のデスクというのはほとんどないに等しい状態です(チーフやマネージャーはちゃんと専用のデスクがあります)。 他の「平教官」達が待機したりするのは基本的には立ち話をしながら待つか、空いたデスクや椅子を取り合うような感じです(笑)。 僕は今日はラウンジのソファーで書類に目を通していました。 ちょうどお昼時で、アシスタントチーフは僕の横でランチを食べていました。

 すると、そこに教官のうちの一人と、年配の男性がアシスタントチーフを尋ねてやってきました。 なんだろう?と思って見ていると、どうやらその男性と教官が172Rのチェックアウトフライト前にやるType Test(小テスト)の答えを巡って口論になっているようでした。 さすがは経験豊富なアシスタントチーフ、その年配の男性に上手に、丁寧に説明をしたところ、怒りは一旦収まりました。 その男性はアシスタントチーフに、「あの教官とは飛びたくない! 彼の態度が気に食わない!」と憤慨していました。 そこでアシスタントチーフは、「他の教官で誰か空いている人がいないかを確認してくるから」といってその男性をラウンジに残したままオフィスに戻りました。 

 その男性、なんでも英語を教えるチューターをしていたことがあるということで、僕はちょっと面白いなと思ったので声をかけて話を始めました。 たしかにちょっと気難しい感じはしますが、悪い人ではないようでした。 思ったよりも会話は弾んで、「どこから来たの?」とか、「カナダは長いの?」ということを聞かれました。

 そうこうしていると、屋内アナウンスで、「コイディー、電話です。オフィスまで。」というアナウンスが流れました。 それを聞いたとたん、その後なにが起きるかを瞬時に察しました・・・。 

 ちなみに、僕はクラブでは「コイディー」と呼ばれています。 名字が「小出(こいで)」で、大学で働いていたときはずっと外国人の先生からも「コイデ」と呼ばれていたので、こちらでもファーストネームではなく、ラストネーム(名字)で呼んでもらっています。 僕にはそのほうが自然に聞こえます。 どうもファーストネームや、ファーストネームの省略形で呼ばれるのは苦手なので(笑)。

 電話なんか僕にかけてくる人はいないのにな〜と思いながらオフィスに向かうと、廊下でアシスタントチーフに捕まりました。

 「彼と飛んでこい。」

 そう指示されました(笑)。 んまあ、本当は、「飛ぶか?」と聞かれましたが、選択肢はなかったのが正直なところです。

 飛ぶ前にいろいろとその男性についての情報を聞きました。 既に免許を持っていて、結構な飛行経験をお持ちのようです。 172Rのチェックアウトをしにクラブに来たということでした。

 改めて自己紹介をし、まずは問題になっていたType Testと呼ばれるクイズを一緒に見直しました。 たしかに気難しくて、僕の言っていることなどおかまいなしに話し続けたりもしましたが、要点はちゃんと聞いてくれるし、ユーモアもあるし、「な〜んだ、たいしたことないじゃないか」というのが率直な感想でした。

 クイズに1時間以上かけ、ウォークアラウンドやウェイトアンドバランスの計算、離陸前の準備などにも1時間近くかけました。 なんせかなりお年の方だったのでなにをするにも時間がかかりますし、探究心が強いみたいで、いろんなことについて質問をしてこられました。 そういうのにつき合っていたら、クイズの見直しを始めてから離陸までに2時間半ほどかかりました(普通の訓練フライトなら、2時間ですべてが終了することが殆どです)。

 チェックアウトフライトそのものはいたってスムーズで、スティープターンやスローフライト、サーキットなどを一通りやりましたが、ほぼ安全に飛ばせていました。 無線なんかはボーイング747の機長みたいにかっこよくしゃべっていました(笑)。 いくつか直さなければいけないこともあったのはあったのですが、ちゃんと指摘をすると直せていたし、PPLレベルの基準には適合していたと判断できたので、1.3時間ほどのフライトでチェックアウトを終了しました。

 クラブに戻ると、チーフやマネージャーが、「大丈夫だったか?」と聞いてくるので、「特に問題なかったです」と報告しました。 結局のところ、パイロットとしては普通の腕前でした。 強いて言えば性格面で最初に飛ぶ予定だった教官とうまく行かなかったのが原因だったのではないかと僕には思われました。 

 フライト後のディブリーフィングをしていると、「君はどのくらいここ(VFC)で教えているんだ?」と聞かれました。 さすがに、「今日が教官としての第一日目です」というのも申し訳なく思ってしまったので、「かなり最近です」と答えました。 結局はそれからも追求され、「実はあなたが僕の最初の生徒です」と言わざるを得ない雰囲気になってしまったのですが、「本当?」と驚いていました。 彼は僕のことを「公平な教官だ」と褒めてくれました。 素直にうれしかったです。 でも、多分それは僕がその男性の話に嫌な顔せずにつき合ったからだと思います。 この男性とはまた今度、今度はセスナ152のチェックアウトフライトをやることになりました。  

 なんでもそうですが、感情が入ると人間関係はおろか、いろんなことがスムーズに行かないことが多々あります。 逆に、人間関係をうまく築くと、スムーズにいかなさそうなことが案外スムーズに行くことがあるものです。 今日の体験でそれを学びました。 人は誰でも「それは間違っている」とストレートに言われると嫌な気持ちになるものです。 そこで、「あなたの考え方はわかったけど、正解はそうではない」とワンクッションいれて間違いを指摘すると、指摘される側も嫌な気がしません。 「褒めて育てる」。 それがパイロットトレーニングの根本だと僕は思いますし、僕はチーフにそう教えるように教えてもらいました。 チーフの教え方は正しいと今日の体験を通して再確認しました。 

 なにはともあれ、初めての生徒に、時差ぼけのまま、昼食も摂らずに、4時間以上もかけてレッスンをしたらふらふらになりました。 今は眠気と格闘の真っ最中です。

 教官としての初フライトがうまくいったのでかなり安心しました。 明日からちょこちょこと飛ぶことが増えてくるような感じなので、この調子で頑張っていきたいと思います。


 今日の写真はエアカナダのボーイング767のエコノミークラスにあったパーソナルモニターです。 タッチスクリーンになっていて、映画をはじめ、ドラマ、ニュース、音楽などを楽しむことができます。 唯一機に食わなかったのは、飛行機の現在地を示すマップの機能が切られていたこと。 映画なんかよりもマップのほうが僕にとっては大事なのになぁ〜と一人で愚痴っていました(笑)。

 全然関係ないのですが、やっぱりiPod Touchが欲しいなぁと思う今日この頃です(笑)。

 それではまた明日。


(つづく)