ラベル 豆知識 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 豆知識 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2008-02-20

ビクトリア491日目:やっぱり曲がる。



 今日は久しぶりにフライトは2本だけでした。 天気は相変わらず晴天でした。 朝は放射冷却の影響か、久しぶりに霜が降りました。

 1本目は先日ディスカバリーフライトをした、雨男と思われる男子生徒です。 今日は幸い晴れました(笑)。 この生徒、訓練費についてかなり心配らしく、ブリーフィングを始める前に今日の訓練費用はいくらになるかを聞いてきました。 お金のことが気になるのはよく分かるのですが、お金のことばかり心配していて訓練に身が入らないのでは困ります。 ざっくりとどんな感じになるかを説明してブリーフィングに入りました。 

 今日も新しいC-152のGYRNを使いました。 今日の写真はそのYRNのコクピットです。 ご覧の通り真っ赤です(笑)。 内装は他の152と殆ど同じなのですが、アームレストがあったり、灰皿があったり、荷物エリアには便利な箱のようなスペースがあったりして少しだけ違うところもあります。  

 前回この152を飛ばした時も少し右にロールする癖があるように感じたのですが、今日も同じように右にロールする傾向にありました。 もしかしたらなにか調整が必要なのかも知れません。 無線機の調子も悪かったので、フライト後にメカニックの人に報告しておきました。 「ちゃんとボリュームは上げたか?」とか、「スケルチはいじったか?」とか聞かれましたが、さすがの僕でもそれくらいは見落としていません(笑)。 ヘッドセットを変えても調子が悪かったので、おそらく無線機自体かジャックの接続かなにかが悪いんだと思います。 うちのメカニックは腕がいいのですぐになおると思います。

 2本目は60-day check rideでした。 おそらく50歳手前くらいの体格の良い男性でした。 手順もちゃんとしていたし、チェックもしっかりしていて、もちろん飛ばし方も特に大きなミスもなかったのでサーキットを3回ほど回って着陸しました。 

 昨日に引き続き、今日は別のヘッドセットを試してみました。 今日は教官のブラッドが使っているDavid ClarkのX-11というアクティブノイズキャンセレーションが付いたヘッドセットです。 ノイズキャンセレーションにはアクティブ(積極的)とパッシブ(受身的)の2種類があります。 アクティブは電子的に騒音を打ち消してノイズレベルを下げる仕組みで、殆どの場合は乾電池を数本使います。 一方、パッシブは電子的ではなく、物理的に騒音をシャットアウトします。 つまり、イヤーカップで耳をすっぽり覆って外から音が入ってこないようにする仕組みです。 最近のヘッドセットはアクティブの機能が発達していて、パッシブのほうはあまり気にされていないようです。 アクティブの良いところはパッシブのように物理的に騒音を遮断するわけではないので、強い力で頭を挟む必要がありません。 逆に悪いところは、バッテリーが切れてしまうとノイズキャンセレーションの力が急激に落ちてしまうところです。 パッシブの良いところはバッテリーが不要なところですが、アクティブと同じレベルの騒音シャットアウトをするにはある程度の力でヘッドセットを耳に押し付ける必要があるので締め付け感が強くなります。 また、耳とヘッドセットの間を埋めるためにジェルパッドを使ったりするので見た目のボリュームが大きく、重量も重くなります。 今日使ったX-11は軽くて締め付け感も弱く装用感は悪くないのですが、アクティブノイズキャンセレーションは思っていたよりもノイズをかき消してはくれませんでした。 バッテリーが弱っていたからかもしれないのでまた使わせてもらおうとは思っています。 次回は音響メーカーのボーズが作っているAviation Headset Xというヘッドセットを使わせてもらう予定です。

 明日はようやくお休みです。 天気はまたもや良いみたいなので明日もサイクリングに行こうかと思います。 あとは洗濯やアイロンがけ、買い物などをする予定です。 やっていることはほとんど主婦と同じです。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-18

ビクトリア489日目:Over-the-top。



 今日はフライト3本の予定でしたが、最初の1本目は低い雲の影響でキャンセルせざるを得ませんでした。 そのかわり、その生徒とは次回のレッスンのブリーフィングをやり、無線会話についてのブリーフィングをやりました。 だいぶできるようになってきているみたいなので、次回からは無線で話す機会をもっと増やしてあげようと思っています。
 
 驚かれる方もいるかも知れませんが、英語のネイティブスピーカーであっても航空無線で手こずる生徒は多いようです。 他の教官と話をしても、「○○君は腕は悪くないんだけど、無線がね〜」ということをよく耳にします。 ネイティブなんだから、最悪の場合は普通に会話すればいいんじゃないの?とも思いますが、そういうわけにもいきません(笑)。

 2本目はCPL訓練を最近始めた生徒と飛びました。 この生徒、とにかくよくしゃべります(笑)。 彼と飛ぶのは今日が2回目だったのですが、ユーモラスなのは悪くないですが、しゃべり過ぎは困ります。 かといって黙れというのも悪いので、なんとな〜く、「それじゃレッスンに集中して」といって話をさせないようにしています(笑)。 今日は空港上空には低い雲があったのですが、ローカルウエストは悪くないという話を他の教官から聞いたのでいつもの訓練空域に向かいました。 最初は1000ftで飛んでいましたが、雲の切れ間を見つけて2500ftまで上がりました。 今日は雲の上に出て計器飛行の練習をしました。 CPL免許を取得すると自動的にVFR Over-the-topという、ある一定の条件をクリアすれば雲の上を飛ぶことができる権限が与えられます。 今日はまさにそういう感じでフライトをしました。 今日はちょっと長めのフライトになりました。 計器飛行の練習が終わってからスピン(きりもみ落下)からのリカバリーの練習を数回しました。 生徒は楽しんでやっていましたが、あくまでも安全のためという名目でやっています。 訓練ではいろんなマニューバーをやりますが、その中でもスピンリカバリーは一番ドラマチックな動きをするのでスピンを楽しむ生徒は多いです。 しかし、一歩間違えば命を落としかねない危険なマニューバーです。 遊びのためにやるのではなく、あくまでも安全のため、万が一のために備えてやるということをよく理解しておかなければいけません。 楽しいのはよく分かりますけどね(笑)。

 3本目はディスカバリーフライトでした。 今までに2回フライトを延期してきた雨男な人でしたが、今日はようやく晴天に恵まれました。 ビクトリアの上空を2周回ほどしてもどってきました。 「初めてのフライトなんだから僕がやることを見ながら、あとは外の景色を楽しんでいいよ」といったのですが、飛行機の操縦やシステムにかなり興味があるのか、あれこれと質問をしてきました。 質問は大いに結構なのですが、フライトの一番忙しい時(無線会話をしているときやアプローチを開始するとき)に話し始められたのでちょっと困りました(笑)。 この人は今日から僕の生徒になり、火曜日からフライトトレーニングを開始します。 また生徒が増えました。 うれしいことです。

 明日も3本フライトの予定です。 良いペースで飛べているのでうれしいです。 明日も天気はいいようなので楽しみです。

 今日は天気が良く、気温もそこそこ上がってきて、街では半袖の人がいたり、オープンカーは幌やトップカバーを外して気持ち良さそうに走っていました。 それを見ていたらどうしても自転車に乗らなければいけない!という強迫観念に襲われ、仕事の後に1時間だけサイクリングに出かけました。 

 今日の写真はビクトリア空港にあるヘリコプター運行会社VIHのエプロンで見かけたヘリです。 登録番号を調べてみたらアメリカのポートランドにある病院が運行しているヘリのようです。 どおりで機体の横側には「Life Flight Network」とペイントされているわけです。 患者でも運んできたのか、それともメンテナンスのためにビクトリアまで来たのかはわかりません。 ビクトリア空港にはヘリコプターもよく飛んできます。 このヘリの垂直尾翼にはかわいいバラの絵がペイントされていました。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-16

ビクトリア487日目:Peace of mind。



 今日は朝から雲が低く雨が降っていました。 今日の予定はフライト3本となっていましたが、結局すべてキャンセルとなりました。 そのうちの1本はディスカバリーフライトで、フライトに連れて行く予定だった人は先週も天気が悪くてキャンセルになっていた男の子です。 よほどの雨男なんでしょう・・・(笑)。 幸い週間天気予報では日曜日は天気が良いようなので、日曜日にフライトを予約し直しました。 

 今日はナイトフライトのためのカリキュラムを考えてみました。 ナイトフライトは計器飛行(IFRではなく、あくまでもVFR下での計器を使った飛行です)がPPLのときの時間を含めて計10時間、さらに5時間の夜間同乗訓練、5時間の単独飛行訓練が必要です。 フライトテストはなく、教官が生徒の操縦技術に問題が無いと判断したらナイトレーティングに推薦をし、諸条件をすべてクリアしていればライセンス発行手数料を支払ってレーティングが発行されるという仕組みです。 計器飛行の訓練にはPPLの訓練で行った計器飛行の復習や、PPLではあまり時間をかけなかったVORやADF、GPSといったナビゲーションの基本的なやり方などを教えます。 Transport Canadaが発行しているFlight Instructor Guideというガイドラインにはナイトフライトではどういう内容をカバーすべきかは書いてあるのですが、比較的曖昧です。 どういう順番で教えていけば効率がよくて生徒のためになるかを考えて自分なりの教える順番を考えてみました。 早速今担当している生徒達で試してみようと思います。 

 今日はクラブでの用事がすべて終わった後にビクトリアの電気屋に行って、写真の通り外付けハードディスク(HDD)を購入してきました。 このブログを去年から読んでくださっている方ならご存知のとおり、昨年の、しかもフライトテストの直前あたりで僕のマックのハードディスクがクラッシュして大切なデータを失いました。 それ以来バックアップ用にハードディスクを購入する必要性を感じていたのですが、日本ではデジカメなどの購入にマイルをすべて使ってしまったのでHDDを購入するのが今日になってしまいました。 早速ハードをバックアップしました。 このHDD、セールをしていてかなり格安で買えたのでラッキーでした(嬉)。 ポルシェデザインという会社がデザインしたHDDで、きれいな見た目です。 名前のとおり、車のポルシェの子会社だそうです。

 明日は天気は回復の方向にあるようなのでうれしいです。 明日はフライトが4本入っています。 明日も頑張ります。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-11

ビクトリア482日目:ウィンドシェア。



 今日はフライトの予約が朝から5本入っていたので大忙しの1日になりました。 天気は昨日よりはマシですが、それでもやはり風は強めでした。

 1本目はPPLの生徒。 僕が一から教えている生徒です。 今日はスローフライトの練習をしました。 訓練空域は山を超えて吹き下ろしてくる風によって荒れ気味でした。 それでもなんとか飛べる感じのコンディションだったので訓練をしました。 生徒にやらせることを少しずつ少しずつ増やしていっています。 ウォークアラウンドも一人でやらせるようになりました。 まだ慣れていないのか、それとも単純にスローな子なのかわかりませんが、ウォークアラウンドに30分近くもかかっている状態です(CPLの生徒なら念入りにやっても10分もかからないはずです)。 近くにいると甘えてしまうだろうし、僕もすぐに手を貸してしまいそうなので、なるべく遠くから見守っていました。 少しずつ慣れていってもらえればうれしいところです。

 2本目もPPLの生徒。 今度は他の教官の代わりのレッスンでした。 この辺りから風が急に酷くなり、タービュランスがものすごくなりました。 今日は上昇・下降の練習でしたが、高度やエアスピードを保つのが難しいほど揺れました。 途中で生徒が「酔ったみたい・・・」というので、即刻訓練を中止して、僕の操縦で空港に戻りました。 すぐに空気孔を開け、冷たい風を取り込み、なるべく揺れないように慎重に操縦しました。 なるべく気分が悪いことを忘れるように、「んで、どこに住んでるの?」とか、「大学ではなにを勉強しているの?」という話をして気を紛らわせました。 ヒーターを切っているので僕は寒くて寒くて仕方なかったのですが、吐かれるよりはマシかなと思って我慢しました(笑)。 念のためエチケット袋も渡しておきましたが、幸い出番はありませんでした。

 このフライトからの帰り道、滑走路09にアプローチしようとしたのですが、上昇気流がものすごく、全然降下できませんでした。 エンジンはアイドル、フラップ10度、エアスピードは70ktとごくごく普通の降下の手順なのですが、これではどんどん上昇してしまいます。 スリップを思いっきり入れてもだめ。 結局オーバーシュート(着陸やり直し)しました。 ちょうどそのときサーキットにはチーフフライトインストラクターのグラムがクラブの新しいセスナ152のテストフライトのために飛んでいました。 グラムが滑走路の変更をリクエストし、僕はグラムに続く形で空港上空を通過して滑走路27のダウンウィンドに入りました。 ファイナルアプローチを開始する直前、シドニーの町の上にさしかかったあたりでウィンドシェア・タービュランスに遭いました。 ウィンドシェアというのは、突然風向きが変わったりする現象のことです。 水平に飛んでいたのに、ほんの一瞬の間に60度のバンク、急激なノーズダウンの姿勢に陥りました(汗)。 すぐに姿勢を戻し、パワーを足してことなきを得ましたが、あんなに酷いウィンドシェアに1000ft以下で遭うとは予想もしていなかったので、かなり焦りました(笑)。 結局、風向きはめまぐるしく変わり、テールウィンドの中をいつもより速めのエアスピードで進入し、無事着陸しました。 この着陸が今まで飛んで来た中で一番難しい着陸だったように思います。 安全に戻って来れて安心しました。

 3本目と4本目はどちらもPPLの生徒で、風が収まらなかったのでどちらもキャンセルになりました。 チーフの指示で風が収まるまではクラブ機のフライトは一時禁止になりました。

 夜になって5本目のフライトにいきました。 風は収まっていたので問題ありませんでした。 今日もインド人の生徒と飛びました。 天気は問題なかったのですが、生徒のパフォーマンスが今ひとつでした。 根気強くつき合うしかないと思っています。

 今日はフライトがキャンセルになって時間ができたときにセスナ172に搭載されているGPSを取り外し、ドッキングステーションにつなげてGPSの使い方の基礎を勉強しました。 今日の写真はそのGPSです。 約10年ほど前のモデルらしいのですが、基本的な使い方はどれも同じです。 マニュアルを読むだけではやはり使い方をマスターできないので、今日は実際にGPSを触ってルートの作成やwaypointの追加・削除、Direct-to機能、フライトプランの作成などの手順を勉強しました。 これでようやく生徒に教えるのに必要な基礎知識ができたと思います。 

 フライトの合間に時間があったので、昨日ウェブで見つけたベースメントスイートを見に行ってきました。 僕が住んでいる半島の最北端にあるベースメントスイートで、オーシャンビューで素敵でしたが、料理をちゃんとできるキッチンがなく、洗濯設備もなかったので諦めました。 場所、大家さん、そして家賃はよかったんですけどね〜。 部屋探しはまだまだ続きます(笑)。

 明日は3本のフライトがあります。 明日こそは穏やかな気流になってもらいたいものです。 そうでないとPPLの生徒には厳しいコンディションになってしまいますので。

 ではまた明日。


(つづく) 

2008-02-10

ビクトリア481日目:天気予報。



 今日は朝から1000フィート以下に雲が多く存在していて、霧雨や霧の影響もあってフライトできるコンディションではありませんでした。 そのため、朝のフライトをまずキャンセルしました。 その後天気は幾分回復しましたが、今日のフライトのうちの2本はビクトリア上空を飛ぶディスカバリーフライトで、そのために必要な高度が稼げないような天気だったのでそれらは来週に延期しました。 最後の1本も天気予報とかなり長い間にらめっこをした結果キャンセルしました。 結局今日はフライトはなしの1日になりました。 その代わり、無線の練習のために必要な資料を作ったり、GPSの使い方を教えるためのインストラクターガイドと呼ばれる運輸省が発行している書類に目を通したりしました。 

 ここ数日天気はあまり良くなく、天気予報を解読したり天気の移り変わりのトレンドを読み取るのがとても難しい日が続いています。 ビクトリアでのフライトには通常ビクトリア(CYYJ)、ナナイモ(CYCD)、ビクトリアハーバー(CYWH)のMETAR(メター)と呼ばれる航空天気観測やTAF(タフ)という航空天気予報を見て訓練空域の天気を判断します。 天気はこの地域では殆どの場合が南西の方角から山を超えてビクトリア方面に流れ込んできますので、ナナイモ(ビクトリアの西)の天気を見れば訓練空域の天気はだいたい想像がつきます。 もし同日の早い時間に他の教官やパイロットが訓練空域に出かけていた場合にはそういうった人たちに直接天気の具合を聞いて参考にします。 今日のように低い高度のいたるところに雲が点在していて、さらに一時的にVFR以下の天気が予報されているときのような場合にはとても気を使います。 僕が一人で飛んでいるのであれば、最悪の場合は海面すれすれで飛んで帰って来てもいいでしょうし、他の空港に着陸して天気の回復を待ってもいいと思います。 しかし、生徒をつれて飛んでいる場合にはなるべくそういうことはしたくないですし、悪い手本を示すのも避けたいところです。 こんな理由から天気に関してはかなり保守的な見方になってしまっているように思います。 これからいろんな天気での訓練フライトを経験すればもう少し天気を読む力も養われるんではないかとは思います。 あと、フライトするかどうかの判断は一緒に飛ぶ生徒の訓練の進み具合にも左右されます。 もうすぐCPLのフライトテストというような生徒であればよほどのことが無い限り飛んで行くと思います。 でも、PPLを始めたばかりの生徒は悪天候の中でのフライトに慣れていないですし、そういうコンディションで飛ぶとすぐに集中力を欠いてしまう傾向にあるようです。 ですので、やっぱりある程度天気が良いときに飛ばないと効率のよい訓練はできないと考えています。 クラブにいるときにはベテランの教官達に天気のことなどいろんなことについて質問しています。 いろんな話を聞いて自分の経験値の足しにできればと思っています。

 明日は初めて1日に5本のフライトをこなすことになっています。 帰ってくるころにはふらふらになっていると思います(笑)。

 今日の写真はトリムホイールです。 飛行中に飛行姿勢を保つために操縦桿をひっぱったり、時には押したりしますが、そういう操縦桿の圧力を軽減するためにこの車輪を回します。 これを回すと水平尾翼についた板が上がったり下がったりして、飛行機の姿勢を保つ手助けをしてくれます。 これをしないと水平飛行をするのは難しいですし、ずっと圧力と戦うことになるので腕が疲れてしまいます。 怠け者の味方、それがこのトリムです(笑)。 訓練を始めたばかりの生徒が苦戦するのがこのトリムホイールの使い方です。 中にはこれを全然使わずに飛ぼうとする生徒もいます。 これをちゃんと使えるようにならないといつまでたっても一定の高度とスピードで飛行機をコントロールすることができません。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-08

ビクトリア479日目:揺れ。



 今朝はラインクルーの手伝いで朝7時からクラブに行きました。 今日は天気は悪くはないのですが、強風警報がまたまた発令されていて、風がとても強い一日でした。 朝8時からフライトが数本予約されていましたが、殆どが出発を遅らせたかキャンセルしていました。

 午前10時から僕の今日のフライトが始まりました。 1本目はインド人の学生。 VORを使ってのナビゲーションの最終段階をやりました。 タービュランスの影響で高度を保つのがなかなか大変な中、そこそこ上手にできていたと思います。 今日はいつもとは違ってソルトスプリング島のガンジース周辺を飛び、そこから空港に戻ってきました。 いつもとは違うアライバルポイントを飛ぶのも良い経験になると思ってそうしました。

 1本目のフライトの後、昨日作っておいたおにぎりを食べました。 今日はお昼休みがちゃんとありました。

 2本目のフライトもインド人の学生。 彼はもう間もなくCPLのフライトテストなのでアッパーエアワークを中心に練習したいということでしたが、風とタービュランスの影響で高度を下げる練習は今日は危険と判断したので、代わりにサーキットをやりました。 Power-off 180 accuracyというエクササイズです。 風が最高30ノットまで出ていて、サーキット内でもかなりのタービュランスがあって大変でしたが、上手にコントロールできていたと思います。 向かい風が強いと下降する角度が普段よりも急になり、そのおかげで飛行機が地上のどこに到達するかを判断するのが難しくなります(通常よりも滑空距離が短くなります)。 また、風が強いとフラップの使用を制限せざるを得ないので、高度を落とすのは主にスリップというテクニックを使うことになります。 今日はその他の高度を落とす隠れテクニックをいくつか教え、サーキットを1.5時間やりました。 最初はタービュランスで飛行機が振り回されていて少し心地悪い感じではありましたが、10分もすると体がなれ、今度はタービュランスがないと退屈してしまいます(笑)。 慣れってすごいですね。

 3本目のフライトはPPLに取り組んでいる学生。 風が強かったのでIllusion created by drift(風に飛行機が押し流されることによって生じる幻覚)というエクササイズをやりました。 ところが、この学生は揺れなどに遭遇するとすぐに集中力を失ってしまうようです。 普段のスムーズなコンディションであればちゃんとできていることも少しの揺れに遭遇するとできなくなってしまいます。 まだ飛行時間が20時間程度と少ないので仕方ないようには思いますが、これには彼の性格も少なからず影響しているように思います。 これからもしっかりモニターしていかないといけないなぁと思っています。 無線の手順もぎこちなく、いわなければいけないことをしっかりと理解していないようです。 彼のために今夜、無線の手順をまとめたプリントを完成させました。 以前から取り組んでいたものですが、ようやくまとめました。 これを彼に渡してしっかりと自習してもらおうと思います。 

 明日もフライトが3本入っています。 忙しいのはありがたいことです。 夕方からはCPLのグランドスクールで航空法を教えます。 今期のCPLグランドスクールは明日から、僕のレクチャーから始まります。 僕なんかのレクチャーで始まるのがなんとなく申し訳ないです(笑)。 クイズもスライドも準備万端です。 なんとか間に合いました(汗)。

 今日の写真はクラブの横のトランスポートカナダのオフィス前の旗です。 風が強かったのがわかるかと思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-02-01

ビクトリア472日目:121.9MHz。



 今日はフライトがない予定だったので、午前中にクラブに行って、明日以降のフライトのための勉強をしました。 これからすぐにナイトフライトをやる生徒が一人いるので、そのために必要な訓練の内容をリビューしました。 あと、訓練を始めたばかりの生徒の訓練の進め方や、次にやらなければいけない内容を確認しました。 ラウンジで勉強をしていたら、「もう教官の資格を取ったんだろ? まだ勉強するのか?」と冷やかされました。 まだまだ勉強しますよ〜〜! 勉強していないと不安になりますから(笑)。

 明日のフライトの準備もできたし、家に戻って昼ご飯を食べてグランドスクールの準備をしようと思ったら携帯がなりました。 電話の相手は同僚の教官マイク。 ラウンジから外を見ながら電話をしていたら、電話をかけているマイクがすぐ外にいました。 「今から生徒と飛びに行かなきゃいけないんだけど、次のフライトまでに戻れそうにないから、代わりに次のフライトを飛んで来てくれない?」と頼まれました。 もちろん答えはYESで、すぐにその生徒のPTRを見て、今までなにをしてきたかを確認しました。 ソロに出る直前のようで、サーキットの練習をしてほしいということでした。 フライトまでは1時間ほどあったので、家に戻ってサンドイッチを食べ、またクラブに戻りました。

 今日の生徒はケベックのフランス語圏から来た生徒でした。 英語を聞いているとフランス人の英語のように独特のアクセントがあります。 一番わかりやすい特徴は「H」の音を発音しないことでしょう。 「Holding short(ホールディングショート)」が「Olding short(オールディングショート)」となっていました。 面白いですね。 

 フライトの準備をし、簡単にブリーフィングをして飛行機に乗り込みました。 タクシー許可をもらうためにいつもならクリアランスデリバリーという周波数に無線で呼びかけますが、今日はクリアランスは閉じていたので、代わりにグランド(121.9MHz)にコールしました。 ところが、何度コールしても返答がありません。 「無線機の故障か?」と思い、とりあえずフライングクラブの周波数にコールして無線の聞こえ方チェックをお願いしました。 すると「ちゃんと聞こえるよ」という返事が。 ATISもちゃんと聞こえているし、おかしいな〜と思い、あえて閉じているクリアランスデリバリーにコールしてみました。 すると、「今グランドの周波数がブロックされているから、このままこの周波数で交信してください」と言われました。 管制官の話では、管制塔の下あたりで作業していた飛行機からの電波が121.9MHzを妨害しているようだということでした。 おかげで地上にいる飛行機はすべて停まったまま(移動許可がもらえないから)。 燃料トラックも停まったまま。 着陸してきたエアカナダジャズのCRJも誘導路で停まったままでした。 そのときタクシーで来ていたのは僕たちだけ(笑)。 おかげですいすいと楽にタクシーさせてもらいました。

 フライトそのものは上手に飛んでいました。 高度が上下したり、サーキットがきれいな長方形を描けていなかったりしましたが、どうしてそうなるかの理由がちゃんとわかったので、それを指摘したらかなりマシになりました。 今日は風が18ktと結構強めでしたが、風向は問題なかったのでちゃんとした訓練ができました。 この生徒は僕の教え方とは違う教え方を受けていたようで、タッチアンドゴーの際の手順がちょっと違っていました。 それは後から彼の担当教官と話をしてわかりました。 教官によって教え方が微妙に違うので、できれば一人の教官とずっと飛んだ方が効率は良いように思います。 いつもそういうわけにはいきませんけどね。

 今日の写真は昨日買った水筒(左)と今まで使っていたプラスチック製の水筒(右)です。 今日クラブに持って行ったら教官連中の注目の的になりました。 チーフが冗談で、「赤ちゃんの哺乳瓶みたいな飲み口にできたらかっこいいのになぁ〜!」と言っていましたが、実はこのボトルのメーカーはオプションのアクセサリーでそういうのを作っているみたいです(笑)。 

 明日はフライトが2本入っています。 明日も頑張るぞ〜。

 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-08

ビクトリア449日目:パッキング終了。



 今日は午前中に洗濯をして、日本に帰るための準備をしました。 今朝になって、今までずっとベッドの下に片付けておいたバックパックを取り出したら、ホコリにまみれていました。 よく考えたら、最後にこのバックパックを使ったのは2006年の年末にアメリカに行ったときです。 それ以来ずっとベッドの下にほったらかしにしておいたので、えらい状態でした。 
 
 いつもパッキングをすると、あれもこれもと余計なものを入れてしまいます。 今回は本当に必要なものだけを入れました。 実家に戻れば少しは服がおいてあるからそんなにたくさん持って帰る必要もないと思ってのことです。 

 午後からはクラブに行き、マイクとセスナ172Rのチェックアウトフライトに行ってきました。 この172Rは「wet wing」と呼ばれ、燃料が翼の中に直に入っています。 他の172や152は翼の中に燃料タンクが入っていて、その中に燃料が入っています。 なんでも、このウェットウィングを採用した当初は、構造上の理由で翼の中にある不純物が見つけにくかったらしく、それが原因で事故が起きたそうです。 裁判沙汰などに今後ならないようにと、不純物を確認するための「ドレイン」と呼ばれる燃料のサンプルをとる穴が翼の下と胴体の下に計13個もあります(笑)。 他の172や152には基本的に3つしかドレインはありません。 ウォークアラウンドではこの穴すべてから燃料を少量取って、燃料の色や不純物の有無を確認します。

 今日はビクトリアを離陸して、ローカルエリアでスローフライトやストール、スティープターンを少しやり、その後でダンカン空港に行ってサーキットをやりました。 最初の着陸ではおそらく3回くらい接地したと思います。 機体の重さや操縦の感覚、フレアのタイミングなどがうまくいかなかったので、バウンスしました(笑)。 あんなにひどい着陸はかなり久しぶりでした。 ちょっとショック・・・(笑)。 途中でマイクと操縦を交代し、マイクも練習をしました。 二人で1時間ちょっとの楽しいフライトができました。 

 今日の写真が172Rのコクピットの写真です。 写真の真ん中の上のほうにアナウンシエーターパネルが見えます。 ここに警告メッセージがでます。 今日は「fuel low」という警告が出ていました(実際には燃料は十分あったのですが)。 とても快適で、静かで、速く飛べる良い飛行機だと思いましたが、操縦桿は他の172よりもかなり重く感じました。 減速させるのも結構大変だと感じました。 燃料のブーストポンプを使ってプライムしたりする独特の手順でしたが、予想したよりも簡単でした。 最後の着陸はまあまあうまくできたので、あと1,2回乗れば慣れると思います。 計器もラジオもきれいだし、少しだけプロフェッショナルパイロットになったような錯覚に陥りました(笑)。

 さて、明日は午前7時のフェリーでビクトリアを後にします。 午後1時半発のエアカナダで日本に帰ります。 日本にいる間はあまりブログを更新できないかもしれませんが、できる限り時間があるときに更新しようと思います。

 それではまた。



(つづく)

2008-01-06

ビクトリア447日目:初出勤。



 今日、初めて制服を着てクラブに出勤しました。 実に約1年3ヶ月ぶりにネクタイをしめました。 ネクタイをすると気分が引き締まるので元々ネクタイをするのは嫌いではありません。 クラブに支給されたネクタイはクリップでぱちっ!と留める簡単なやつです(笑)。 クラブの教官の制服は、濃紺のシャツに黒(または濃紺)のネクタイとなっています。 なぜこの色の組み合わせになったかには諸説あるそうですが、このシャツになる前はポロシャツだったそうです。 それから比べればだいぶプロフェッショナルに見えるのではないかと思います。 パイロットシャツというと必ず肩に肩章(と呼ぶんでしょうか)がついています。 ここに何本線があるかで副操縦士(3本線)なのか機長(4本線)なのかが分かるようになっています(この他、色も関係があるそうです)。 僕のシャツにも肩章をつけるためのフラップはついていますが、特に線はありません! ズボンはジーンズ以外であれば何を着てもよいことになっています。 僕はなるべく綺麗めなチノパンを履くことにしました。 日本に帰ったら仕事着に出来る服を入手しなきゃいけないなといろいろ考えています。
 
 今日は昨日の書き込みに書いたとおり、セスナ172R型機のチェックアウトのための小テストをやりました。 他の172や152とは微妙にスピードの数値が異なります。 3種類の飛行機のスピードの規定値を全て覚えるのは結構大変です(笑)。 絶対に知っておかなければいけないのは失速速度やBest rate/angle of climbのスピードなどです。 172NやPのスピードとほぼ同じですが、微妙に違うところがあります。 一番違うのはエンジンRPMの設定だと思います。 172NやPでは2,300回転/分付近で巡航しますが、172Rでは2100回転/分ほどで巡航します。 それでいて巡航速度は他の172よりも速いそうです。 3つの車輪がすべてウィールパンツというカバーで覆われているので、それだけでスピードが数ノット速くなります。

 172Rにはアナウンシエーターパネルというパネルがあって、燃料ポンプやバキュームポンプといった主要コンポーネントに異常が生じるとパネルにカラフルな警告灯が表示され、パイロットの注意を引く仕組みになっています。 また、オートパイロット機能が備わっているので、手を離しても同じ方角に飛行機が自動で飛ぶようになっています。 こういう点がたとえセスナ172であっても最近の旅客機に少しだけ似ていて、パイロットの興味をおおいにそそってくれます。

 さ〜飛ばしに行こう!と思ったら、誰かがオンラインで172Rを予約してしまったので、結局今日は飛ばさずに終わりました(笑)。 ということで、明日のチーフとのオリエンテーションが終わってから飛ばすか、または日本から戻って来てから飛ばすことになりそうです。 

 今日の写真は僕が2006年の10月15日に日本を発った時に乗って来たエアカナダのボーイング767型機です。 今回も767のようです。 まったく同じ機体になる確立は1/31のようです。 席はもちろん窓側です(笑)。 残念ながらエンジンの後ろ側の席なので、若干エンジン音でうるさいとは思いますが、中央席よりはましかなと思っています。

 明日はクラブでチーフから書類や様々な手続きなどについてのオリエンテーションを受けてきます。 それが終わったらそろそろ帰国の準備を始めます。 

 ではまた明日。


(つづく)

2008-01-05

ビクトリア446日目:療養中。




 ビザの件が解決したと思ったら、とたんに体調を崩しました(笑)。 とはいえ、喉が少しだけ痛むのと、鼻が詰まっているくらいのもんです。 日本には這ってでも帰りますから、日本の皆様ご安心を(笑)。

 ここ最近、強風警報が発令されることがとても多いです。 僕はメールを環境庁のサービスに登録してあるので、警報が発令されるとすぐにメールが届くようになっています。 今日もその警報関係のメールがたくさん届きました。 ほとんどはバンクーバー島の最北端あたりで風が風速100キロ/時くらいになっているというものが多いです。 僕はいったことがないですが、この島の端は結構天気がめまぐるしく変わるエリアのようです。 今日は一日中風が強くて、夕方でガストが28ノットほど出ていました。 これを秒速に直すと、秒速14メートルくらいになるかと思います(間違ってたらごめんなさい)。 ノットで言われてもあんまりしっくりきませんが、秒速14メートルとなると結構強い風だというのが分かってもらえるかと思います。 

 どうやらかなり勢力の強い低気圧が近くにあるようで、今日ATISを聞いてみたら、「Altimeter 28.67. I say again, 28.67」と録音されていました。 28.67という数字は気圧の高さを表す数字ですが、普段は29台から30台が多いです。 28台まで落ちたのは初めて見たかも知れません。 ヘクトパスカルに直すと970ヘクトパスカルとなりますから、結構な勢力であることがわかると思います。 「I say again, 28.67」というのが面白いな〜と思いました。 普段はこんなフレーズはATISには録音されませんから。 28.67と聞いてパイロットが「29.67の間違いだろう?」と勘違いしないようにするために強調したのだと思います。 29.67と28.67では高度計に気圧をそれぞれセットすると1,000 ftの誤差が発生してしまいます。 

 明日も予報では風が強い一日になるようのでどうなるかわかりませんが、予定ではマイクとセスナ172Rのチェックアウトライド兼スキルアップフライトに出かける予定です。 セスナ172Rはクラブ所有の他のセスナ172型機(NとP)とは少し仕組みが違います。 1990年代後期に製造された172Rは、1970年代後半から80年代に製造されたNやPよりも計器類は綺麗だし、シートもふかふかだし、シートベルトも車のシートベルトみたいなリール式のものが付いています。 エンジンがフュールインジェクションタイプで、キャブ仕様ではないのがもっとも大きな違いです。 172Rはレンタル代がNやPよりも1時間あたり10ドルほど高いし、教官になれば無料でチェックアウトさせてくれるというのを聞いていたので、今まで一度も飛ばす機会がありませんでした。 教官になったからにはクラブの飛行機はすべて飛ばせないといけないので、そのためのチェックアウトフライトをする予定です。 チェックアウトをうけるには簡単な筆記試験を受ける必要もあります。 クイズ程度なので簡単ですが、それでもちょっとだけ勉強しなければいけません。 まずはそれを朝に済ませようと思っています。 明日からはいよいよ制服を着てクラブに出かけます。 初出勤という感じです。

 今日の写真はターン中の1枚です。 明日もこんな感じでぐるぐる回ります。 この写真ではバンク角は45度よりもちょっと浅いかなという感じに見えますね。

 ではまた明日。


(つづく)

2007-12-02

ビクトリア412日目:Fight to Live。



 今日は朝から雪が降りました。 それも一時吹雪くような感じでした。 でも、積もるというほどまではいきませんでした。 それでも車の運転はかなり慎重にやりました。 1カ所だけ路面が凍結していてちょっとだけ怖いところがありましたが、他はほとんど問題なく走れました。
 今日の午後1時からクラブのメンバーラウンジで「Down but Not Out」というタイトルのセミナーが行われました。 ゲストスピーカーはビクトリアにあるJoint Rescue Coordination Centreというところの司令官と、実際の救助探索を行う救助隊の隊員の方でした。 はじめの1時間は飛行機が墜落してから救助隊が出動するまでのSearch and Rescue (SAR)の流れが説明されました。 その後、実際に飛行機の墜落現場の写真や探索オペレーション用のチャートの写真などを交えて探索のやり方などについての説明がありました。 先月、本土のレベルストーク空港から飛び立ち、バンクーバー島のクオリカンビーチまで向かっていたセスナ182がフライトの途中で行方不明になった事故がありました。 今日はその話を交えながら、実際のオペレーションについての話がありました。 普段聞ける内容ではないのでとても興味深かったです。 遭難救助に使われるバッファローやオーロラという飛行機についての話もありました。 
 SARの話の後は不時着の際のサバイバルテクニックについての話がありました。 面白かったのは不時着するときにやるべきポーズの話でした。 飛行訓練では、「不時着をする前にはMayday callをして、passenger briefingをして、engine shut-downをして、着陸」というふうに地面まで飛行機を安全に下ろす方法を学びます。 ですが、実際に接地してから飛行機が停まるまで、そしてそこからのサバイバル技術については一切教えてもらうことはありません。 今日の講習ではその「不時着の前と後」のことがとても細かく、専門的な知識も交えて話されました。 意外だったのは、接地直前には手を操縦桿やスロットルなどから離し、足はラダーペダルから離すべきというアドバイスでした。 左手を右肩の首の根元に、右手を左肩の首の根元に当て、腕の交差部分になるべく深く顔を埋めるのが良いそうです。 こうすることで目、心臓、肺などの大事な器官を守ることができ、クラッシュ後に生還する確率が格段にあがるそうです。 また、足は着陸の衝撃でラダーペダルと干渉して骨や筋肉組織がえらいことになることがあるそうです。 そのため、接地する寸前に足はペダルから離し、膝の真下あたりまでかかとを引き、両方のかかとをくっつけて膝の下で三角形を作るのが良いそうです。 これをやらないと体は大丈夫でも足がダメになってコクピットから抜け出せなくなってしまうそうです。 不時着後にやらなければいけない大切なことはたくさんありますが、「決してあきらめないこと」が一番大事なんだそうです。 「生きたい」と強く思うことで生還するためのエネルギーがわいてきて、心理的にも効果があるそうです。 「もうだめだ」と思うとやはりそこで終わってしまうそうです。 
 こんな話の他には救助隊が助けにくるまでにやるべきことなどの話や、フライトに行く時に持っていくべきものについての話がありました。 年中いつでもゴアテックスなどでできたジャケットを持っていくこと(いざというときにもっとも身近なシェルターになります)、ナイフなどの万能ツールをポケットに忍ばせておくこと(いろいろ便利です!)、火をおこすのに必要な防水・防風マッチ、および着火材のようなものなどをベストのポケットに忍ばせておくことなど、どれもとても興味深い内容でした。 僕もちょっと考えなければいけないなと思いました。 とりあえず万能ナイフでも携帯するようにしようかと思います。

 明日はクラブに行ってグランドスクールのプレゼンのリハーサルをし、配布資料を印刷しようと思っています。 

 今日の写真はセミナーが始まる前の様子です。 今日はセミナーの合間にくじ引きが行われ、クラブ提供のセスナのマグカップやバッグ、Vancouver Island Helicopter提供の帽子やペンなどの景品が配られました。 僕は運良く帽子が当たりました(笑)。 他にもクラブから軽食やスナック、ソフトドリンクが無料で振る舞われたりしました。 こういう楽しくて役立つ社交的な場が提供できるのがフライングクラブの強みだと思います。

 ではまた明日。


(つづく)
 

2007-12-01

ビクトリア411日目:図画工作。



 今日は午前中バイトに行ってきました。 今朝は車のガラスがめちゃくちゃ凍り付いていました。 最低気温はマイナス3度ということで、いろんなところで凍結が見られました。 飛行機も例外ではありません。 昨晩ナイトフライトをしたと思われるセスナ152が1機、ランプに取り残されていました。 案の定、翼をはじめ、機体のあらゆるところが凍結していました。 まずはハンガーの中の飛行機をすべて外に出し、それからその凍結があった飛行機をハンガーに入れ、氷を融かすde-icing fluidという液体を翼などに吹きかけて氷を溶かしました。 凍結した状態で飛行機を飛ばすことは航空力学上の理由でとても危険です。 さらに、氷を融かさずにフライトすると航空法違反にもなります。 安全のための法律だと思います。 凍結がある飛行機をハンガーに入れると、ハンガー内は外よりも気温が高いし風がないのであっという間に氷は融けてしまいます。 そうしている間に、ほんの30分前に外に出した飛行機の翼にはうっすらと氷の膜が張り始めるではないですか。 まさにいたちごっこ状態です(笑)。 今日はたくさんの飛行機にde-icing fluidをかけました。 ただでさえ天気がよくてフライトの数が多くて忙しいかったので参りました(笑)。
 今日のバイト中、アシスタントチーフのマーセルが現れて、「お願いがあるんだけど」と言ってきました。 彼がこのフレーズを言うときはだいたい無理難題を課してくるときです(笑)。 明日、明後日にビクトリアでは最高25cmの積雪が予想されています。 そのため、余っている木材で雪かき用の簡易ショベル(スコップ)を作れというのです。 簡単な図を紙に書いてもらいましたが、聞いたことがない言葉がぽんぽんと出てくるのでちょっと戸惑ってしまいました。 幸い、去年だれかが作ったショベルがあったので、それを参考に道具部屋に籠って作ってみました。 糸ノコとのこぎりで材木を切り、ねじで固定し、テープを巻いて出来上がりです。 予想よりも上手にできましたが、果たして雪に耐えれるかどうかは分かりません(笑)。 とりあえずはマーセルに合格点をもらったのでよかったです。 あとはトラクターの先端にこれまた鉄製の大きなショベルを取り付け、プラウワーという路面の雪を吹き飛ばすローラーみたいなのの試運転もし、これで雪対策はばっちりのはずです。 果たしてどれくらいの雪が降るのか。 楽しみです。 ちなみに積雪警報が発令されています。
 バイトの後でサイクリングに行ってきました。 体は疲れていましたが、1時間だけLSDの心拍で走ってきました。 ちょうど20キロ走りました。 心拍を固定して走るので全然スピードが出せません。 これが運動を続けて体が慣れてくると同じ心拍数でも速い速度(高い負荷)で走れるようになります。 っというのが理論上の話です(笑)。

 明日はクラブで「Down But Not Out」というタイトルの講演会があります。 Downは墜落、Outは死亡ということです。 「墜落しても死なない」というのが和訳になるでしょうか。 航空救助隊の現役隊員がカナダでの探索救助の現状やサバイバルテクニックなどを教えてくれるそうです。 明日はその講演を聞いてこようと思っています。 ビデオに録画できないか試そうかと思っています。 あとはグランドスクールの配布資料も作らなければいけません。 あっという間に明日から12月です。 あんまり時間がありません。

 今日の写真はいつも空港に停まっているピューロレーターという物流会社のボーイング727です。 いつもはピューロレーターのロゴのペイントなのですが、おとといだけ真っ白のペイントになっていました。 新しい塗装を施すための下地かも知れません。

 ではまた明日。


(つづく)

2007-11-30

ビクトリア410日目:スナイパー。



 今日は久しぶりのバイトでした。 ハンガーの重いドアを開け、飛行機をすべて駐機スポットに出していると、突然写真のようなスナイパーが現れました。 そしてライフルを取り出し、標的に狙いを定めドキュ〜ン、ドキュ〜ン、ドキュ〜ンと何発も発砲しました。 スナイパーというのはほんの冗談で、本当は空港に集まってくる鳥を追い払うための威嚇発射をしていた人です(でもなぜか軍人みたいな装いでした・・・笑)。 今日はいつもにも増してカモメが多く飛んできているように見えました。 僕が飛行機を牽引していると僕の真上を偵察するように飛び回っていました。 あまりにも数が多いので大丈夫かなと心配していたら、案の定この写真の人が飛び出てきました。 ちょうど威嚇を始める前にエアカナダJAZZのCRJが側をタクシーしていったのですが、端で観ている僕がハラハラするくらいでした。 でも、どうやらエンジンに吸い込まれた鳥はいなかったようです。 いつもなら2発くらい威嚇射撃をしたら立ち去るんですが、今日は10発くらい連射していました。 おそらくパイロットからの報告もあってのことだと思います。
 今日は結構忙しい一日でした。 天気はまずまずだったので結構な数のフライトが実施されていたと思います。 燃料の給油、オイルの注入、オイルバケツの清掃などいろいろやりました。 クリスマスが近づいてきたのでクラブの建物も軒先にイルミネーションを張り巡らせています。 今日は、昨日それを飾り付けたラインクルーがちゃんと仕事をやらなかったので、僕がやり直しをさせられました(笑)。
 バイトの後は短い昼寝をし、それからグランドスクールのスライドに取りかかりました。 ようやく今夜になって完成しました。 スライドは全部で200枚に迫る勢いでした。 あとはこれをリハーサルして、配布資料を作って、コピーするだけです。 

 明日もまたバイトです。 明日も天気がよかったらサイクリングに行きたいと思います。

 ではまた明日。


(つづく)

2007-11-25

ビクトリア405日目:プチ。



 今日、ようやくグランドスクールのためのスライドの枠組みが出来上がりました。 全部でスライドの数が150枚ほどになりました。 これを2日に分けて披露することになります。 1日75枚、1枚に1分の時間をかけて75分、2分で150分ですか。 果たして何分かかるのやら。 1回のグランドスクールは午後7時から10時までとたっぷり時間があるのでタイムオーバーになることは多分ないでしょう。 それよりも生徒達の集中力が切れることのほうが懸念されます。 僕自身の集中力が切れないかどうかも不安です(笑)。 明日からは少しずつ写真を入れていったり、構成を考え直したりする予定です。
 今日は土曜日で、特に予定もなかったので、なにか今しか出来ないことをと思い、「プチ断食」をすることにしました。 断食とはいっても1日だけの「プチ」バージョンです。 1日目(今日)に食を少しずつ減らし、2日目は丸一日水と野菜ジュースのみ、3日目にまた少しずつ普段の量に食を戻すという感じです。 今日はその一日目。 僕はやせの大食いでいつも馬鹿食いをするので、これを機に少し食事の量を整えたいという願望があります。 間食もするし飲酒もするではいつか体が悲鳴をあげるでしょう。 ということで、今まで興味はあったけど出来ずにいた断食を1日だけやってみることにしました。 決してダイエット目的ではありません(笑)。 むしろ自分への挑戦です。 でも無理はするつもりはなく、しんどくなったら普通に食べようと思います。
 「断食」は英語で「fasting」と言います。 朝食のことを英語で「ブレックファスト」(breakfast)といいますが、それは前日の夕食後からの断食(fast)を中断する(break)食事のことだからそういうそうです。 これは僕が中学生のときに英語の先生から教えてもらった話です。 10年以上経ってまたこの話を思い出しました。 英語のまめ知識でした(笑)。
 明日はなにをしようか・・・。 なにも食べれないとなると時間を持て余してしまいそうです。 僕のベッドの下のお菓子箱の中には好物のキットカットが、チョコレートが、スナック菓子が眠っています。 いつでも手が届いてしまいそうです。

 今日の写真はリロエットに行く途中で僕の前を走っていたトラックです。 KOMATSUのショベルカーかなにかを載せていました。 僕が以前働いていた大学のすぐ横がKOMATSUの工場だったので、まさかそこから運ばれてきたのかな〜なんて思いながら見つめていました。

 ではまた明日。


(つづく)


2007-11-24

ビクトリア404日目:3時間。



 今朝もグランドスクールの準備をしました。 ようやく明日にはだいたいの枠組みができそうです。 スライドは文字ばっかりでは楽しくなくなってしまうので、要所要所に息抜きになるような写真を入れたり、アニメーション(漫画のアニメでなくて、動くイラストというほうのアニメーションです)を入れたりして視覚的に楽しくなる工夫をしています。 これを見せたときの生徒の反応はどんなものか。 笑ってくれるか、ドン引きされるか。 さ〜どっちになるでしょう(笑)。
 今朝は霜が降りました。 朝起きて外を見たら家の屋根が白くなっていました。 最近は夕方4時半頃には薄暗くなり始めます。 いよいよ冬がやってきたという感じです。 去年の今頃はアメリカのコロラド州のボールダーの友人宅にお邪魔していました。 アメリカの感謝祭がちょうどこの週末だと思います。 あれからもう1年。 早いものです。 アメリカから帰ってきた11月下旬にはビクトリアは気温がマイナス5度とかまでさがって、雪や凍結で酷かったのを憶えています。 今年はそういうことがなければいいのですが、こればっかりはどうなるかわかりません。 例年通りであればそんなことはなく、カナダであっても比較的温暖な冬であるのがビクトリアの特徴です。 僕が訓練をビクトリアで受けようと思ったことの理由の一つはそこにあります。 5年前に行ったサスカチュワン州ではマイナス30度ほどまで下がることもあったので、生命の危険を感じました(笑)。 それと比べればブリティッシュコロンビア州のこの一帯は雨は多いものの温暖で、日本人にとっては快適です。
 昨日購入したシューズカバーを試すために、今日は3時間のサイクリングに出かけました。 気温4度。 最初は日差しが出ていたので暑いと思ったくらいで、「これならシューズカバーなんかなくてもよかったかな〜」なんて思いましたが、甘かったです(苦笑)。 どんどん気温は下がるし、さらにどんどん体が冷えていって、シューズカバーをしてようが、冬用グローブをしてようが、寒いものは寒い!というのが実証できました(笑)。 今日はビクトリアがあるサーニッチ半島の南端まで行って、対岸のワシントン州を望み、トランスカナダハイウェイの起点である「マイルゼロ」を回り、ダウンタウンのエリアをちょっとだけかすめて帰ってきました。 サイクリングをする人は冬の間は全力で走ることはせず、LSDというトレーニングをします。 多分他の持久系のスポーツの人もやるんじゃないかと思います。 LSDとはLong, Slow, Distanceの略で、長い時間をかけてゆっくりと長い距離を走るトレーニングです。 これをすると普段の生活では血が行き届かない毛細血管の隅々まで酸素が届くようになって、総合的なパフォーマンスが向上するそうです。 今日はこれをやるつもりでゆっくり目のペースで走りました。 ゆっくりだから補給食はいらんだろうと思って500mlのボトルにドリンクをいれただけで出発したのですが、これが間違いでした(苦笑)。 運動をすると体の中のエネルギーが燃えて、そのおかげで体温があがるんだと思いますが、エネルギーがなくなってくると当然ながら体温が上がらなくなってしまうようです。 そのため、どんどん体が冷えていってしまって、最後は意識朦朧の中帰ってきました(笑)。 寒さのせいで目の周りの筋肉の動きも遅くなって、視力が落ちたような感覚になります。 鼻水はずっと出っ放しです(笑)。 次回は補給食をちゃんと持っていこうと思います。 補給食をもっていかなかったのは他にも理由があって、「プチ断食」というのにひょんなことから興味を持ったからなんですが、これを話すと長くなるので止めておきます(笑)。

 ということで今日は疲れたので早めに寝て、明日こそはスライドを完成させようと思います。

 今日の写真は先日Elk Lakeという湖を散歩したときにすれ違った乗馬中の人です。 こちらでは乗馬を楽しむ人が結構います。 馬を所有している人も結構いるみたいです。 優雅ですね。

 ではまた明日。


(つづく)

2007-11-21

ビクトリア401日目:テストフライト。



 今朝、一度早い時間に起きたのですが、どうせすることもないしということで2度寝し始めたところで電話がなりました。 電話はクラブのチーフ、グラハムからでした。 「ZSCのトランスポンダーの修理が終わったからテストフライトをしなきゃいけないんだけど、行ってくれない?」ということでした。 もちろん、「すぐ行きます」と答えて電話を切りました。 そこから猛スピードで身支度をして、15分ほどでクラブに到着しました。 前回も同じようなテストフライトをしていたので、どういうことをしなければいけないかは分かっていました。 サーキットを数回やって降りてこようと思っていると、グラハムは「どこでも好きなところに行ってこい!」と言います。 ということで、今日はビクトリアを離陸して、ビクトリア市街上空をくるくると回ってきました。 まずはビクトリアの管制塔に「ちゃんとトランスポンダーを受信してもらってますか?」と確認。 「ちゃんとレーダーに写ってるよ」という返事が返ってきました。 その後ビクトリアハーバーのハーバーレディオと交信。 同じく「トランスポンダーはちゃんと受信できてますか?」と聞くと、「はい、loud and clearです。」という返事が返ってきました。 「ん?」と一瞬ためらいました。 「Loud and clear」というのは、無線機がちゃんと動いているかを確認するときのradio checkのときの返答です。 無線がちゃんと聞き取れると「loud and clear」と返事をすることがあります。 僕はトランスポンダーの信号を受信できているかを聞いているのであって、無線の受信具合を聞いているわけではありません。 「"Loud and clear"って、トランスポンダーのことですか?」と念押しすると、「そうですよ、あなたのトランスポンダーはloud and clearです」と言われました。 どうやらトランスポンダーのチェックのときにいう決まり文句というのはないようで、そのため無線のチェックのときの決まり文句で返してくれていたような感じです。 ちょっと面白いと思いました。 その後しばらくして高度がちゃんと映っているか(Mode Cというトランスポンダーは位置情報と高度がレーダーに表示されます)を確認してもらいましたが、全く問題ないということだったので、スティープターンもどきをやってビクトリアに戻りました。 途中、雲から雪が降り落ちてきました。 もう冬が近いんだなと実感しました。 結局0.6時間のフライトタイムを稼がせてもらいました。 
 今日クラブにいたら、マネージャーのジェリーが「CICカナダから電話が来たよ」と言っていました。 学生ビザの延長の件で僕が本当に学生なのかどうかの事実確認の電話をしてきたそうです。 ってことは審査も最終局面か?という期待が高まります。 さっさとビザを送ってこい!
 フライトの後はグランドスクールの準備をまたやりました。 最近のAdobeのAcrobat Readerは便利です。 文書中のイラストなんかを写真として抽出できたりします。 しかもハイクオリティーで。 AIMのイラストや文書をスライドにはめ込んで使おうと思っています。
 夕方からサイクリングに行きましたが、さすがに気温4度では体にこたえます。 冬用の手袋とシューズカバーをして走りましたが、つま先が寒さで痛くなりました。 今年こそ厚手のシューズカバーが欲しいところです。 力をかけず、ゆっくりと1時間ほど流しました。 最近調子が悪かった変速機も今朝調整をしたら綺麗にギア変換ができるようになりました。 今まであまり触らなかったのですが、意外に簡単でした。 夜はプールで泳いできました。 多分500mほどです。 僕は100mくらいしか泳げないと思っていたのですが、ゆっくり泳ぐと結構泳げることが分かりました。 問題は明日、明後日の上半身の筋肉痛です・・・(笑)。

 今日の写真は先日のフライトで訓練空域を飛んでいたときの様子です。 雲がこんな感じだったので不時着の練習などの高度を落とす訓練項目はできませんでした。

 ではまた明日。


(つづく)

2007-11-20

ビクトリア400日目:久しぶりの動画。

 
 
 とりあえずは久しぶりの動画です。 今日のフライト中に撮影しました。 滑走路左脇に見える4つのライトはPAPI(パピー)と呼ばれています。 PAPIはPrecision Approach Path Indicatorの略で、計器飛行で着陸してくる飛行機に安全な進入角度を知らせるためのライトです。 正しい進入角でアプローチパスと呼ばれる目には見えない線の上を飛ぶと4つのうち2つのライトが赤、残りの2つが白に見えるようになっています。 正しいアプローチよりも低く飛ぶと赤く見えるライトの数が3つ、最後には4つすべてになり、パイロットに注意を促します。 逆に高度が高すぎると白く見えるライトの数が増えます。 最後にはすべて真っ白になってしまいます。 動画では少し見えにくいかも知れませんが、動画開始直後は一番右だけが赤で、あとの3つは白です(=「やや高い」)。 しばらくすると赤が2つ((=「ちょうど良い」)になり、3つ(=「やや低い」)になり、接地する直前にはすべてが赤(=「低すぎる」)になります。 日中でVFRで飛んでいる分にはPAPIはほとんど利用しません。 我々VFRの小型機と旅客機とではアプローチ角やスピードが全然違うので、PAPIに従って飛ぶことはありません。 ただ、夜のフライトの場合にはPAPIを見て高度が高すぎるのか低すぎるのかを確認することはあります。 この動画は遊びで撮ったのではなく、このPAPIの動きをグランドスクールで生徒に見せようと思って撮影しました。 あくまでも教材です(笑)。
 今日はご覧の通り小雨が降る天気でしたが、サーキットだけはできました。 所々に雲がありましたが、とりあえずは地上が見えるVFRコンディションでフライトできました。 ショートフィールドとソフトフィールドの離着陸の練習につきあってアドバイスをしました。 昨日よりも断然うまくなってきました。 たった1日でこれだけ差があると、まぐれじゃないの?と思ってしまうほどです(笑)。 1回だけ危険なコントロール(エレロンとラダーのクロスコントロール)をしたのでそれを注意したくらいで、あとは安全に、楽しく練習できました。
 フライトの後は家に戻って引き続きグランドスクールのプレゼンの準備をしました。 だいぶ出来上がってきたなぁ〜と思ったのですが、まだまだ先は長いです。 まだ10分の1くらいしか出来てません。 でも下地が出来てきたのであとは集中力の問題です。 あと数日でだいたいはまとめたいと思います。
 ウェブのほうも久しぶりに作業しました。 こちらもあと数日でアップロードできそうな感じです。 ぱっと見の華やかさはないと思いますが、知りたい情報が入手できるサイトになるように努力しています。 

 明日はバイトもフライトもないので、引き続きいろんな作業をしていきます。 チーフが休暇から戻ってきたので、もう少ししたら教官として知っておかなければならないことなんかをまとめてレクチャーしてもらう予定です。 

 ではまた明日。


(つづく)

2007-11-15

ビクトリア395日目:”Yen”があれば・・・。



 今日は午前中にバイトに行ってきました。 今朝は風は強かったものの、飛べないことはない程度の風だったので飛行機をすべてハンガーから出したら、次から次へとフライトがキャンセルされて、結局また数機ハンガーに戻しました。 無駄骨を折った形になりました(笑)。
 午後からは少し休憩をして、夕方からビクトリアのスタバに行って勉強をしてきました。 グランドスクールの準備をしようと思っていったのですが、1時間くらい経ったところでクラブで知り合った子がたまたま通りかかって、それから話をし始めたらあっという間に夜中になってしまいました。 今、既に午前1時です。 また夜型生活が始まってしまいそうで怖いです。

 今日の写真はクラブの中で見つけた1946年のメンバー募集広告です。 「もしYenがあるならビクトリアフライングクラブへ」とかかれていてたので、「もしかして敗戦国を小馬鹿にしているのかな?」なんて心配しながらクラブのカナダ人に聞いてみたら、「Yen」という言葉には「(日本)円」という意味の他にも「熱意」とか「あこがれ」という意味があるということを教えてくれました。 よく見ると、Yen to learn to flyと書かれているので、「空を飛ぶことにあこがれを抱いているのならビクトリアフライングクラブへ!」というふうなメッセージのようです。 ちなみにこのポスターには「Victoria Flying Club, Inc.」と書かれていますが、今はビクトリアフライングクラブはNon-profit(非営利)の団体となっています。

 では眠いのでこの辺で。 

 また明日。


(つづく)

2007-11-13

ビクトリア393日目:エアマンシップ。



 今朝、前線を伴った低気圧がバンクーバー島周辺を通過しました。 おかげで朝からものすごい風で、一時ガスト48kt(時速86キロ)まで出ました。 いつもはガスト20ktでもそこそこ強い風だと思う程度ですから、今日の風がいかにすごかったかが分かってもらえると思います。 
 今朝は久しぶりのバイトだったので朝7時前に家を出たのですが、いろんなものを目にしました。 まずは僕が住んでいる家の囲いのドアが壊れていました。 さらには空港そばの道の脇には近隣住宅から吹き飛ばされてきたと思われる屋外用トランポリン(直径5メートルほどの大きなやつ)が落っこちていました(笑)。 家を出る直前に停電するし、バイト中もなんどか停電するしで、なかなかエキサイティングな朝でした。
 空港に着いてまず目にしたのが今日の写真です。 右奥にあるのはクラブの飛行機です。 この1機以外はすべて格納庫に入っていました。 この飛行機もしっかりロープと車輪止めで固定されていたのでダメージは皆無でした。 問題は手前の飛行機。 メインランドから飛んできたゲストの自家用機ですが、朝の段階でこんな感じでした。 本来は右奥の飛行機と同じ方向を向いて駐機されているべきなのですが、風が強くて動いてしまってこんな変な方向を向いていました。 幸い風向きがよかったようでフェンスに機体がぶつかることはなく、心優しいラインクルー(僕です・・・笑)の親切心のおかげで車輪に車輪止めがいれられたのでこれ以上動くことはありませんでした。 風速30ノット以上の風のなかではこんな小型機は簡単に揺られますし、車輪止めですらすぐに動いてしまうほどです。 なんでこんなことになったのか。 それはすべてこの飛行機の持ち主の「エアマンシップ(airmanship)」に起因しています。 
 スポーツマンシップなどのように、パイロットにはエアマンシップという言葉があります。 パイロットとして飛行機を安全に飛ばすのは当然の義務であり責任であるわけですが、フライト終了後にはちゃんとコントロールをロックして、ロープで固定して、車輪にはチョック(車輪止め)を入れて飛行機を安全に駐機するのが正しいエアマンシップです。 ところがこの飛行機の持ち主はとてもpoorなエアマンシップの持ち主のようで、強風警報が出ているにも関わらずロープ固定も車輪止めもせずに空港を後にしたそうです。 しかも、風がおさまったころになってようやくクラブに電話をしてきて、「飛行機をタイダウン(ロープ固定)しておいてくれない?」って依頼してきたそうです(呆)。 信じられないですが、実際にこういうパイロットが巷にはいます。 ちなみにこの飛行機のダッシュボードには1998年に発行されたCFSが置いてあったので、それだけを見てもパイロットの資質がなんとなく分かるような気がします・・・(笑)。 CFSは約2ヶ月に1度発行される出版物で、空港の情報などが書かれています。 パイロットは常に最新のCFSを使うことが義務づけられています。 ちょっと前に失効したCFSならまだしも、約10年前のCFSをまだ使っているだなんて・・・。 ありえません。

 昨晩はなぜか2時間ほどしか眠れず、かなり睡眠不足の状態で働いたので家に帰ってきたら昼寝をしました。 それからIFR訓練のための書籍をちょっと読んでみました。 とても興味深いですがややこしいです。

 明日はどんなふうに時間を有効活用しようかな〜と頭を悩ませながら夜は更けていきます・・・笑。

 ではまた明日。


(つづく)

2007-11-09

ビクトリア389日目:歳?



 こんなことを言うと「若いくせに」と言われるかも知れませんが、最近運動後の疲れが二日後以降に来るようになったことに気がつきました(笑)。 この前プールで泳ぎまくったときの疲れ(上半身)が今になってピークに達しています。 さすがに下半身は疲れは感じませんが、上半身の腕の付け根あたりが痛くて・・・。 これからは体を上手に使ってやらないといけないようです。
 今日はクラブにコンピューターを持っていってサイトの改訂に取り組みました。 その前にマネージャーのジェリーに今のビザの状態について報告をしておきました。 彼の知り合いにビザ関係に詳しい人がいるということなので、その人に僕の件を相談してくれるそうです。 とはいえ、きっと待つしかないことに代わりはないと思います。 
 さ〜サイトに取りかかるぞ!と思ったらいろんな知り合いが現れて、あれよあれよという間に会話に巻き込まれ、気がついたらIFR(計器飛行証明)の訓練の話になっていました。 僕はもともとIFRには特に興味はなく、必要になったら取るという程度の気持ちでいましたが、教官証明のフライトテストの試験官に「IFRはなるべく早くやったようがいい」と勧められたのもあって、できるだけ早く取りたいと思うようになってきました。 僕はずっと、「VFRをマスターしてからIFRに進む」というつもりでいましたが、そもそもVFRをマスターするなんてことは不可能なわけで、さらにはIFRの訓練をやったからこそVFRの腕も相乗効果で上がるということもあるんだそうです。 ただ、IFRと多発限定解除の訓練には最低でも100万円以上のお金がかかるので、とりあえず僕はしばらくはできそうにありません(苦笑)。 ただ、周りにはIFRパイロットの仲間がたくさんいるので、彼らにいろんな話を教えてもらいました。 今日はクラブで有効期限が切れたIFRフライト用のチャートやアプローチプレートなどをもらってきました。 これから時間があるときにプレートの読み方から勉強していこうと思います。
 クラブから戻ってきたら今日は大家のブライアンの物置の片付けを手伝い、ワインを飲みながら薪割りの正しいやり方を伝授してもらいました。 斧を振りかざして薪割りをするのは結構体力がいる作業です。 木こりの人たちや薪でお湯を沸かしたり料理をして生活している人たちは本当に大変だと思います。 薪もただの木ではなく、固い木や柔らかい木などがあって、樹皮や木のにおいでその種類がわかります。 柔らかい木はよく燃えますが、あっという間に燃え尽きてしまうのが欠点です。 一方、固い木は燃えにくいですが、一度火がつくと長い時間燃えてくれます。 こういう利点や欠点を利用して火をおこします。 結構奥が深くて面白いです。

 今日の写真は先日のロードトリップで立ち寄った休憩所にあったゴミ箱のふたです。 おそらく熊などの野生動物がゴミ箱を漁らないようにするためのロックだと思います。 取っ手の一番奥にレバーのようなものがあって、それを指で押してはじめて蓋が開く仕組みになっていました。 熊はきっと太い指をしているので、この隙間には手が入らないんだと思います(笑)。

 明日も引き続きサイトの改訂などなどに取り組むつもりです。 

 ではまた明日。


(つづく)